那須塩原で避暑旅!焚き火コーヒー&ゾウ乗り体験に癒される休日
2025年6月22日放送の「なりゆき街道旅」では、人気避暑地として知られる栃木県・那須塩原を舞台に、出演者の岡部大さん、菊田竜大さん(ハナコ)、秋川雅史さん、ビビる大木さんの4人が、夏にぴったりな涼やかな体験を楽しむ旅を繰り広げました。森の中での焚き火体験やゾウとのふれあい、地産地消のイタリアン、さらに巨大オルゴールまで、多彩なスポットをめぐる充実の内容でした。
那須温泉神社で「さざれ石」と対面
旅の出発地点となったのは、栃木県那須高原にある那須温泉神社です。この神社は、約1395年に那須温泉が開湯したと伝えられる歴史ある場所で、長い年月にわたって地域の人々から信仰を集めてきました。境内は厳かな空気に包まれており、自然に囲まれた静かな空間が印象的です。
境内の奥に進むと、目に飛び込んでくるのが「さざれ石」です。これは日本の国歌「君が代」に登場する石で、長い年月をかけて小さな石が集まり、ひとつの大きな岩となったものです。石の表面には細かい粒が集まり固まった跡が見られ、自然が時間をかけて作り出した神秘的な造形がそのまま残っています。
・さざれ石は「細かい石が集まり、巌となる」ことを象徴する存在
・この現象は、石灰質の水が小石を固めることでできあがる自然の結晶化
・那須温泉神社のさざれ石は、大和の地から運ばれたものとされ、国家との深い結びつきがある
また、神社の敷地内には見どころが多数あります。そのひとつが、推定樹齢800年ともいわれる御神木。幹は太く、枝は大きく空へ広がり、長い年月この土地を見守ってきたことを感じさせます。
・御神木は境内中央にそびえ立ち、訪れる人に力強さと安心感を与える存在
・木の根元には、参拝者が手を合わせて祈りを捧げる場所が設けられている
さらに、神社周辺には「殺生石」や「千体地蔵」といった歴史的な場所も点在しています。「殺生石」は、古くから人々に恐れられてきた伝承があり、今も湯煙とともに不思議な雰囲気を放っています。一方の「千体地蔵」は、小さな地蔵がびっしりと並ぶ神聖な場所で、旅人や亡き人への祈りが込められた空間です。
那須温泉神社は、ただの観光地ではなく、自然と歴史が重なり合った心を静める場所として訪れる価値のあるスポットです。長い年月に守られ、語り継がれてきた神話や伝承を感じながら歩くひとときは、日常では味わえない特別な体験となっていました。
森の中で体験!焚き火でコーヒー焙煎とポップコーン作り
那須塩原の自然に囲まれた「ジャイロライドパーク」では、普段の生活ではなかなか味わえない焚き火を使った体験型のプログラムが用意されています。森の静けさの中、火をおこし、自分の手で焙煎した豆を使ってコーヒーを淹れるという貴重な時間が楽しめます。
まず、体験は焚き火の準備から始まります。麻に火をつけ、組んだ薪に火を移していきます。着火剤に頼らず自然の素材を使って火を育てる工程は、シンプルながら奥深く、心が落ち着く作業です。
・使用する麻は乾燥させた天然素材で、着火性が高く初心者でも扱いやすい
・薪は数本ずつ空気の通り道を意識して組み、火の持続を確保しながら徐々に強くしていく
火が安定したら、次はコーヒー豆の焙煎です。生豆を鉄製の専用ロースターに入れ、耐熱グローブをはめた手でじっくりと焙煎を進めます。容器を振りながら火にかけることで、豆が焦げずに均一に焼きあがり、焙煎の香ばしい香りが辺りに広がります。
・焙煎の進み具合は、豆の色や香り、パチパチと鳴る音で見極める
・適度な焙煎ができたらすぐに冷まして、風味を逃さないように保存
焙煎後の豆はその場でミルにかけて粉状にし、ドリップで一杯ずつ丁寧に抽出します。最初にお湯を少量注ぎ、蒸らしながら炭酸ガスを抜くことで、雑味のないクリアな味わいのコーヒーが完成します。淹れたての香りとともに飲む一杯は格別で、森の中というシチュエーションがその美味しさをさらに引き立てます。
続いての体験はポップコーン作りです。焚き火の上に大きな鍋を置き、中にポップコーンの種と少量の油を入れてフタをします。しばらくすると鍋の中から弾ける音がして、香ばしい匂いとともにポップコーンが完成します。
・弾けたポップコーンは袋に移し、好みのフレーバーパウダーを加えて振る
・選べる味は、バター醤油・ペッパーソルトなど数種類あり、食べ比べも楽しい
火をおこし、豆を焙煎し、飲む。コーンを炒って香ばしさを味わう。手を動かして過ごすこの時間は、デジタルから離れて自然とつながる贅沢なひとときでした。普段何気なく飲んでいるコーヒーや食べているおやつが、自分の手を通してできあがる体験は、五感すべてが満たされる特別な体験となっていました。
ジャイロライドで森の探検へ
焚き火体験のあとは、那須塩原の自然をさらに満喫できるアクティビティとして、電動乗り物「ジャイロライド」に挑戦しました。この乗り物は、体の重心を前後左右に動かすだけでスムーズに操作できるのが特徴で、子どもから大人まで直感的に乗りこなせる人気のアウトドアアイテムです。
体験はまず、安全な練習用の簡単なコースからスタートします。ここでは広くて平らな道をゆっくり走りながら、基本的な前進・後退・停止の操作を学びます。ハンドルがない分、体重の移動に集中する感覚が新鮮で、普段の乗り物とは違った面白さがあります。
・前傾すると前進、後傾でブレーキがかかる仕組み
・初めてでも10分ほど練習すれば安定して乗れるようになる
・ヘルメットの着用やインストラクターの指導もあり安心
操作に慣れてきたら、いよいよ本格的なテクニカルコースへ出発。このルートは、森の中にある細く曲がりくねった道やアップダウンが続くオフロードになっていて、まるで探検気分。電動とは思えないほど力強く、地面の感触や木漏れ日の中を走る爽快感を全身で味わえます。
道中では、草むらからひょっこり顔を出すウサギとの偶然のふれあいや、小鳥のさえずりなどもあり、まさに自然と一体になった体験ができました。
・コース沿いには野生動物や昆虫も多く、自然観察も楽しめる
・スピードは緩やかで、風景をゆっくり楽しみながらの走行が可能
・森林浴をしながらの移動は、心も体もリフレッシュできる時間
ジャイロライドは、景色を眺めながら静かに走れることから、騒音もなく自然に優しい乗り物としても注目されています。車や自転車では味わえない、足元から伝わる森の感触や風の音を感じる旅は、那須塩原ならではの癒しのアクティビティでした。時間を忘れて自然と遊び、思わず笑顔になれる体験となりました。
那須ワールドモンキーパークでゾウに乗る
旅の途中に立ち寄ったのは、栃木県那須塩原にある那須ワールドモンキーパーク。ここは世界各地の30種類以上の猿たちが飼育されているユニークな動物園で、間近でのふれあいやエサやり体験ができることで知られています。さらに、他ではなかなかできないゾウに乗る体験も用意されており、子どもから大人まで人気のスポットとなっています。
園内には、さまざまな猿たちが暮らすふれあい広場があり、来園者はリンゴなどのエサを直接手渡しで与えることができます。エサをもらいにくる猿たちはとても人懐っこく、来園者の動きに興味津々な様子で近づいてきます。
・ふれあい広場ではエリマキキツネザルやフサオマキザルなど珍しい種ともふれあえる
・エサは園内で購入でき、飼育スタッフの指導のもと安全に体験可能
・猿たちはそれぞれに個性があり、見ているだけでも飽きない魅力がある
この日、出演者のビビる大木さんと岡部大さんは「ケオちゃん」という名前のアジアゾウに乗って園内をお散歩。さらに、秋川雅史さんは1人で「カンピュウちゃん」に騎乗し、貴重なゾウライドを楽しみました。ゾウたちは長年飼育スタッフに育てられており、人間の声や動きにもよく反応するほど信頼関係が築かれているそうです。
・アジアゾウの体重はオスでおよそ5トン、メスで約3トン
・寿命は60年から80年ほどとされ、長寿な動物としても知られている
・ゾウの背中には安全な専用の椅子が設置され、安定した姿勢で騎乗できる
移動中は、ゾウの背中から森の風景を高い視点で眺められるため、まるで別世界を旅しているかのような気分が味わえます。大きな体でゆっくりと歩くゾウの振動は心地よく、優しさと迫力を同時に感じることができる体験でした。
那須ワールドモンキーパークは、ただ動物を“見る”だけではなく、動物と直接ふれあい、感じることができる体験型施設として、多くの来場者に親しまれています。ゾウや猿たちと過ごす時間は、日常から少し離れて心を和ませてくれる貴重なひとときとなりました。
グルメも充実!とちぎ和牛と地元イタリアンを堪能
那須塩原の自然とふれあったあとは、地元の魅力を味わえるグルメスポットめぐりが続きました。最初に立ち寄ったのは、「和牛ステーキ桜 那須高原店」。ここは観光客だけでなく地元の人々にも愛されるステーキの名店で、提供されるのは栃木県が誇るとちぎ和牛。その中でも、今回登場したのは黒毛和牛ヒレ160g。やわらかく、口に入れた瞬間にとろけるような旨みが広がる贅沢な一皿です。
・とちぎ和牛は厳格な基準をクリアしたA4ランク以上の上質な肉
・ヒレ肉は脂肪が少なく、上品な香りとしっとりとした食感が特徴
・付け合わせには地元野菜をふんだんに使ったサラダやスープが添えられ、バランスも抜群
秋川雅史さんも、音楽活動とはまた違う“食”の喜びに触れ、満足そうな表情で味わっていました。
夕食は、地元食材にこだわる一軒家イタリアンレストラン「ルスティコ」へ。森に囲まれた静かな場所にあるこのレストランは、ご夫婦で営む温かみのある空間で、素材を大切にした料理が並びます。中でも目を引いたのが、看板メニューの「厚切り夢ポークの炭火焼き」。栃木県産のブランド豚「ゆめポーク」を使用し、炭火で三度焼きすることでしっとりと柔らかく仕上げているのがポイントです。
・ゆめポークは脂身が甘く、肉質も柔らかい上質な銘柄豚
・炭火でじっくり焼かれることで香ばしさと肉本来の旨みが引き出される
・付け合わせには旬の野菜を使ったカルパッチョや彩り豊かなサラダも並ぶ
他にも、「自家製パンチェッタのナポリタン」や「キャベツとアンチョビのパスタ」、「牛の胃袋とレバーのラグー」など、イタリアの郷土料理を那須の食材で再構成したメニューが次々と登場。秋川さんは過去にイタリア留学の経験があり、懐かしさも感じながら料理を楽しんでいる様子でした。
・ナポリタンはコクのある自家製パンチェッタの塩味と甘みのバランスが絶妙
・ラグーは牛の内臓をじっくり煮込んだ深い味わいが特徴
・アンチョビとキャベツのパスタは、シンプルながら風味豊かな一皿に仕上がっていた
那須塩原の地元食材は、料理人の手によってさらに磨きがかかり、食べることで土地の風景が目に浮かぶような一皿となっていました。グルメを通して地域の魅力を再発見する、充実した美味しい時間が広がっていました。
那須オルゴール美術館で世界最大級の音色を体験
旅の最後に訪れたのは「那須オルゴール美術館」。ここでは、19世紀の貴重なオルゴールから現代の精巧な機械まで、約200点のコレクションが展示されています。これらは、収集家・佐藤潔さんがヨーロッパやアメリカ各地を巡って集めたものです。
館内では、さまざまなオルゴールの音色を実際に聴くことができるため、目だけでなく耳でも楽しめる内容となっています。
-
「インターチェンジャブルシリンダーオーケストラボックス」という機械は、200曲以上を演奏できる巨大オルゴールで、世界的にも貴重な存在です
-
ホロヴィッツのピアノ演奏を忠実に再現するオルゴールなど、技術力の高さがうかがえる展示も多数
-
バレリーナ人形が回転しながら音楽を奏でるバレエ型オルゴールは、小さな子どもにも人気の展示
-
展示されているオルゴールの多くは、19世紀後半から20世紀初頭に作られたアンティーク品で、当時の音楽文化の一端を垣間見ることができます
-
館内は、木のぬくもりを感じられるあたたかい雰囲気で、オルゴールの音色がやさしく響く、癒しの空間になっています
とくに目玉となっているのが、手のひらサイズの小型オルゴールではなく、家具のように大きなオルゴールたち。重厚な木の装飾と細やかな彫刻が施されており、その存在感だけでも圧倒されます。
また、オルゴールの仕組みや歴史について学べる解説パネルもあり、音楽好きだけでなく、機械や歴史に興味のある人にも楽しめる施設です。展示の多くは実演される時間帯があり、訪れたタイミングで貴重な音色を体験できるのも大きな魅力です。
締めくくりは「千の風になって」の生歌
最後に、美術館前で秋川雅史さんが「千の風になって」を歌唱。2006年に紅白で話題となったこの曲が、那須の澄んだ空気の中で響き渡り、旅の締めくくりとして感動的な瞬間となりました。
今回の「なりゆき街道旅」は、涼しい森の中でのアクティビティから、那須の自然や動物、美術、食の魅力までたっぷり楽しめる内容でした。避暑地としての那須塩原の魅力を改めて感じさせる、心温まる夏の旅となりました。
コメント