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【イット!】被爆体験を紙芝居で語り継ぐ83歳と11歳|戦後80年の長崎から未来へ|2025年8月1日放送

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イット!

戦後80年の今、伝えたい平和のかたち

紙芝居で伝える原爆体験、三田村さんの思い

2025年8月1日放送のフジテレビ「イット!」では、戦後80年を迎える今、「いま、平和ですか」というテーマで、長崎市に暮らす三田村静子さんの取り組みが紹介されました。三田村さんは、1945年8月9日に長崎に落とされた原爆で被爆し、現在は83歳。爆心地から約5キロの場所にいたため大きなケガはありませんでしたが、大人になってから4回がんを経験しました。

三田村さんの家族にも影響は広がりました。姉、そして戦後に生まれた姪や娘までもが、放射線の影響と思われる病気で亡くなっています。それでも三田村さんは、平和への願いを胸に、語り部として活動を続けています。中でも特徴的なのが、彼女が始めた「紙芝居」での語りです。

この紙芝居は、原爆を生き延びた子どもたちの作文をもとに、三田村さん自身が作ったものです。子どもたちの言葉を通して、戦争や原爆の恐ろしさをわかりやすく伝えることを大切にしています。

11歳の少年が受け継ぐ語り部のバトン

そんな三田村さんの思いに応えたのが、東京に住む小学5年生の細井奏志さん(11)です。2年前、家族で長崎原爆資料館を訪れた際に三田村さんの案内を受け、原爆のことをもっと知りたいと思ったそうです。戦争を知らない世代として「何とかしたい」という気持ちを持った細井さんは、三田村さんの体験を引き継ぐことを決意しました。

話し方や内容を学ぶため、約1年の準備を重ね、2024年12月には史上最年少で「交流証言者」としてデビュー。実際の語りでは、戦争の愚かさや原爆の悲惨さを、紙芝居を使って丁寧に伝えています。

さらに、紙芝居のイラストを描いているのは、細井さんの姉・彩夏惠さん。彼女は「絵を描くことで役に立てるなら全力で手伝いたい」と話し、兄妹で力を合わせて平和のメッセージを届けています。

減っていく被爆者、引き継がれる平和の願い

現在、被爆者の平均年齢は86歳を超え、語り部として活動できる方は年々少なくなっています。そんな中で、細井さんのような若い世代が立ち上がることは、とても希望につながるといえます。

三田村さんは「いまの時代の子供たちがしっかりと引き受けてくれたら日本は絶対に戦争はないと思います」と語りました。その言葉には、長い年月を生きてきた中での実感と願いが込められています。

戦後80年という節目を迎えた今、子どもたちが平和の語り部となり、世代を超えてつながるバトンが確かに存在しています。紙芝居やイラスト、そして真剣な思いによって届けられるこの活動は、これからも多くの人の心に届いていくことでしょう。

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