冬本番を迎える大分の磯で、熱いグレ釣りが始まった
2025年12月13日放送の「THEフィッシング」は、大分県佐伯市の鶴見半島と米水津エリアを舞台に、寒グレシーズン序盤の磯釣りに密着しました。九州屈指のグレの好フィールドとして知られるこの海域で、状況判断と仕掛けの工夫が光る実釣が展開されます。冬の磯釣りならではの難しさと面白さが描かれた回でした。
九州屈指の好フィールド・鶴見半島と米水津
大分県佐伯市の鶴見半島と米水津は、古くから磯釣りの名所として知られています。豊後水道の潮が直接当たることでプランクトンが豊富になり、それを求めて多くの魚が集まります。グレ釣りでは、引きが強くパワフルなオナガグレと、身近で安定した釣果が期待できるクチブトグレの両方が狙える点が大きな魅力です。10月下旬から始まる寒グレシーズンは、サイズも期待できる一方で、魚の動きがシビアになり、釣り人の技量が問われる時期でもあります。
シーズン序盤のセッティングと狙い
今回、木村真也と池田翔悟が挑んだのは、寒グレシーズンが始まったばかりの時期の磯です。まず意識したのは、オナガグレ特有の強烈な引きに対応できる仕掛け作りでした。道糸やハリスは少し太めに設定し、やり取りの中で主導権を握れるようにします。エサはオキアミの生を使用し、グレ釣りの基本となるフカセ釣りで勝負します。マキエで魚を寄せ、サシエを自然に漂わせて食わせるという、シンプルながら奥の深い釣り方です。
思い通りにいかない序盤戦
釣りが始まると、すぐに反応があったのはイスズミやイサキでした。これらの魚はエサ取りとして知られ、マキエに素早く反応します。魚の気配は濃いものの、本命のグレがなかなか姿を見せない展開が続きます。寒グレシーズン初期は、水温や潮の影響でグレの活性が安定せず、こうした状況になることも少なくありません。番組では、この「釣れない時間」も含めて、リアルな磯釣りの姿として描かれていました。
流れを変えた瀬変わりの決断
状況を打開するため、2人は思い切って瀬変わりを決断します。向かった先は、鶴見半島の北側に位置する高手島の磯です。この場所は、オナガグレよりもクチブトグレが主体とされるポイントで、狙いを明確に切り替える必要があります。ポイントの特性を理解した上での判断が、ここからの展開を大きく変えていきました。
クチブトグレとの出会いがもたらした手応え
高手島では、狙い通りクチブトグレがヒットします。最初に姿を見せたのは43cmという見事なサイズで、これまでの苦戦を一気に吹き飛ばす一尾でした。ここから流れをつかみ、30cm後半クラスのグレが次々と竿を曲げます。短時間で10尾以上を釣り上げる展開となり、ポイント選択の重要性がはっきりと示されました。
マキエの打ち方が釣果を左右する理由
連続ヒットの中で印象的だったのが、マキエと魚の位置関係についての解説です。マキエの中心には小型のグレが集まりやすく、大型のグレはその外側にいることが多いという話は、実釣に基づいた重要なポイントです。大型を狙うためには、マキエの帯から少し外した位置に仕掛けを入れる意識が必要になります。こうした細かな工夫の積み重ねが、サイズアップにつながることがよく分かる場面でした。
2日目は南側の沖黒島へ
2日目は場所を変え、鶴見半島南側に位置する沖黒島の磯に渡ります。朝一番はエサ取りの活性が低く、本命を狙いやすい時間帯ですが、この日は後方からの強い風が吹き、仕掛けが安定しない難しい状況でした。磯釣りでは、風向きや風の強さがそのまま釣りやすさに影響します。番組では、こうした自然条件と向き合う様子も丁寧に映し出されていました。
厳しい条件の中で姿を見せたオナガグレ
強風に苦しみながらも、沖黒島ではオナガグレがヒットします。丸々とした魚体は、冬に向けてしっかりと栄養を蓄えていることが分かります。さらに、木村の竿にかかったオナガグレは41cmというサイズで、寒グレらしい重量感のある一尾でした。風や潮、仕掛けの安定といった難条件を乗り越えて手にした魚は、冬磯ならではの価値を感じさせます。
冬の磯釣りが持つ奥深さ
今回の放送を通して伝わってきたのは、寒グレ釣りは単なる釣果だけで語れないという点です。釣れない時間にどう考え、どのタイミングで場所を変え、どんな仕掛けやマキエワークを選ぶのか。その一つ一つの判断が結果につながっていきます。大分・鶴見と米水津の磯は、そうした判断力を試してくれるフィールドであり、多くの釣り人を惹きつけ続ける理由でもあります。
シーズン序盤ならではのリアルな一回
「THEフィッシング 熱おびる磯釣りの季節 大分 鶴見・米水津のグレ釣り」は、寒グレシーズン序盤の難しさと面白さを余すところなく伝える内容でした。派手な連発だけでなく、試行錯誤の過程が丁寧に描かれていたことで、実際に磯に立っているような感覚を味わえる放送だったと言えます。これから冬の磯釣りに挑む人にとっても、参考になる一回でした。
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