あのちゃん&古田敦也と春の房総120キロSP
テレビ東京で2025年5月17日に放送された『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』は、春の房総を舞台にした2時間24分の特別編。ゲストにあのちゃんと古田敦也さんを迎え、千葉・笠森観音から洲崎神社を目指す約120キロの電動バイク旅が展開されました。笑いあり、絶景あり、そして人との温かいふれあいが詰まった今回の旅を、すべてのエピソードを交えて詳しくご紹介します。
笠森観音からスタート!あのちゃんは免許紛失で自転車参加
旅のスタート地点は、千葉県長南町にある笠森観音でした。笠森観音は、標高の高い岩の上に建てられた木造のお堂で、四方をぐるりと回廊で囲まれているのが特徴です。1028年に創建されたとされ、まるで空中に浮かんでいるような幻想的な景観が広がります。天気にも恵まれ、旅の出発として最高の風景に包まれていました。
ところが出発直後、思わぬトラブルが発生します。今回のゲストのあのちゃんが免許証をなくしていたことが判明し、用意された電動バイクに乗ることができなくなってしまいました。そのため、番組スタッフが持っていた電動アシスト自転車を借りての参加となりました。
・出川さんとスタッフは電動バイクで走行開始
・あのちゃんは一人、自転車で追走
・急な坂道やカーブの多い道を、笑顔で走る姿が印象的でした
その後、一行は築75年の古民家を改装した「里山カフェyatu」を訪れます。緑に囲まれた山あいに佇むこのカフェは、通常のカフェとは異なり、シェフを固定せず日替わりで“ワンデーシェフ”が料理を担当する形式を採用しています。訪れるたびに異なるメニューを楽しめることから、地元でも密かな人気を集めているスポットです。
・この日はあいにく定休日で営業していなかった
・建物のたたずまいから、手作りの温かさが感じられた
・古い柱や土間、庭の手入れが行き届いた外観が印象的
あのちゃんは電動自転車という不自由な条件ながらも、自然の中を懸命に走り続け、旅のはじまりにふさわしい明るさを添えていました。笠森観音の厳かな空気と、古民家カフェの温かみが交差するこの序盤のルートは、春の房総を味わううえで欠かせない見どころとなっています。
サーキット、ヤギ牧場、カレー!見どころ続々
笠森観音をあとにして向かったのは、茂原市にある「茂原ツインサーキット」でした。ここは平成元年に開業した本格的なサーキット場で、2つの異なるコースを備えているのが特徴です。モータースポーツファンには知られた場所で、F1ドライバーの小林可夢偉選手もここで走行したことがあるという話に出川さんも興味津々の様子でした。施設内は静かでしたが、アスファルトのグリッドやカーブが旅の道中とはまた違う空気を醸し出していました。
・広い敷地に2本のコースが交差する
・安全柵やピットスペースも整備されている
・過去にレースイベントも数多く開催されている
次に一行が訪れたのは、長生郡睦沢町の「むつざわヤギ牧場」。名前のとおり、かわいらしいヤギたちが放牧されており、子ども連れにも人気のスポットです。ちょうど見学に来ていたお客さんの車に同乗させてもらい、房谷山荘まで移動させてもらいました。
到着した房谷山荘は、戦後すぐに建てられた古民家をDIYでリノベーションした施設で、地元の食材を使った手づくり料理が自慢です。出川さんたちが紹介したのは、以下のようなメニューでした。
・炙り豚ポーローカレー:香ばしく焼かれた豚肉とスパイシーなルーがマッチ
・週替わりランチセット:訪れるたびに異なる家庭的な料理が楽しめる
建物の柱や梁は昔のままで、あたたかな木の香りが漂う空間。囲炉裏のような雰囲気や薪ストーブが設置されており、春の柔らかな陽射しの中、外のテラス席では地元の方々との記念撮影も行われていました。
・家具や内装もスタッフの手づくりが多い
・「地域とつながる拠点」としての役割も担っている
・ヤギ牧場や田園風景を望む絶好のロケーション
このパートは、レースのスピード感から一転して、自然と手仕事のぬくもりに包まれたやさしい時間が流れ、旅の緩急と豊かさを感じさせる重要な見どころとなっていました。
大多喜で歴史に触れる&ヘアカットでひと休み
次に訪れたのは千葉県夷隅郡大多喜町。この町は、戦国時代の名将本多忠勝公にゆかりのある土地として知られています。町の中心部には大多喜城がそびえ、春には桜が咲き誇る名所としても有名です。山の上に立つ天守からは、城下町一帯を見渡すことができ、歴史と自然が調和する風景が広がっています。
・本多忠勝は徳川四天王のひとり
・大多喜は彼が城主を務めた拠点として知られる
・城周辺は整備された公園で、観光客も多い
この日の道中では、出川さんの電動バイクのバッテリーが切れてしまうアクシデントもありました。すぐに近くの民家で充電をお願いし、約2時間半の休憩時間に。のどかな住宅街の中で、住民のやさしさに助けられながら、旅は続いていきます。
そんな中、あのちゃんが「前髪を切りたい」と話し、立ち寄ったのが地元の理容店「ヘアーサロン モリ」。外観は昭和の雰囲気が残るアットホームなお店で、あのちゃんが一人の“お客さん”として施術を受ける姿が映されました。
・お店は地元に長く親しまれる老舗の理容店
・あのちゃんは静かにイスに座ってカット
・旅の緊張をほぐすような、静かなひととき
充電旅のテーマ通り、スケジュールに縛られず「人の流れ」と「その場の縁」に任せて行動する姿勢が、このエピソードでもしっかりと表れていました。戦国武将の面影が残る町で、現代の若者が髪を切るという、時代を越えた対比がなんともユニークな場面となりました。
勝浦タンタンメン&民宿泊!あのちゃんとお別れ
旅の途中、一行が立ち寄ったのはてっぱつ屋 佐野店。このお店は地元でも評判のラーメン店で、名物の勝浦タンタンメン(醤油味)が提供されています。勝浦タンタンメンは、しょう油ベースのスープにたっぷりのラー油と刻んだ玉ねぎ、挽き肉が加わったピリ辛の味わいが特徴で、もともとは寒い海で働く漁師や海女さんたちの体を温めるために生まれた家庭の味といわれています。
・スープは赤く、香ばしいラー油の香りが広がる
・玉ねぎの甘みと辛さのバランスが絶妙
・あのちゃんはこのラーメンを美味しそうに食べていた
ここであのちゃんは旅を終えて離脱することに。自転車での移動というハンデをものともせず、ここまで一緒に旅を盛り上げてくれた姿が印象的でした。
その後、日が暮れてきたため、出川さんたちは今夜の宿を探しながら走行。しばらくして、素泊まり専門の民宿「きろく」に空き部屋があることがわかり、無事に宿泊することができました。外観はこぢんまりとした住宅風で、館内もアットホームな雰囲気。素泊まりで一泊4,500円というリーズナブルな価格も魅力です。
・室内は清潔感があり、畳敷きで落ち着いた空間
・テレビや冷蔵庫など最低限の設備が整っている
・宿のご主人と翌朝に記念写真を撮影
地元の人のやさしさに支えられ、ふらりと立ち寄って、ゆっくり休むという充電旅らしい一日がここで一区切り。あのちゃんとの別れの寂しさを感じながらも、旅は次の目的地へ向かって進み続けていきました。
古田敦也が登場!野球対決も
旅の2日目、新たなゲストとして登場したのは元プロ野球選手・古田敦也さんです。ヤクルトスワローズ一筋18年、名捕手として活躍した経歴を持つ古田さんの登場により、旅の雰囲気は一気にスポーツ色に染まりました。
合流直後、出川さんと古田さんは鴨川市内でキャッチボール。海沿いの風を感じながら、久しぶりにグラブを交わす姿は、見ているだけでも爽やかで、野球ファンにはたまらない光景でした。
・古田さんの投げるボールは軽快で正確
・出川さんは少し緊張しながらもキャッチ
・自然の中でのキャッチボールが心地よいひとときに
その後、鴨川市立東条小学校を訪問。ちょうど東条ジュニアソフトボールクラブの子どもたちが練習をしており、即興での野球対決が実現しました。子どもたちと向き合う古田さんは笑顔ながらも真剣な表情でバットを握り、見事にセンター前ヒットを放つという元プロの実力を見せつけました。
・軽く振ったように見えて芯でとらえた美しいヒット
・子どもたちは憧れの選手との対戦に大興奮
・記念写真も撮影され、思い出に残るひとときに
プロ野球の世界で数々の記録を残してきた古田さんが、子どもたちと一緒に汗を流すこのシーンは、旅の中でも特に心温まる瞬間でした。地域とのふれあいと、スポーツの持つ力が伝わる、とても印象的なエピソードとなりました。
サザエ丼とピザで腹ごしらえ、館山へ向かう
旅の途中、一行が訪れたのは鴨川市横渚にある和食処「川京」です。ここは地元で長く親しまれている老舗で、目当ては名物の「サザエおらが丼」。この丼は、新鮮な鴨川産のサザエを贅沢に使い、卵でとじて熱々のご飯に乗せた一品で、磯の香りとまろやかな食感が楽しめるとして観光客にも大人気です。
・鴨川近海で水揚げされた新鮮なサザエを使用
・出汁の効いた優しい味わいが特徴
・店の外には行列ができるほどの盛況ぶり
しかしこの日は、あまりの混雑で入店を断念。時間の都合もあり、食事の場所を変更することとなりました。代わりに向かったのは、海沿いのピザ店「CAMA Kitchen」。こちらでは、550℃の高温窯で一気に焼き上げる本格ナポリピザが提供されており、地元の食材をふんだんに使ったメニューが魅力です。
・注文したのは「海の幸のトマトソースピザ」
・エビやイカなどの魚介がたっぷり乗った贅沢な一枚
・もちもちの生地と濃厚なトマトソースの相性が抜群
焼き上がったピザは、外はパリッと中はもっちり。海の風を感じながらいただく食事は格別で、旅の疲れを癒す時間となりました。また、古田敦也さんは店内外で地元の方々と記念撮影やサイン対応にも応じ、訪れた人々とのふれあいを大切にしている様子が印象的でした。
旅のなかで予定が変わることもありますが、こうした柔軟な対応と新たな出会いこそが充電旅の醍醐味。館山方面へと向かう一行の足取りは、充実した食事と人の温かさに後押しされ、ますます軽やかになっていきました。
雨の中のラストスパートとゴール・洲崎神社の夕日
終盤は雨と暗闇が旅の妨げとなりますが、それでも一行は進み続けます。館山市のカネシチ水産では、その日とれたマグロとヒラメを使ったまご茶漬けを堪能。その後もバッテリー切れと充電を繰り返しながら進み、とろけるみたらし団子が人気の「里見茶屋」で一息つきました。
最終目的地の洲崎神社には、日が沈む直前に到着。ここは天比理乃メノ命の遺髪をご神体とし、源頼朝が戦勝祈願したと伝えられる由緒ある神社。鳥居からは富士山と夕日が同時に見られるという、まさに旅の締めくくりにふさわしい絶景が広がりました。
旅の最後まで人のやさしさと自然の美しさに満ちた充電旅。次回の放送も期待が高まる内容でした。
コメント