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【ふるさとの未来】ピップエレキバンとピップ株式会社の誕生秘話が明かす100年企業の底力|2026年2月12日

ふるさとの未来

ピップ株式会社ってどんな会社?創業118年の老舗の素顔

このページでは『ふるさとの未来(2026年2月12日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。

番組に登場したのは、創業118年を迎えた老舗企業 ピップ株式会社
本社は大阪府のビジネス中心地・大阪市中央区にあり、医療衛生用品やヘルスケア用品の卸売と、自社ブランド商品の開発・販売を手がける会社です。

創業は1908(明治41)年。もともとの社名は「藤本眞次商店」で、医療衛生用品の卸問屋としてスタートしました。卸売業として、全国のドラッグストアや量販店、ECサイト向けに、包帯・体温計・衛生用品などを幅広く扱い、現在も売上の大きな柱になっています。

一方で、今のピップを代表するのが、家庭用磁気治療器 ピップエレキバン をはじめとするメーカー事業。マグネループ、スリムウォークなど、日々の体の悩みに寄り添う商品を数多く生み出してきました。

日本は「100年企業」が世界でもトップクラスに多い国と言われます。老舗がここまで残る背景には、「地域の薬局・ドラッグストアと一緒に健康を支える」という、地道で長いお付き合いの積み重ねがあります。番組では、そんな歴史を背負った企業が、どうやって自社商品を生み出す側へと舵を切ったのかが大きなテーマになっていました。

卸問屋からメーカーへ。「自社開発部」立ち上げの決断

番組の中盤では、卸売中心だった会社に起きた大転換が紹介されました。
それが「自社商品の開発部署」の立ち上げです。

1960年代後半、流通の世界では「問屋はこの先いらなくなるのではないか?」という、“問屋無用論”が広がっていました。
メーカーから小売店へ直接商品が届くようになると、真ん中にいる卸売業の存在価値が揺らぎます。

そこで ピップ株式会社 は、「モノを運ぶだけではなく、自分たちで価値ある商品をつくろう」と決断。1968年ごろに開発センター(商品開発部門)を立ち上げ、自社ブランド商品の開発に踏み出しました。

最初から磁気治療器を作ったわけではなく、ベビー用品や生理用品など、日常生活に密着した商品からスタートしたそうです。
番組では、当時の社内では「卸の会社が本当にメーカーなんてできるのか?」という不安もあったものの、長く会社を続けるには変わらなければいけないという、経営陣の危機感が印象的に語られていました。

背景解説として、ヘルスケア業界では「卸+メーカー」を兼ねる企業は珍しくありません。自分たちで売り場やお客様の声を直接つかんでいるからこそ、本当に求められている商品アイデアが生まれやすい、という強みがあります。ピップもまさに、その流れに乗った形だと言えます。

ピップエレキバン誕生秘話と、売れない5年間の苦闘

やがて開発センターで生まれた4つ目の自社商品として登場したのが、今や国民的な肩こりケア用品となった ピップエレキバン です。

開発のヒントになったのは、意外にも「お米」。
開発者が、肩や首のツボに“固い米粒をテープで貼っていた”という日常の工夫から、「この米粒を磁石に変えたら、もっと楽になるのでは?」と思いついたと言われています。

そこから、
・どのくらいの強さ・大きさの磁石がちょうどいいのか
・肌に当たる感触はどうか
・絆創膏としてはがれにくいか
といった点を、約2年かけてひとつずつ検証。何度も試作を重ね、1972年に現在の形に近いピップエレキバンが誕生しました。

名前の由来も番組で触れられました。
「エレキ」は摩擦起電器「エレキデン」から連想した“電気・磁気”のイメージ、「バン」は絆創膏の“バンド(ばんそうこう)”から取られているそうです。

ところが、発売から約5年間、この新商品はほとんど売れませんでした。
・「本当に磁石で肩こりが楽になるの?」という半信半疑の声
・飲み薬や塗り薬に慣れた人にとって、貼る磁気治療器がイメージしにくかったこと
などがハードルとなり、店頭に並んでも動きが鈍かったといいます。

ここで押さえておきたい背景知識として、日本では肩こりが「国民病」と呼ばれるほど多くの人が悩んでいます。特に高度経済成長期の終わり頃は、長時間労働と肉体的な疲労が重なり、肩こり・腰痛に悩む人が急増した時代でした。
そんな中で、薬を飲まずに貼るだけで血行を良くし、こりをほぐす家庭用磁気治療器は、本来なら時代にぴったりのコンセプトだったと言えます。

年間売上100億円へ!大ヒットを生んだテレビCM戦略

番組のクライマックスでは、「売れない新商品」がどうやって年間売上100億円を超える大ヒット商品になったのか、その“キッカケ”が紹介されました。

転機となったのが、テレビCMです。
制作費を抑える必要があったこともあり、当時の会長を自らCMに出演させ、「それでは会長!」と促されて、机に座ったまま商品名を何度も繰り返すだけ、という非常にシンプルな内容のCMが作られました。

しかしこの素朴さが逆に視聴者の記憶に残り、
「なんだか気になる」「一度試してみようかな」
と商品名が一気に浸透。ドラッグストアや薬局の店頭で ピップエレキバン を手に取る人が急増し、1979年には年間売上100億円を超える看板商品へと成長したと紹介されました。

また、1980年には北海道の 比布町(ぴっぷちょう)にある比布駅で撮影したCMが話題となり、町の名前と商品名が同じ「ピップつながり」ということで、比布町の知名度も全国区に。CM放送をきっかけに駅の入場券の売上が急増するなど、地域にも思わぬ経済効果をもたらしました。

テレビCMの力を背景に、
・「磁気で血行を良くしてこりをほぐす」という分かりやすい機能性
・貼るだけでいいという手軽さ
が広く知られるようになり、ピップエレキバンは昭和・平成・令和と3つの時代をまたいで愛されるロングセラーへと成長していきます。

マーケティングの視点で見ると、「派手な演出」よりも「覚えやすさ」「繰り返し目にする安心感」が、長く続く商品ブランドにはとても重要だという好例だと言えます。

100年企業ピップが目指す「コリゼロ」の未来

最後に番組では、現在の ピップ株式会社 が目指している未来像にも触れていました。

ピップエレキバンは発売から50年以上たった今も、
・デスクワークで肩こりに悩むビジネスパーソン
・家事や育児で肩や腰に負担がかかる人
・スマホやゲームで姿勢が悪くなりがちな若い世代
など、幅広い世代に使われています。

会社として掲げているのは、「コリに悩む人をゼロにしたい」という思い。
磁気治療器だけでなく、弾性ストッキングやマッサージグッズ、生活サポート事業など、これからも“からだのつらさ”と向き合う領域を広げていこうとしています。

また、親会社である フジモトHD株式会社 のグループとしても、医薬品・衛生用品の卸売から物流、製造まで一体で支える体制を整え、国内外の市場での成長を続けています。

今回の『ふるさとの未来』は、
・地域の薬局やドラッグストアと共に歩んできた卸売企業が、
・時代の変化を読み取り、自社商品開発に挑戦し、
・一度は売れなかった新商品を、大ヒットブランドへ育て上げるまでの物語
として、とても学びの多い回でした。

「この回を見逃してしまったけれど、どんな内容だったのか知りたい」
「ピップエレキバンって、どうやって生まれた商品なの?」

そんな疑問を持った方が、この記事で流れをざっくりつかんで、
あらためて ピップエレキバン をドラッグストアで見かけたときに、
“あのCMや、開発者の試行錯誤の歴史”を少しでも思い出してもらえたらうれしいです。

昭和〜令和の肩こり事情の変化

しげゆき
しげゆき

昭和から令和にかけて、日本人の生活スタイルは大きく変わりました。その変化とともに、肩こりに悩む人の数も増えてきました。ここでは、オフィスワークの広まりやスマホの普及が、どれだけ肩や首への負担を大きくしたのかを、できるだけ分かりやすくお伝えします。昔と今の違いを知ることで、今の肩こりがどう生まれたのかが見えてきます。

オフィスワークの増加が生んだ負担の変化

昭和の時代は、工場で体を動かす仕事や、立ち仕事が中心の働き方が多かったです。体を動かす時間が長かったので、筋肉が固まりにくく、肩こりが起きる理由も今とは違っていました。ところが、平成に入るころからパソコンが広く使われるようになり、長い時間座ったまま作業をする働き方が増えていきました。同じ姿勢が続くと筋肉がずっと緊張したままになり、肩や首がこりやすくなってしまいます。とくにパソコン作業は、目と手を使い続けるため、姿勢が前のめりになりやすく、肩こりの大きな原因のひとつになりました。

スマホの普及で姿勢のクセが変わった

令和の時代になると、スマートフォンが生活の中心になりました。移動時間も休憩時間も、つい画面をのぞき込むことが増えています。スマホを使うときは、ほとんどの人が頭を前に倒し、肩をすぼめた姿勢になります。この姿勢は「頭が前に出る形」になり、首や肩に強い負担がかかります。研究でも、スマホユーザーの多くが肩や首の不調を感じていることが分かっています。とくに画面を見る時間が長くなるほど、肩こりのリスクが高くなると言われています。

座りっぱなしの生活がもたらす影響

最近の調査では、画面を見ながら長時間座っている生活が、首や肩の痛みを引き起こしやすいことが確かめられています。6時間以上座り続ける生活は、筋肉が固まりやすく、血のめぐりも悪くなり、肩こりが強く出やすくなります。テレワークが増えたことで、自宅の机や椅子が体に合っていないまま作業を続けてしまうケースも増えています。その結果、仕事が終わるころには肩がパンパンに張ってしまう人が少なくありません。こうした変化が積み重なり、現代の肩こり人口は、昭和のころよりもはるかに多くなっています。

肩こりは生活の変化とともに増えてきた、とても身近な体の悩みです。時代ごとの背景を知ることで、自分に合ったケアを考えるきっかけにもなります。

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