サッポロ一番アレンジに挑む料理人・丸山千里
袋麺を短時間でどこまで新しい料理に変えられるのか。その挑戦で気になる存在が料理人の丸山千里さんです。『X秒後の新世界2時間SP 休みにマネできる爆速&激ウマ料理!袋麺のアレンジ対決(2026年8月18日)』では、サッポロ一番を使ったアレンジバトルに参加します。CHEF-1グランプリ準優勝、RED U-35準グランプリという実績に加え、普段から商品・メニュー開発を手掛ける人物だけに、家庭の袋麺から何を生み出すのかが大きな見どころです。
この記事でわかること
- 丸山千里さんがどんな料理人なのか
- CHEF-1やRED U-35で残した実績
- 飲食店ではなく商品開発を仕事にした理由
- サッポロ一番アレンジと相性がいい料理の考え方
丸山千里は商品開発を得意とするフードクリエイター
丸山千里さんは、一般的なレストランの料理人とは少し違う働き方をしているフードクリエイターです。
関東を拠点に全国の産地へ足を運びながら、食品の商品開発、飲食店のメニュー開発、ポップアップレストランなどを手掛けています。
本人が掲げている軸は、「日本の食材に新たな光をあてる」こと。
すでにある料理を少し豪華にするのではなく、食材の特徴を別の角度から捉え直し、「こんな食べ方もできるのか」と感じる料理へ変えるのが得意な料理人です。
サッポロ一番のアレンジ企画と相性がよさそうなのも、この経歴を見ると納得できます。
袋麺は、麺もスープもすでに完成された商品です。そこへ単純に具材を増やすだけではなく、元の商品が持つ味をどう読み替えて別の料理にするかがアレンジの面白いところ。
普段から商品開発を仕事にしている丸山さんにとって、まさに腕を発揮しやすいテーマといえます。
九州大学農学部から会社員を経て料理の世界へ
丸山さんは1993年に鹿児島県で生まれ、九州大学農学部を卒業しています。
料理人を目指すきっかけは大学時代でした。
農学部で食が社会や文化に与える影響を学び、農作業の手伝いや醤油蔵の見学など、生産現場へ足を運ぶようになります。
そこで農業や生産者と接するうちに、「調理技術があれば食材や生産者の役に立てるのではないか」と考えるようになりました。
ただ、大学卒業後すぐに飲食店へ進んだわけではありません。
卒業後はコクヨ株式会社に入社。その後、本格的に料理の道へ進む決意を固め、東京・代官山のレストラン「Ata」で働き始めました。
農学部から一般企業、そして飲食店へ。
一直線に料理人になった経歴ではないことが、現在の丸山さんの強みにもつながっています。食材を感覚だけで扱うのではなく、農業、生産、商品、食べ手まで含めて考える視点を持っているからです。
レストランでの挫折が商品開発への転機になった
丸山さんのキャリアで大きな転機になったのが、レストラン勤務で経験した挫折です。
未経験から厨房の世界に入り、料理人として働く面白さを知る一方、厳しい環境の中で約1年後には店を離れることになります。
それでも料理そのものを諦めることはできませんでした。
「飲食店以外に料理を仕事にする方法はないだろうか」と探していく中で出会ったのが、商品開発という仕事です。
ここで農学部時代から持っていた考え方が生きました。
食材の特徴を整理し、何と組み合わせれば魅力が際立つのかを考え、試作し、数値を調整する。丸山さんはこうした論理的な料理づくりに適性を見いだしていきます。
2021年から2024年には食のクリエイティブプロダクション「TETOTETO Inc.」で、商品開発やフードスタイリング、出張料理などに携わりました。その後独立し、フリーランスとして活動しています。
「料理人=自分の店を持つ」という道だけではないところが、丸山さんの経歴の面白い部分です。
CHEF-1グランプリ準優勝で料理人として評価された
丸山さんの名前が広く知られるきっかけの1つが、料理人のコンテストです。
主な実績は次の通りです。
- CHEF-1グランプリ2023 準優勝
- CHEF-1グランプリ2024 フードクリエイター部門1位
- RED U-35 2025 準グランプリ
- RED U-35 2025 岸朝子賞
- RED U-35 2025 GOLD EGG
レストランを活動の中心としない料理人がRED U-35で準グランプリ以上に入ったのは、丸山さんが初めてでした。
この実績で重要なのは、単に料理が上手だったという点だけではありません。
丸山さん自身、長く「料理店で修業を積み続けなかった自分に料理人としてのバックボーンがあるのか」という迷いを抱えていました。
その答えとしてたどり着いたのが、「自分のバックボーンは食材」という考え方です。
何でも自由に料理するより、「この食材のおいしさをどう引き出すか」と考えたときにアイデアが湧く。
農学部時代から生産者と接してきた経験と、商品開発で培った技術が、丸山さん独自の料理人像になっています。
「蟹と柑橘の抹茶ラーメン」が丸山千里を象徴する料理
丸山さんの料理の考え方が特によく表れているのが、「蟹と柑橘の抹茶ラーメン」です。
RED U-35 2025で披露し、準グランプリにつながった代表作です。
抹茶というと、ケーキ、アイス、パフェなど甘いものを想像する人が多いでしょう。
丸山さんが着目したのは苦味や色ではなく、**お茶が持つ「うま味」**でした。
煎茶や抹茶のグルタミン酸などと、鶏ガラのイノシン酸を組み合わせ、うま味の相乗効果を利用してラーメンのスープを構成しています。
お茶を珍しい材料として入れただけではありません。
「この食材は普通こう使う」という固定観念からいったん離れ、成分や味の特徴を調べ直して、新しい料理へ組み替えています。
この発想は袋麺アレンジにもつながります。
サッポロ一番を「ラーメンとして完成させるもの」とだけ考えず、麺・粉末スープ・香味・付属調味料をそれぞれ料理素材として捉えると、アレンジの幅は一気に広がります。
丸山さんがサッポロ一番からどんな料理を組み立てるのかが気になる理由は、ここにあります。
サッポロ一番はもともとアレンジの幅がかなり広い
サッポロ一番には、しょうゆ味、みそラーメン、塩らーめんなどの定番袋麺があります。
メーカー自身も袋麺をそのまま作るだけでなく、数多くの「ひと手間レシピ」を展開しています。
代表的なものだけでも、
塩らーめんカルボナーラ
冷やし塩油そば
担々麺
冷麺風しょうゆ
ニラもやしのみそまぜそば
など、一般的なラーメンとはかなり違う料理があります。
たとえば「塩らーめんカルボナーラ」は、水と牛乳で麺を煮て、チーズや卵、ベーコンを合わせるアレンジです。
一方の「冷やし塩油そば」は、付属の粉末スープをごま油や少量の砂糖、水などと混ぜ、冷やした麺と絡めます。
ここから分かるのは、袋麺の粉末スープが「スープを作る粉」だけではないこと。
味が完成された調味料として使えば、汁なし麺、冷たい麺、クリーム系などにも展開できます。
家庭でアレンジするときにも覚えておくと使いやすい考え方です。
丸山千里の強みは「意外な材料」より組み合わせる理由にある
丸山さんの料理を見ると、ただ奇抜な材料を入れて驚かせるタイプではありません。
たとえば商品開発で手掛けた「なまり節ボロネーゼ」では、なまり節が持つ燻製香に着目しました。
「燻製した動物性たんぱく質」という共通点からベーコンとの類似性を見いだし、ベーコンと相性のいいトマトソースを、なまり節にも応用しています。
この考え方なら、
「珍しいから混ぜる」
ではなく、
「味や香りに共通点があるから組み合わせる」
となります。
家庭で袋麺をアレンジするときにも参考になります。
みそ味なら発酵食品や乳製品、塩味ならレモンやハーブ、しょうゆ味なら香味油など、元のスープが持つ特徴から足すものを考えると、思いつきだけのアレンジより味をまとめやすくなります。
丸山さんの料理から学べるのは、完成したレシピそのものだけではなく、「なぜその材料を合わせるのか」という組み立て方なのです。
丸山千里は食材の価値を広げる料理を続けている
丸山さんは現在も、商品や店舗メニューの開発に加え、お茶を使った料理の研究を続けています。
お茶ラーメンのポップアップ営業を重ねながら、茶葉で魚を締める「茶鮨」など、新しい料理にも取り組んでいます。故郷・鹿児島をはじめとした日本の食材を、これまでとは違う食べ方で届けることが活動の大きな軸です。
本人は、いつかお茶ラーメンを袋麺として商品化し、海外で販売したいという目標も語っています。
そう考えると、今回サッポロ一番という日本を代表する袋麺をアレンジする仕事は興味深いつながりがあります。
大学で農業や食について学び、会社員から料理人へ転身し、レストランでの挫折を経て商品開発の道へ進んだ丸山千里さん。
サッポロ一番のアレンジを見る際には、出来上がった料理だけでなく、身近な袋麺のどんな特徴を拾い、何と組み合わせたのかにも注目すると、料理人としての強みがより分かりやすくなりそうです。
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