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小山宙哉と保護猫おじゃこの2年、宇宙兄弟完結後に見える創作の原点|ネコメンタリー 猫も、杓子も。

漫画家

小山宙哉とおじゃこ、18年の連載を終えた漫画家の日常

NHK Eテレ「ネコメンタリー 猫も、杓子(しゃくし)も。」が、2026年9月18日に放送されます。

今回登場するのは、大ヒット漫画『宇宙兄弟』を描いた漫画家・小山宙哉さんと、約2年前に保護した三毛猫のおじゃこです。

『宇宙兄弟』は2007年から続いた長期連載を2026年6月に完結したばかり。そんな大きな仕事を終えた小山さんが現在暮らしを共にしているのが、まだ抱っこもできないというおじゃこです。番組では、少しずつ距離を縮める2人の日常を通して、小山さんがどのように人を見つめ、キャラクターや物語を生み出してきたのかに迫ります。

この記事でわかること

  • 小山宙哉さんの愛猫・おじゃこがどんな猫なのか
  • 『宇宙兄弟』が18年の連載を終えるまでの歩み
  • 小山宙哉さんがキャラクターを生み出すときに大切にしている視点
  • 漫画家を目指す原点となった学生時代のエピソード

おじゃこは約2年前に保護された年齢不詳の三毛猫

公式動画:小山宙哉「宇宙兄弟30巻」表紙作画風景

小山宙哉さんが神奈川県の郊外で暮らしている猫が、三毛猫のおじゃこです。

おじゃこは約2年前に保護された猫で、年齢は分かっていません。

一緒に暮らして2年ほど経った現在も、小山さんはまだおじゃこを抱っこすることができないといいます。それでも以前より少しずつ心を許し、距離を縮めてきていることを小山さんは喜んでいます。

すぐに人に甘える猫ではなく、時間をかけながら少しずつ関係を作っていくおじゃこ。その変化を急がずに見守っているのが、小山さんの日常です。

『宇宙兄弟』公式も2026年9月12日、小山さんとおじゃこが「ネコメンタリー」に出演すると告知。公式SNSでは、おじゃこの写真とともに、2人の日々を通して「物語やキャラクターが生まれる創作の原点」に迫る回だと紹介されています。

小山宙哉の創作の原点は「人間の二面性」を見ること

今回の番組で特に重要なのが、小山宙哉さんの人物を見る視点です。

番組紹介では、小山さんが「人間の二面性を見つめることで登場人物のキャラクターを創り、物語を動かす」と語ることが明かされています。

『宇宙兄弟』を思い浮かべても、登場人物は単純な「いい人」「悪い人」ではありません。

南波六太には臆病だったり嫉妬したりする一面がある一方、誰かのためなら大胆に行動できる強さがあります。日々人も、明るく天才肌に見えながら、物語が進むにつれて挫折や恐怖と向き合っていきました。

小山さん自身も過去の対談で、初期の日々人について、六太との違いを強調して描いていたことを振り返っています。物語が進むにつれ、登場人物の異なる側面が見えてくることが『宇宙兄弟』の大きな魅力になりました。

人を一方向から決めつけず、矛盾した部分も含めて見る。

その観察が、小山作品に登場する人間味のあるキャラクターにつながっているようです。

『宇宙兄弟』は2007年から2026年まで続いた代表作

小山宙哉さんの代表作『宇宙兄弟』は、2007年12月に講談社「モーニング」で連載がスタートしました。

主人公は南波六太と南波日々人の兄弟。幼いころに交わした「2人で宇宙へ行く」という約束を軸に、宇宙飛行士を目指す人たちと、その周囲で生きる人々を描いた作品です。

作品は2011年に小学館漫画賞と講談社漫画賞を受賞。2026年4月時点で電子版を含む累計発行部数は3500万部を超えています。

そして2026年6月11日、約18年に及んだ連載が最終話を迎えました。

公式の年表では、

  • 2007年12月 『宇宙兄弟』連載開始
  • 2026年6月11日 最終話公開
  • 2026年7月22日 最終46巻発売

という歩みが確認できます。

つまり今回の「ネコメンタリー」は、小山さんにとって18年間生活の中心にあった巨大な作品を終えた直後の時期を映すことになります。

漫画家の原点は高校時代に描いた「テラシマン」

小山宙哉さんが漫画を描き始めたのは、小学生のころでした。

公式サイトのインタビューによると、小学4年生ごろに『おそ松くん』の模写をし、小学6年生で漫画を描き始めています。

その後、高校時代に描いたのが『テラシマン』という漫画でした。

題材にしたのは、身近にいた友人や学校の先生たちです。

先生が普段どんな行動をしているのかを想像してキャラクターにし、友人たちに見せたところ「先生に似ている」と評判になったそうです。

小山さんは、そのとき自分の漫画で周囲が笑ってくれたことをきっかけに、漫画家になりたいと思うようになったと振り返っています。

現在の『宇宙兄弟』にもつながる、かなり興味深いエピソードです。

宇宙やNASAのような壮大な舞台を描く漫画家でありながら、その出発点にあったのは身近な人をよく見ることでした。

キャラクターが分かるほど表情も自然に描ける

小山さんの人物観察は、作画そのものにも表れています。

過去の公式イベントで「キャラクターの表情を何度も描き直すのか」と質問された際、小山さんは、キャラクターを十分につかめている重要な場面ほど正しい表情を一度で描けることが多いと説明しています。

反対に、まだ人物像をつかみ切れていないキャラクターでは「このキャラはどういう顔をするんだろう」と迷い、描き直すことがあるそうです。

先に表情を作り、そこへ人物を当てはめるのではありません。

その人物なら、この瞬間にどう感じ、どういう顔になるのか。

キャラクターを一人の人間のように理解することが、表情や物語につながっていることが分かります。

おじゃことの暮らしにも「観察する漫画家」の姿がある

そんな小山さんのそばに現在いるのがおじゃこです。

おじゃこは、まだ自由に触れたり抱き上げたりできる関係ではありません。

だからこそ、小山さんは猫の小さな変化を見ながら、急がずに距離を縮めています。

これは『宇宙兄弟』のキャラクター作りと直接同じものだと断定できる話ではありません。

ただ、人間の二面性を見つめてきた漫画家が、自分の思い通りには動かない一匹の猫と生活し、その行動や変化を静かに見守っているという組み合わせは、今回の番組ならではです。

18年間続いた大作を描き終えた小山さんが、今どんなものを見ているのか。

おじゃことの何気ない時間から、その創作姿勢が浮かび上がりそうです。

ネコメンタリー「小山宙哉とおじゃこ」の放送情報

  • 番組名:ネコメンタリー 猫も、杓子(しゃくし)も。小山宙哉とおじゃこ
  • 放送局:NHK Eテレ
  • 放送日:2026年9月18日(金)
  • 放送時間:22:30~23:00
  • 出演:小山宙哉
  • エッセイ朗読:岡田将生
  • 語り:森下絵理香
  • 愛猫:おじゃこ
  • おじゃこ:三毛猫、年齢不詳、約2年前に保護

番組では小山さんの日常だけでなく、書き下ろされたエッセイを俳優の岡田将生さんが朗読します。

まとめ

「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」に登場する小山宙哉さんの愛猫・おじゃこは、約2年前に保護された年齢不詳の三毛猫です。

まだ抱っこできるほどの関係にはなっていませんが、2年ほどの暮らしの中で少しずつ心を許すようになりました。

そして小山さん自身も、2026年6月に『宇宙兄弟』約18年の連載を終えたばかりです。

高校時代から身近な人を観察して漫画のキャラクターにし、『宇宙兄弟』では人間の一面だけではなく、弱さや迷いを含めた複雑な人物を描いてきた小山さん。

大きな連載を終えた漫画家と、簡単には距離を縮めてくれない一匹の猫。

その静かな暮らしから、小山宙哉さんのキャラクターと物語がどこから生まれてきたのかが見えてくる回になりそうです。

参考リンク

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