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【テレメンタリー2026】優秀賞作品アンコール『行き着いてアフリカ』 アフリカ人材の日本で働く理由と地方企業の外国人労働者事例|2026年2月7日★

テレメンタリー

行き着いた先はアフリカだった

このページでは『テレメンタリー2026「優秀賞作品アンコール『行き着いてアフリカ』」(2026年2月7日)』の内容を分かりやすくまとめています。

日本の地方で深刻化する人手不足。その現場が最後に手を伸ばしたのは、急成長を続けるアフリカの若者たちでした。

ガーナやケニアから日本へ渡り、農業や建設の最前線で懸命に働く姿は、ただの労働ではなく未来を切り開く挑戦そのもの。彼らを受け入れる地方の企業や監理団体の奮闘も重なり、物語は大きなうねりを生み出していきます。

アフリカ人材が日本の地方に向かった理由

テレメンタリーの優秀賞作品としてアンコールされる今回の舞台は、テレメンタリー2026「行き着いてアフリカ」です。番組はまず、深刻な人手不足にあえぐ日本の農業建設業の現場から物語を始めます。地方の現場では、日本人だけでは仕事が回らず、多くの企業が外国人技能実習生特定技能外国人に支えられている現実を映し出します。

しかし、より高い賃金や都市部の生活を求めて、アジア出身の外国人労働者も地方を避け始めています。給料が低く、交通も不便で、休日の楽しみも限られる――そんな地方の仕事は、外国人にとっても「選ばれにくい仕事」になりつつあります。番組は、このままでは地方のインフラや食料生産を支える人がいなくなるという危機感を、ストレートに描き出します。

そこで視線を向けたのが、ガーナケニアなどのアフリカ諸国です。急速な人口増加と経済成長が続くアフリカには、働き口や学びの場を求める若者があふれています。一方、日本は人手不足でも、高度な技術と安定したインフラを持つ先進国。番組は「人材が余る地域」と「人手が足りない地域」が、技能実習という枠組みでつながっていく姿を追いかけます。

鹿児島・大崎町の農業現場と監理団体の挑戦

物語のひとつの拠点は、鹿児島県東部の鹿児島県大崎町です。ここには農業法人高井田アグリがあり、広大な畑で野菜や果物を栽培しています。日本人の従業員は約10人、それを上回る人数の外国人が、畑の整備から収穫、出荷の準備までを担っています。国籍はインドネシアフィリピンミャンマーネパールなどさまざまで、一つの国に偏らせないことで、誰かの国でより良い条件の仕事が出ても、一斉退職が起きにくい体制を作っています。

この農場と多くの地方企業を支えているのが、鹿児島県の監理団体を運営する江田敦郎さんです。江田さんは、技能実習生と企業をつなぐ「ハブ」のような存在で、外国人の募集から入国手続き、日本での生活サポートまでを一手に引き受けています。日本はすでにアジア16か国と技能実習に関する覚書を結び、多くの実習生を受け入れてきましたが、江田さんが新たに目を付けたのが、まだ実習生の送り出し実績がほとんどなかったガーナでした。

江田さんは現地に送り出し機関を立ち上げ、アフリカからの技能実習生第一号を日本に迎え入れます。その一人が、のちに宮崎で左官の腕を磨いていくガーナ人の青年・オスマンさんです。番組は、鹿児島の小さな町からアフリカへと伸びていく人材ネットワークと、そこに込められた「地方の現場をなんとしても守りたい」という強い意志を、丁寧に描き出します。

ガーナ人オスマンさん 宮崎で左官を極める日々

番組の中心人物のひとりが、ガーナ出身の青年オスマンさんです。彼は大学を卒業後、母国で英語教師として働きながら、趣味で暗号資産のトレードも行っていました。トレードでは月に2万ドル以上稼いだこともあるとされる一方で、将来の夢を実現するために、あえて日本での技能実習生という道を選びます。このギャップが、番組ならではの強烈な印象を残します。

オスマンさんの実習先は、宮崎県都城市にある左官業者。庭づくりや住宅の外装工事を手がける会社で、日本の繊細な左官技術を一から学びながら、現場で汗を流しています。手取りはおよそ月13万円。決して高くはない収入ですが、彼は家族への仕送りをぐっとこらえて、将来の投資資金として貯蓄に回しています。週末には都城市内の図書館に通い、日本語やビジネスの本を読み込み、自分のビジョンを具体化していきます。

オスマンさんの夢は、ガーナで不動産投資を行い、その利益で孤児院を建て、ホームレスや支援を必要とする人たちを助けることです。番組は、日本の地方でコテと鏝板を手に黙々と壁を塗る姿と、アフリカの故郷で子どもたちが安心して眠れる場所をつくりたいという願いを重ね合わせ、「安い労働力」としてではなく、未来を切り開こうとする一人の若者として彼を描きます。

北海道・瀧建設興業とガーナ・ケニアの若者たち

もう一つの舞台は、北海道千歳市に本社を置く建設会社瀧建設興業です。ここは、すでにネパールタイスリランカインドネシアなどおよそ14か国から人材を受け入れている、多国籍な職場です。国籍がバラバラであるがゆえに、現場での共通語は自然と日本語になり、外国人同士も日本語でコミュニケーションを取るようになります。その結果、日本人社員と外国人社員が同じ言語でやり取りできる環境が生まれ、仕事の連携もスムーズになっていると紹介されます。

瀧建設興業は、2025年には新たにガーナとケニアから計6人のアフリカ人技能実習生を受け入れる計画を進めていました。社長の瀧さんは、東アフリカの拠点として注目されるケニアの首都ナイロビを訪れ、現地で実習生となる予定の若者たちと直接顔を合わせます。ケニアは経済成長が著しい一方で、政情不安や大規模なデモなど課題も抱える国です。その厳しい現実と、そこで懸命に生きる若者たちの表情を、番組はカメラで捉えます。

彼らが目指す日本の現場は、冬には氷点下の寒さに見舞われる北海道の工事現場です。アスファルト舗装、土木工事、インフラ整備など、体力も根気も必要な仕事が待っています。それでも彼らは、「日本で技術を身につけ、将来は母国で会社を起こしたい」「家族を支えたい」といったそれぞれの夢を胸に、遠い極東の地へ向かうことを決意します。瀧建設興業にとっても、多様な文化背景をもつ人材を受け入れることはリスクであると同時に、自社と地域を変えていくチャンスだと描かれます。

急成長するアフリカと日本の人手不足が交差するとき

番組が掘り下げるのは、単なる「人手不足解消のアイデア」としてのアフリカ人材ではありません。アフリカは今後も人口が増え続ける「最後の巨大市場」と呼ばれ、ガーナケニアは若い世代が多く、英語教育やITリテラシーも広がりつつあります。一方、日本は少子高齢化が進み、地方では人手不足が慢性化しています。この二つの潮流が、技能実習制度を通じて交わり始めている――ここに番組の核心があります。

日本政府はこれまで、主にアジア16か国との間で技能実習の枠組みを築いてきました。しかし、賃金や生活環境の差から、より条件の良い国や都市部に人材が流れる傾向は、アジアの実習生にも広がっています。そこで鹿児島の監理団体が目を付けたのが、まだ日本への実習ルートが整っていなかったガーナでした。番組は、「誰も手を伸ばしてこなかった地域」に着目する発想力と行動力を、地方の現場から世界を見渡す視点として描いています。

同時に、アフリカ側から見れば、日本は「安定したインフラと技術を持つ国」であり、左官建設などの技術を学び、資金を貯めて将来のビジネスに生かすことができる魅力的な場です。オスマンさんのように、暗号資産や不動産投資を視野に入れながら、日本での経験をステップにして長期的な人生設計を描く若者も現れ始めています。アフリカの起業家精神と、日本の地方の現場力が交差することで、新しい関係性が生まれつつあることを、番組は力強く伝えます。

技能実習の光と影が日本社会に投げかけるもの

一方で、番組は技能実習制度の「光」だけでなく、「影」にも目を向けます。日本の地方企業にとって、アフリカ人を含む外国人材は頼もしい戦力であると同時に、その生活環境や人権、キャリアの出口まで責任を持って考えなければならない存在です。賃金の水準、言葉の壁、文化の違い、差別や孤立のリスク――こうした課題をどう乗り越えるのかが問われています。

鹿児島県大崎町の高井田アグリや、宮崎県都城市の左官業者、北海道千歳市の瀧建設興業のような会社は、日本人と外国人が同じ現場で働き、ともに生活することで、地域そのものを変えようとしています。多国籍な現場では、日本語が共通語となり、日本人社員も世界の文化や価値観に触れる機会が増えます。番組は、こうした現場から生まれる小さな変化を積み重ねることで、日本社会全体の意識が変わっていく可能性を示します。

この作品は、鹿児島の放送局鹿児島放送(KKB)が制作し、ナレーションはアナウンサーの北﨑千香子が担当しています。地方局が自らのフィールドである農業や建設の現場から、日本とアフリカをつなぐ巨大なテーマを掘り起こし、それが2025年10月クール優秀賞として選ばれ、テレメンタリー2026で全国に再び届けられることになりました。地方から世界を見つめるまなざしと、アフリカの若者たちのまっすぐな視線。その両方が交差する地点に、「行き着いてアフリカ」というタイトルの意味が鮮やかに浮かび上がる構成になっています。

ご注意とまとめ

内容は公式発表をもとに構成していますが、放送内容と異なる場合があります。

今回の物語は、日本の地方がアフリカに希望を見いだし、ガーナやケニアから来た若者たちが現場で技術を学びながら未来をつかもうとする姿を描いています。地方企業の奮闘と、遠く離れた土地から挑戦する実習生たちの思いが交差し、日本社会の新しい可能性が見えてきます。

放送後に、実際の内容に沿って追記します。

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