盛口満は冬虫夏草を40年以上追う沖縄大学学長
2026年9月24日放送の「バカリズム×カズレーザー まっすぐいきてる。」に登場する盛口満さんは、沖縄大学の学長で、人文学部こども文化学科の教授です。千葉大学理学部で生物を学び、中高の理科教員を経て沖縄へ移住。現在は大学で理科教育を担当しながら、生きものを自ら探し、観察し、描き、伝える活動を続けています。
中でも長年追い続けているのが、昆虫などから生える不思議なキノコ「冬虫夏草」です。冬虫夏草歴は40年以上。フィールドへ出て実物を探し続ける一方、「ゲッチョ先生」の愛称で自然をテーマにした本を100冊以上手掛け、2026年には冬虫夏草を丸ごと1冊で扱った新刊も刊行しました。
この記事でわかること
- 千葉大学から理科教員・自然教育へ進んだ経歴
- 沖縄大学学長・こども文化学科教授としての現在
- 40年以上追い続ける冬虫夏草のフィールドワーク
- 「ゲッチョ先生」の愛称と2026年新刊の内容
千葉大学理学部生物学科から自然教育・研究の道へ

盛口満さんは1962年に千葉県で生まれました。
千葉大学理学部で生物を学び、1985年に卒業。その後、埼玉県飯能市の自由の森学園中学校・高等学校で理科教員となり、生物を担当しました。
自由の森学園での勤務は15年間に及びます。
大学で研究だけを続けるのではなく、中学生や高校生へ自然や生きもののおもしろさを伝える「教育」の道へ進んだことが、現在の盛口さんの活動にもつながっています。
2000年には自由の森学園を退職し、沖縄へ移住しました。
その後、NPO法人珊瑚舎スコーレで講師を務め、2007年から沖縄大学人文学部で教員に。2015年に教授、2018年に副学長となり、2019年4月から学長を務めています。
つまり盛口さんの歩みは、
- 千葉大学で生物を学ぶ
- 中高の理科教員として15年間教える
- 沖縄へ移住
- 学校NPOで教育に携わる
- 沖縄大学で理科教育を担当
- 副学長を経て学長へ
という流れです。
研究室だけで生きものを見るのではなく、学校教育やフィールドワークを通じて「自分で見つける」「自分で確かめる」ことを大切にしてきた研究者・教育者です。
沖縄大学学長・こども文化学科教授としての現在
2026年現在、盛口さんは沖縄大学学長であり、人文学部こども文化学科の教授です。
沖縄大学の教員紹介では専門分野を「理科教育」、研究テーマも「理科教育」としています。担当科目には初等理科教育法があり、将来小学校などで子どもたちを教える学生の教育にも携わっています。
こども文化学科では、
- 初等理科
- 子どもと野外活動
- 子どもと自然観察
- 初等理科教育法
などを担当しています。
盛口ゼミでは、教室内で知識を覚えるだけではありません。
石垣島での自然体験、海岸での観察、生きものを探すフィールドワークなど、実際に自然へ出る活動も行っています。
盛口さん自身も、沖縄の自然と人々の暮らしを長年記録してきました。2025年には、沖縄の自然・暮らし・文化や生物多様性を記録してきた研究が評価され、第52回伊波普猷賞を受賞しています。
大学学長という立場になった現在も、フィールドへ出て生きものを探す姿勢は変わっていません。
冬虫夏草を40年以上追い続けるフィールドワーク
盛口さんを象徴する研究対象のひとつが冬虫夏草です。
冬虫夏草とは、昆虫やクモなどに菌が寄生し、宿主となった生きものからキノコのような子実体を伸ばす菌類の仲間です。
盛口さんは、この不思議な生きものを40年以上追い続けています。
2026年刊行の著書でも「冬虫夏草歴40余年」と紹介されており、これまで積み重ねた実体験をもとに、冬虫夏草を見つける方法、掘り出す際の注意点、さまざまな種類、遺伝子解析で分かってきた最新の情報まで紹介しています。
「まっすぐいきてる。」でも、この冬虫夏草への情熱が大きく扱われます。
盛口さんを師匠と慕う若い研究者や高校生たちと一緒に、冬虫夏草を探すフィールドワークへ同行。盛口さんが、なぜこれほど長い年月をかけて冬虫夏草を追い続けているのか、その生き方まで紹介されます。
盛口さんにとって重要なのは、珍しい生きものを集めることだけではありません。
森や海岸へ入り、自分の目で見つけ、手に取り、スケッチする。その過程から生きもの同士のつながりや自然の仕組みを考えていくことが、研究と教育の両方につながっています。
「ゲッチョ先生」の愛称と100冊を超える著書
盛口さんは「ゲッチョ先生」の愛称でも知られています。
「ゲッチョ」の由来は、出身地である千葉県館山周辺の言葉に関係しています。
大学時代、友人が館山で生きものの方言を調査した際、カマキリを「カマゲッチョ」と呼ぶ話があり、そこから大学のサークル仲間に「ゲッチョ」と呼ばれるようになりました。日本自然保護協会でも、館山の「カマゲッチョ」が愛称の由来として紹介されています。
やがて学校で理科を教えるようになり、「ゲッチョ先生」という名前が定着しました。
現在では研究者・大学学長としてだけでなく、自然科学を分かりやすく伝える著者としても知られています。
著作は100冊を超えます。
テーマも非常に幅広く、
- 昆虫
- キノコ
- ドングリ
- 松ぼっくり
- 動物
- 地衣類
- 沖縄の自然
- 生きものの描き方
- 動物と人間の暮らし
など、身近な自然から専門的な生態まで扱っています。
大きな特徴は、盛口さん自身が描く細かなイラストです。
生きものを写真で見せるだけではなく、自分で観察して描くことで特徴を伝えてきました。2026年1月刊行の『人にちょっと話せるようになる「昆虫学」』でも、盛口さん自身のイラストを使いながら昆虫の分類、生態、行動、人との関わりまで解説しています。
2026年新刊『イラスト解説 謎だらけのキノコ 冬虫夏草』
2026年に刊行された注目の1冊が、
『イラスト解説 謎だらけのキノコ 冬虫夏草』
です。
盛口満さんが著・絵を担当し、八坂書房から刊行されました。
主な書籍情報は次の通りです。
- 書名:『イラスト解説 謎だらけのキノコ 冬虫夏草』
- 著者・絵:盛口満
- 出版社:八坂書房
- 発売:2026年8月
- ページ数:240ページ
- ISBN:9784896943931
沖縄大学も2026年8月13日に刊行を発表しています。
内容は「冬虫夏草とは何か」という基本から始まり、生態、見つけ方、掘り出す際の注意、さまざまな宿主、遺伝子解析で分かってきたことまでを扱っています。盛口さんが描き下ろした豊富なイラストも収録されています。
40年以上フィールドで冬虫夏草を追ってきた盛口さんだからこそ書ける内容です。
2026年6月には児童向けの『キノコ好きな虫と虫から生えるキノコのなぞ ゲッチョ先生の冬虫夏草コレクション』も刊行しており、子ども向けと一般向けの両方から冬虫夏草の世界を紹介しています。
盛口満が冬虫夏草を追い続ける生き方
盛口さんの経歴を見ると、「大学学長になる」という一直線のキャリアを歩いてきたわけではありません。
千葉大学で生物を学び、中高の理科教師になり、15年後には学校を退職して沖縄へ移住。
沖縄では教育活動を続けながら大学教員となり、やがて学長になりました。
その間も続けてきたのが、自然へ出て生きものを探すことです。
番組公式で紹介されている盛口さんの言葉に、その姿勢がよく表れています。
研究者や教授という肩書そのものを目標にするのではなく、自分が興味を持ったものを追いかける。その積み重ねが、自然教育、著書、大学での研究、そして学長という現在につながっています。
冬虫夏草を40年以上追い続けてきたことも、その生き方の延長にあります。
まとめ
盛口満さんは、千葉大学理学部で生物を学び、1985年から自由の森学園で15年間理科教員を務めた後、2000年に沖縄へ移住しました。
その後、珊瑚舎スコーレを経て2007年から沖縄大学で教え、2019年から学長を務めています。
一方で「ゲッチョ先生」として自然観察や生きものに関する100冊以上の著書を手掛け、冬虫夏草については40年以上にわたりフィールドで追い続けてきました。
2026年には、その蓄積をまとめた『イラスト解説 謎だらけのキノコ 冬虫夏草』も刊行。
大学学長になっても自ら森へ入り、生きものを探し、描き、若い世代へ伝える。盛口さんの活動は、研究と教育、そして「好きなものを追い続けること」が一つにつながっています。
参考リンク
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