世界の給料をのぞくと見えてくる日本の立ち位置
このページでは『世界の給与明細【ナゼ日本人の給料は上がらない?衝撃!世界の(秘)お財布事情】(2025年12月14日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
世界のさまざまな国で「いくら稼いで、どんな暮らしをしているのか」を見ていくと、日本の給料がなぜ伸びにくいのか、その理由が少しずつ浮かび上がってきます。ただ金額を比べるのではなく、生活コストや価値観まで含めて見ていくことで、給料の本当の意味が見えてきます。
日本人の給料が上がらない背景にある長年の仕組み
日本では、長い時間をかけて社会全体の働き方が変わってきました。機械やITの導入で仕事の効率は上がり、働く人一人あたりが生み出す価値、いわゆる生産性は確実に伸びています。それにもかかわらず、給料の伸びは控えめなままです。
その背景には、物価と賃金のズレがあります。日用品や食料の値段が上がっても、給料が同じペースで増えなければ、生活は楽になりません。数字上は経済が成長していても、実感として「給料が増えた」と感じにくい理由がここにあります。
さらに、非正規雇用の増加も大きなポイントです。正社員より給料が低くなりやすい働き方が広がったことで、社会全体の平均賃金が押し下げられてきました。安定より柔軟さを重視した結果、給料が伸びにくい構造ができあがってしまったとも言えます。
時給5000円のスイス学生バイトに隠れた現実
スイスでは、学生のアルバイトでも時給が5000円近くになることがあります。この数字だけを見ると、日本とは別世界のように感じます。しかし、実際の暮らしを見てみると、単純にうらやましい話ではありません。
スイスは家賃や食費、保険料が非常に高く、生活するだけで多くのお金が必要になります。給料が高い分、出ていくお金も多いという関係がはっきりしています。
ここで見えてくるのは、日本との共通点です。給料の数字だけで生活の余裕は決まりません。どれだけ残るか、どんな安心感があるかが大切で、スイスの高賃金は高コストとセットで成り立っています。
急成長するタイで起きている給料の変化
タイは経済が伸び続けている国の一つです。都市部では給料が上がりやすく、職種によっては日本より高い収入を得る人もいます。番組では、日本の家庭に普通にある身近な物が、タイでは高く売れる例も紹介されます。
これは国によって価値の基準が違うことを示しています。ただし、成長しているからといって、すべての人の給料が順調に上がっているわけではありません。最低賃金の上昇が物価に追いつかない時期もあり、生活が楽になったと感じられない人もいます。
成長のスピードと給料の伸び方が必ずしも同じではない点は、日本とも重なる部分があります。
ニューヨークで働くAmazon社員の給料と暮らし
アメリカ・ニューヨークで働くAmazon社員の年収は、日本の感覚からするとかなり高額です。しかし、その暮らしは決して余裕だらけではありません。
家賃は非常に高く、税金や保険料の負担も重いため、収入が多くても自由に使えるお金は限られます。高収入という言葉の裏に、厳しい生活コストがあることが分かります。
この例は、「給料が高ければ幸せ」という単純な話ではないことを教えてくれます。
貯金ゼロが珍しくないアルバニアのお財布事情
元独裁国家であるアルバニアでは、貯金をほとんどしない生活スタイルが当たり前という特徴があります。歴史的な背景や社会の仕組みから、将来のためにお金をためるという考え方が根付きにくい面があります。
日本では貯金が安心につながると考えられがちですが、アルバニアでは「今をどう生きるか」が重視される傾向があります。国が違えば、お金との向き合い方も大きく変わることが分かります。
超競争社会・韓国で給料を左右するもの
韓国は競争が激しい社会として知られています。学歴だけでなく、整形や職業選択も人生に大きな影響を与えます。塾講師や整形医など、職業ごとの給料差がはっきりしており、競争に勝つことが収入に直結します。
教育や見た目への投資が当たり前になる一方で、精神的な負担も大きくなります。給料が高くても、生きやすさとは別の問題が生まれていることが見えてきます。
世界の事例から見える日本の現在地
世界の給料事情を比べると、日本は極端に低いわけではありませんが、大きく伸びる仕組みも持っていません。安定している反面、変化がゆっくりです。
スイスの高賃金と高コスト、タイの成長と格差、アメリカの高収入と重い負担、アルバニアの独特な価値観、韓国の激しい競争。どの国にも良い面と厳しい面があります。
まだ放送前のため、具体的な数字や体験談は放送後に書き直しますが、この番組は「給料とは何か」「豊かさとは何か」を考えるきっかけを与えてくれる内容になっています。



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