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渡邉智之とは!経歴・ホンドギツネ10年超の撮影と著書【ダーウィンが来た!】

写真家

長良川のキツネとタヌキを追った写真家

2026年9月6日放送の『ダーウィンが来た!「キツネとタヌキ 化かし合戦こんぽこ」』では、岐阜県の長良川沿いに暮らす動物たちの長期撮影が行われました。この撮影に加わったのが、ホンドギツネを10年以上追い続けてきた写真家・渡邉智之さんです。

渡邉さんは動物の美しい姿だけでなく、人間の生活のすぐ隣で野生動物がどう暮らしているのかを撮り続けています。その経歴、写真家になった転機、受賞歴、著書、現在の活動をまとめます。

この記事でわかること

  • 渡邉智之さんの出身地と現在の活動
  • 科学館勤務から写真家になった経緯
  • ホンドギツネを10年以上撮り続ける理由
  • 著書、写真展、受賞歴、写真講座の情報

渡邉智之は岐阜を拠点に活動する自然写真家

自然写真家の渡邉智之さん

出典:ニコンカレッジ・渡邉智之講師プロフィール

渡邉智之さんは1987年に茨城県で生まれ、現在は岐阜県を拠点に活動しています。

自らを単に「動物写真家」とするのではなく、「自然と人をつなぐ写真家」と表現しているのが大きな特徴です。撮影対象はホンドギツネなどの野生動物だけではありません。自然に関わる仕事、文化、生業まで含め、人間と自然の間にある見えにくい関係を写真で表現しています。

都会や住宅地では自然から離れて暮らしているように感じますが、河川敷や畑、道路脇の草地にはさまざまな野生動物がいます。渡邉さんは、人が気づかない場所で続いている動物たちの生活を撮ることで、同じ地域に暮らす「隣人」として伝えています。

山梨県立科学館を辞職して写真家として独立した

渡邉さんは以前、山梨県立科学館に勤務していました。2013年に科学館を辞職した後、フリーの写真家として活動を始めています。

退職に至った詳しい個人的事情までは公式プロフィールで明らかにされていません。そのため、「キツネの撮影だけを目的に退職した」などと断定することはできません。

一方で、独立後の2015年には山梨県立科学館で個展「甲府のキツネ―町で生きるキツネたち―」を開催しています。科学館勤務時代に培った、生態を観察してわかりやすく伝える視点が、その後の写真活動にもつながっていることがうかがえます。

ホンドギツネを10年以上追い続けてきた

渡邉さんの代表的な撮影テーマが、本州以南に生息するホンドギツネです。

北海道のキタキツネは観光地などで知られていますが、ホンドギツネは警戒心が強く、昼間に姿を現すことが少ないため、生態写真や継続的な研究記録も多くありません。

渡邉さんは身近な河川敷へ繰り返し通い、繁殖、子育て、狩り、遊び、人間の生活を利用する様子などを記録してきました。岐阜市の住宅地に近い河川敷でも、キツネは草陰から人間を観察し、人通りが途切れた時間に合わせて出てきます。

撮影は姿を見つけてシャッターを押す時間より、行動範囲、通り道、巣穴、活動時間を調べる観察の方が長くなります。渡邉さん自身も、ホンドギツネの撮影は「観察が8割」という趣旨の説明をしています。

光の少ない夜間撮影では、動物を驚かせずに姿を写す技術も必要です。『ダーウィンが来た!』で紹介されるキツネとタヌキの大げんかも、狙って再現できる行動ではなく、長期観察の中で偶然記録された貴重な場面です。

写真の中心にあるのは野生動物と人間の距離である

渡邉さんが撮るホンドギツネは、手つかずの大自然だけで暮らしているわけではありません。遊歩道、畑、堤防、住宅地、道路、工事用の構造物など、人間が作った環境のすぐ近くにいます。

草刈りされた畑ではネズミを見つけやすくなり、農地には作物があります。人間が捨てた残飯が餌になることもあります。工事で寝床を失う一方、新しく置かれた構造物を遊び場や隠れ場所として利用することもあります。

渡邉さんが記録しているのは、かわいいキツネの姿だけではありません。人間の暮らしが動物へ与える影響と、その変化へ柔軟に対応する野生動物の姿です。

この視点が、今回の番組テーマである「人と野生動物の豊かな関係」にもつながっています。

写真展「現代を生きるごんぎつね」を開催した

渡邉さんは2017年、ニコンプラザ新宿で「ホンドギツネって知ってる?~散歩道に潜む野生~」を開催しました。2021年には愛知県の豊田市自然観察の森でも同名の個展を行っています。

2022年にはニコンサロン東京で「ホンドギツネ~現代を生きる『ごんぎつね』~」を開催しました。

新美南吉の童話『ごんぎつね』に登場するごんも、人間の近くで暮らし、人の営みを見つめている存在です。渡邉さんは、現代のホンドギツネも同じように人間を観察しながら、生活圏のすぐそばで生きていることを写真で伝えました。ニコン・渡邉智之写真展

国内外の写真コンテストで受賞している

渡邉さんの主な受賞歴は次の通りです。

  • Nikon Photo Contest 2016-2017 Next Generation部門・組写真3位
  • 第34回「日本の自然」フォトコンテスト・スペシャル部門優秀賞
  • 第64回ニッコールフォトコンテスト・U-31部門準推薦
  • 第64回ニッコールフォトコンテスト・ネイチャー部門入選
  • 第60回ニッコールフォトコンテスト・ネイチャー部門推薦

受賞作品はキツネだけに限定されません。養蜂を営む家族、繁殖期のヒキガエル、自動販売機の明かりへ集まる昆虫やカエルなど、人間と自然が接する場所を幅広く撮影しています。

写真絵本『となりのホンドギツネ』を出版した

2022年6月、渡邉さんは写真絵本『きみの町にもきっといる。となりのホンドギツネ』を文一総合出版から刊行しました。

  • 著者:渡邉智之
  • 判型:B5判
  • ページ数:48ページ
  • 発売日:2022年6月30日
  • 定価:1,980円
  • ISBN:978-4-8299-9017-9

河川敷や畑、公園などで暮らすホンドギツネを長期取材した写真絵本です。子ギツネの成長だけでなく、人の営みを利用して生きる様子や、身近な自然との関係も紹介されています。文一総合出版の商品ページ

現在は写真講師や自然番組の撮影でも活動する

渡邉さんはニコンカレッジ名古屋校の講師を務め、自然散策のスナップ、小さな生き物、水族館撮影、写真のレタッチなどを教えています。

経済産業省が推進した「未来の教室」のSTEAMライブラリーでは、「STEAM化ごんぎつね」へ写真や動画を提供し、学校での授業にも携わりました。

現在は写真展、講演、自然観察会、写真教室に加え、NHKの自然番組などで映像撮影も担当しています。野生動物を見つける知識と、長期間同じ場所を観察できる継続力が、番組制作でも生かされています。

実用情報

渡邉さんの作品や活動を知る方法

  • 写真絵本は文一総合出版、一般書店、主要オンライン書店、電子書店で購入可能
  • 写真講座はニコンカレッジ公式サイトで募集状況を確認
  • 動画は渡邉智之さんの公式YouTubeチャンネルで公開
  • 写真や動画の使用依頼、講演依頼は公式サイトの問い合わせ窓口を利用

渡邉さんの公式サイトに掲載されている写真や文章は無断で二次使用できません。ブログなどで作品を紹介する際は、画像の利用条件を確認し、必要に応じて本人または掲載元へ許可を取る必要があります。

まとめ

渡邉智之さんは、1987年に茨城県で生まれ、岐阜県を拠点に活動する「自然と人をつなぐ写真家」です。山梨県立科学館を退職した後、2013年からフリー写真家として活動し、ホンドギツネを10年以上追い続けてきました。

住宅地や農地に近い河川敷で撮影するのは、野生動物だけを切り離して見せるためではありません。人の生活によって環境が変わる中で、動物がどのように適応しているのかを伝えるためです。

『ダーウィンが来た!』で撮影されたキツネとタヌキの大げんかや子育ても、長良川へ通い続けてきた観察の蓄積があったからこそ記録できた場面といえます。

参考リンク

 

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