朝から夜まで何をすれば眠りやすくなる?田中俊一医師が組み立てた「最強の1日」
2026年9月16日放送のテレビ東京「ズボラに健康!カラダにイイワケ」では、睡眠を専門に診る田中俊一医師が、朝起きてから夜眠るまでの過ごし方を組み立てた「最強の1日」を紹介しました。
ポイントは、寝る直前だけ頑張るのではなく、朝の光、朝食、昼食、夕方以降の照明、入浴までを1日の流れとして整えること。検証したやしろ優さんは、睡眠スコアが72点から95点へ上昇し、就床後11分で眠り、その後9時間眠れたという結果になりました。
この記事でわかること
- 田中俊一医師が考案した「睡眠最強の1日」の流れ
- 朝30分の日光浴と朝食で意識したいこと
- 夕方以降に照明を50ルクス程度へ落とす理由
- 足湯・半身浴を睡眠前に取り入れるポイント
朝は30分の日光浴から始める
田中俊一医師が最初にすすめた習慣は、朝に30分ほど日光を浴びることでした。
人間の睡眠は夜だけで決まるものではなく、朝から始まっています。
朝起きて光を浴びることで、睡眠と覚醒のリズムをつくる体内時計を朝へ合わせやすくなります。日中に十分な光を浴び、夜は明るすぎる光を避けるというメリハリが重要です。
番組では、やしろ優さんが朝から屋外へ出て日光を浴びるところから「最強の1日」をスタートしました。
普段なら「夜眠れないから、夜になってから何とかする」と考えがちですが、田中医師の方法では起床後の光から睡眠対策が始まるのが特徴です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、日中にできるだけ日光を浴びることが体内時計の調整につながり、入眠しやすい環境づくりになるとされています。
朝食は納豆・マグロ・そばを組み合わせる
光を浴びた後は朝食です。
番組で田中俊一医師がおすすめしたのは、
- 納豆
- マグロ
- そば
という組み合わせでした。
ポイントとして紹介された栄養素がトリプトファンです。
トリプトファンは必須アミノ酸の1つで、体内ではセロトニンやメラトニンに関わる材料になります。
ただし、「朝にトリプトファンを食べれば、そのまま夜に眠くなる」という単純な仕組みではありません。
研究では、トリプトファンを含む朝食だけを見るのではなく、日中の光環境との組み合わせが夜間のメラトニン分泌と関連することが報告されています。
その意味でも、
朝食+朝から日中に光を浴びる
という組み合わせが、田中医師の「最強の1日」の重要な部分になっています。
昼は牛赤身ステーキ・野菜・キウイを30分かけて食べる
ランチとして登場したのが牛赤身ステーキです。
番組では赤身肉にトリプトファンが含まれることから、睡眠を意識した昼食として紹介されました。
さらに、
- 牛赤身ステーキ
- 食物繊維を含む野菜
- キウイ
などを組み合わせます。
そして田中医師がすすめたもう1つのポイントが、30分間の黙食でした。
スマートフォンを操作したり仕事を続けたりしながら急いで食べるのではなく、食事そのものに集中して、ゆっくり味わいます。
番組では、こうした時間を脳や心をリラックスさせる習慣として取り入れていました。
「睡眠対策」と聞くと寝室や枕ばかり意識してしまいますが、昼間の過ごし方まで含めて整えていくところが、この方法のおもしろい点です。
夕方以降は部屋を50ルクス程度まで暗くする
「最強の1日」で特に取り入れやすいのが、夕方以降の照明を暗くすることです。
番組では一般的な室内を100~200ルクス程度としたうえで、夕方以降は50ルクス程度へ落とす方法が紹介されました。
方法は難しくありません。
天井の明るい照明をそのまま使い続けるのではなく、
- 間接照明へ切り替える
- 必要以上に部屋全体を明るくしない
- 寝る時間に向けて徐々に照明を落とす
といった方法です。
夜に強い光を浴びると、眠りに関係するメラトニンの分泌が抑えられることが知られています。
厚生労働省の睡眠ガイドでも、就寝前の強い照明やスマートフォンなどの光を避け、寝室をできるだけ暗くすることがすすめられています。
つまり、「眠くなるまで部屋を明るくしておいて、寝る瞬間だけ真っ暗にする」のではなく、夕方から夜にかけて段階的に夜の環境をつくるという考え方です。
寝る前は足湯や半身浴で体を温める
さらに番組で紹介されたのが足湯や半身浴でした。
一度体を温め、その後に熱が放散される過程を利用して、眠りに入りやすい状態をつくります。
これは睡眠環境についての公的な情報とも方向性が一致しています。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、就寝の約1~2時間前に入浴して体を温めることが、速やかな入眠につながる可能性があるとしています。
毎日長時間のお風呂へ入るのが面倒なら、番組のように足湯を取り入れるという選択肢もあります。
「ズボラに健康」という番組らしく、完璧な入浴ルーティンを作るのではなく、無理なく続けられる方法を選ぶのがポイントです。
やしろ優の睡眠スコアは72点から95点へ
今回「最強の1日」を実践したのは、やしろ優さんでした。
検証前は寝つきの悪さがあり、一度起きると夜中に間食をしたり、YouTube動画の編集を始めたりすることも。
ようやく眠りについたのが午前4時という日もありました。
そこで田中俊一医師の提案した生活を1日実践します。
朝は日光を浴び、朝食をとり、昼食はゆっくり食べ、夕方になったら照明を暗くし、寝る前には体を温める。
そして午後9時に消灯しました。
結果は、布団に入ってから11分で入眠。
番組ではその後、9時間起きることなく眠れたと紹介されました。
さらに睡眠状態を総合的に評価した睡眠スコアは、
72点→95点
へ上昇しました。
ただし、これはやしろ優さん1人が行った番組内での1日の検証です。
同じ生活をすれば誰でも睡眠スコアが23点上がる、9時間目覚めなくなるという意味ではありません。
重要なのは数字そのものではなく、どんな環境づくりが睡眠につながったのかを見ることでしょう。
朝食よりも重要なのは「1日全体」で考えること
今回紹介された内容を見ると、
「納豆を食べれば眠れる」
「キウイを食べれば眠れる」
「足湯をすれば眠れる」
という話ではないことが分かります。
田中俊一医師が組み立てた方法は、1つの食品や健康法に頼るのではなく、
朝は明るく、夜は暗くする
という光のメリハリを中心に、食事や入浴まで組み合わせた1日の生活設計です。
特に取り入れやすいのは、
- 起きたらカーテンを開ける
- 日中はできるだけ外の光を浴びる
- 朝食を抜かない
- 夜になったら照明を少し暗くする
- 寝る直前までスマートフォンを見続けない
- 就寝前に入浴や足湯で体を温める
といった部分でしょう。
全部を一度に完璧に実践する必要はありません。
まずは朝の光と夜の照明という、費用も手間もほとんどかからないところから始めると取り入れやすそうです。
田中俊一医師は医療法人みなとみらい理事長
田中俊一医師は、医療法人みなとみらいの理事長を務める医学博士です。
横浜市立大学医学部を卒業後、同大学での勤務などを経て、1997年に金沢内科クリニックを設立。現在のみなとみらいグループへとつながっています。
睡眠だけではなく、糖尿病や生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群などを診療してきました。
著書には、
- 『40代から「最高の睡眠」をとる方法』
- 『45歳からは「眠り方」を変えなさい』
- 『血糖値は食べて下げる寝て下げる』
などがあります。
今回の番組でも、単に「長く寝ればいい」とするのではなく、光・食事・体温・生活リズムを1日の中で整えるという考え方が中心になっていました。
いびきや無呼吸がある場合は生活習慣だけで済ませない
番組ではやしろ優さんの睡眠を測定した際、酸素飽和度が一時的に大きく低下する場面も紹介されました。
このような場合、「最強の1日」だけで解決しようとするのは適切ではありません。
大きないびき、睡眠中の無呼吸を指摘される、夜中に何度も目覚める、十分寝ても昼間に強い眠気があるといった症状が続く場合は、睡眠時無呼吸症候群などが隠れていることもあります。
生活習慣を整えても改善しない場合は、睡眠外来や医療機関へ相談することも大切です。
まとめ
「ズボラに健康!カラダにイイワケ」で田中俊一医師が紹介した「睡眠最強の1日」は、寝る直前だけではなく、朝から夜までの生活を睡眠につなげていく方法でした。
番組で紹介された流れをまとめると、
- 朝は30分の日光浴
- 朝食は納豆・マグロ・そば
- 昼は牛赤身ステーキ・野菜・キウイ
- ランチは30分ほどかけてゆっくり食べる
- 夕方以降は照明を50ルクス程度へ落とす
- 足湯や半身浴で体を温める
- 夜は明るい光を避けて眠る
という内容です。
やしろ優さんの番組検証では睡眠スコアが72点から95点へ上昇しましたが、大切なのはこの数字をそのまま期待することではありません。
朝は光を浴び、夜は暗くする。日中の生活まで含めて睡眠を整える。
特別な健康器具を用意しなくても始められることが多いのが、田中俊一医師の「最強の1日」の大きな特徴です。
参考リンク
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