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山上哲「木の歯車工房」14年間の集大成!木製からくり作品を披露【所さんのそこんトコロ】

人物

木製の歯車だけで「動くメカ」を生み出す山上哲さん

2026年9月18日放送の『所さんのそこんトコロ』に、「木の歯車工房」を主宰する機巧創出家・山上哲さんが登場します。

木製の歯車を何枚も組み合わせ、ショベルカーやクレーン車、ロボットアームなどを本当に動かしてしまう山上さん。番組では「あのスゴ技の持ち主は今!?」として再びその技術を紹介し、14年間の集大成となる作品をスタジオで披露します。なお、放送前の番組公式情報では、その集大成作品の具体的な作品名までは公表されていません。

この記事でわかること

  • 木の歯車工房・山上哲さんのプロフィール
  • 木製からくり作りを始めたきっかけ
  • 設計図を使わず複雑な機構を作る制作方法
  • 『所さんのそこんトコロ』で披露する14年間の集大成

山上哲さんは「木の歯車工房」を主宰する機巧創出家

2019年度 第9回「ものづくり文化展」最優秀賞 山上哲 インタビュー | ORIGINALMIND オリジナルマインド

出典:オリジナルマインド「2019年度 第9回ものづくり文化展 最優秀賞 山上哲インタビュー」

山上哲さんは1968年、山梨県生まれ。「木の歯車工房」を主宰し、木製の歯車を組み合わせて動く作品を制作している機巧創出家です。

代表的なのは、ショベルカー、クレーン車、ロボットアーム、オートマタ、輪ゴム銃といった作品。見た目だけを重機や機械に似せるのではなく、内部の歯車が噛み合うことで実際にアームやバケットなどが動くところに大きな特徴があります。

山上さんの木製ショベルカーについて、テレビ朝日が2017年に紹介した際には、使用されている木製パーツは800個以上。複雑に組み合わせた歯車によって、レバー操作でバケットを動かせる作品として紹介されました。

『所さんのそこんトコロ』では14年間の集大成作品を披露

2026年9月18日の『所さんのそこんトコロ』では、「木製歯車からくりの匠の今」として山上さんの技術が再び取り上げられます。

テレビ東京が予告しているキーワードは、

  • 超精密
  • 超絶技巧
  • 超快感
  • 14年間の集大成作品

というものです。

そして、その14年間の集大成作品をスタジオで披露することが告知されています。

ただし、この「14年間」が具体的にどの作品の制作期間を指しているのか、またスタジオへ持ち込まれる作品の正式名称については、放送前の番組公式ページでは明かされていません。

過去作品のどれかをそのまま今回の集大成作品と結び付けることはせず、現時点では「山上さんが14年間積み上げてきた技術を凝縮した作品が披露される」というところまでが確認できる内容です。

始まりは息子への「木のフォークリフト」だった

山上さんが木の歯車作品を作り始めたのは2005年です。

きっかけは、長男の3歳の誕生日プレゼントでした。

最初に制作した作品は「木のフォークリフト」。最初から作家として販売するために始めたわけではなく、家族へ贈るものとして木製の動くメカを作ったことが、現在の木の歯車工房につながっています。

山上さんは子どもの頃から工作が好きで、物を見ると「中はどうなっているのだろう」と考えるタイプだったと明かしています。

やがて自分が作りたいものは「動くメカ」だと気付き、昔の時代劇で目にした木製歯車を思い出したことから、木の歯車を使った制作へ進みました。

専門的な木製歯車の作り方を最初から知っていたわけではありません。

インターネットなどで調べながら、分度器とコンパスで板へ線を引き、電動糸ノコで切り出し、ヤスリをかけて歯車を作るところから始めています。

精密なのに設計図を作らない山上哲さんの制作方法

山上さんの作品を見て驚くのが、複雑な機械構造です。

何枚もの歯車が連動し、レバーひとつで動力の方向が変わったり、別の部分が動き始めたりします。それだけを見ると、最初に精密な設計図を完成させてから制作しているように感じます。

ところが山上さんの制作方法は大きく異なります。

オリジナルマインドのインタビューでは、基本的に設計図を引かず、作りながら形にしていく制作方法が紹介されています。電動糸ノコと紙ヤスリを使い、部品を作って組み込み、干渉すれば位置をずらし、不要な部分を削るという試行錯誤を繰り返します。

Maker Faire Tokyoでも、木の歯車工房は自らの作り方について、目の前にある形へ動きを加え、隙間へ機構を入れ、ぶつかればずらして削る「カットアンドトライ」と説明しています。

完成形だけではなく、機構を作る途中そのものが山上さんの作品づくりになっています。

歯車をあえて隠さない理由

木の歯車工房の作品では、内部の仕組みがかなり見える状態になっています。

これは単なるデザインではありません。

山上さんは、電子機器を使った現代のおもちゃは内部の仕組みが分かりにくい一方、自分の作品では歯車などをあえて見えるようにしていると説明しています。

見る人、とくに子どもたちに「どうやって動いているのだろう」「自分ならどう作るだろう」と考えてもらうことも、作品の重要な部分です。

Maker Faire Tokyo 2023でも、作品は仕組みや動きを目で追えるように、できる限り覆いを取り除き、機構をむき出しにしていると紹介されています。

歯車が1枚回り、それにつられて隣の歯車が回転し、さらに別の部分へ力が伝わる。

完成した機械を見るだけでなく、動力が伝わっていく過程そのものを見る楽しさが木の歯車工房の魅力です。

木製ショベルカーは800個以上のパーツを組み合わせる

山上さんを代表する作品のひとつが木製ショベルカーです。

テレビ朝日『Design code』で紹介された作品では、木製パーツは800個以上。バケットで物をすくえるだけでなく、複数の木製歯車を連動させることで重機らしい動きを実現しています。

同じく「木のクレーン車」では、2本のレバーによって、

  • アームの伸縮
  • アームの上げ下げ
  • フックの巻き上げ

といった複数の操作を切り替えられる仕組みも作られています。

木という素材から作られていても、中身は単純なおもちゃではありません。

実際の機械にある「力を伝える」「動きを切り替える」といった考え方を、歯車やラックなどの木製機構へ置き換えているのが山上さんの作品です。

『GEAR MONSTER』は木製歯車技術を凝縮した作品

山上さんの技術を象徴するもうひとつの作品が、Wooden Rubber Band Gun 『GEAR MONSTER』です。

4つの銃身を備えた手動式の木製輪ゴム銃で、ポンプアクションによって銃身を90度ずつ回転させる仕組みを搭載。単射と連射を切り替える機構も備えています。

最大で1銃身36本、4銃身合計144本の輪ゴムを装填できる構造です。

さらに連射速度を一定にするため、機械式時計などにも使われる「脱進機構」という仕組みまで木製機構へ応用しています。

同作品は2019年度の「ものづくり文化展」で最優秀賞に選ばれました。

木の歯車を作るところから始まった山上さんの制作が、長い年月を経て複雑な機構へ進化してきたことが分かります。

薬剤師を続けながら作品を作っていた

山上さんの活動でもうひとつ印象的なのが、ものづくりだけを仕事にしてきたわけではない点です。

2020年に公開されたインタビューでは、木の歯車作品を作り始めてから十数年間、病院で薬剤師として働きながら休日などに作品を制作していたことを明かしています。

当時は一軒家の1室を工房として使用していましたが、それ以前にはアパート裏にレジャーシートを張り、屋外で制作していた時期もありました。

大掛かりな設備からスタートしたのではなく、限られた環境で電動糸ノコと自分の手を使いながら作品を進化させてきたことも、木の歯車工房の歩みを象徴しています。

現在も新しい木製からくり重機を制作

木の歯車工房の活動は過去のものではありません。

2025年には「信州ハンドクラフト大賞コンテスト2025」で、山上さんの「木のグラップルアーム・クローラー」が奨励賞を受賞しました。

作品は、木製のキャタピラを備えたからくり重機。

歯車やラックを使ってアームなどを動かし、キャタピラから可動部分まで木製パーツで構成された作品として紹介されています。

2005年の「木のフォークリフト」から始まり、ショベルカー、クレーン車、オートマタ、輪ゴム銃、そして木製からくり重機へ。

作品の形が変わっても、「木で動くメカを作る」という山上さんの軸は続いています。

まとめ

山上哲さんは、「木の歯車工房」を主宰する山梨県出身の機巧創出家です。

木製からくり作りの始まりは、2005年に長男の誕生日プレゼントとして作った「木のフォークリフト」でした。その後、ショベルカーやクレーン車、ロボットアーム、オートマタ、『GEAR MONSTER』など、歯車の仕組みそのものを楽しめる作品を作り続けています。

2026年9月18日の『所さんのそこんトコロ』では、そんな山上さんの「今」を紹介し、14年間の集大成作品をスタジオで披露します。作品名は放送前には明らかにされていませんが、これまで積み重ねてきた木製歯車の技術がどのような動きにつながるのかが注目されます。

参考リンク

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