山口恵梨子は16歳で女流プロ入りした「攻める大和撫子」
NHK Eテレ『将棋フォーカス』の司会を務める山口恵梨子(やまぐち・えりこ)さんは、16歳でプロデビューし、2024年1月31日に女流三段へ昇段した将棋棋士です。
2026年10月15日放送の『将棋フォーカス』では、「山口恵梨子の女流棋士人生」と題し、思い出に残る上田初美さん、西山朋佳さんとの対局や、プロ入り後に通った将棋道場での修業時代を取り上げます。
山口さんの人生には、大きな転機がいくつもありました。
6歳で将棋と出会い、小学3年生で将棋会館の近くへ引っ越し、5年間の育成期間を経て16歳でプロ入り。しかし、プロになってからは思うように勝てない時期も経験しています。
その流れを大きく変えたのが、トップ女流棋士・西山朋佳さんとの出会いでした。2021年度には22勝9敗、勝率7割超を記録するなど、棋士として新しい成長を遂げています。
この記事でわかること
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山口恵梨子が16歳で女流棋士になった経緯
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小学3年生で千駄ヶ谷へ引っ越した将棋修業時代
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西山朋佳との出会いが変えた勝負への向き合い方
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2024年女流三段昇段の実績と現在の活動
山口恵梨子は2008年に16歳で女流棋士デビュー
公式動画:山口恵梨子本人の公式YouTube「チャンネル開設のご挨拶」
山口恵梨子さんが女流棋士としてプロデビューしたのは、2008年4月1日です。
当時16歳で、女流2級として日本将棋連盟に登録されました。
その後、着実に昇級・昇段を重ね、2024年1月31日には女流三段になっています。
主な昇段履歴
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2008年4月1日:女流2級(16歳でプロ入り)
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2009年3月25日:女流1級
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2010年4月1日:女流初段
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2016年5月25日:女流二段
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2024年1月31日:女流三段
女流三段への昇段理由は、女流二段昇段後に公式戦100勝を達成したことです。
山口さんは現在、攻撃的な棋風から「攻める大和撫子」の愛称でも親しまれています。
対局だけでなく、将棋の普及活動やテレビ出演、初心者向けの解説にも力を入れている女流棋士です。
6歳で父親から将棋を教わりプロ棋士に憧れた
山口さんが将棋を始めたのは6歳のころです。
父親はアマチュア四段の実力者で、娘を女流棋士に育てたいという夢を持っていました。
父親にルールを教わった山口さんは、すぐに将棋を覚えます。
その約1週間後、将棋イベントに参加し、プロ棋士の先崎学さんから指導対局を受けました。
当時の対局は、先崎さんが王将と歩だけを使う「10枚落ち」という大きなハンディをつけたものでした。
それでもプロの強さを実感し、将棋の世界に憧れるきっかけになりました。
また、父親が所有していた先崎さんのエッセーを読むことで、棋士という職業への興味も深まっていきました。
幼いころからプロになるという目標が身近にあり、将棋は山口さんの生活の中心となっていきます。
小学3年生で将棋会館の近くへ引っ越した
山口さんの子ども時代で大きな転機となったのが、小学3年生での引っ越しです。
父親は、娘が将棋を強くなるためには、もっと多くの対局経験が必要だと考えました。
そこで家族は、東京・千駄ヶ谷の将棋会館の近くへ転居します。
当時の東京・将棋会館には、一般の将棋愛好家が対局できる道場がありました。
山口さんは学校が終わると、ほぼ毎日のように将棋会館へ通うようになります。
道場には同じようにプロを目指す子どもたちもいて、さまざまな相手と対局することができました。
子ども時代の将棋修業
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小学1年生:父親から将棋を教わる
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小学3年生:千駄ヶ谷の将棋会館近くへ転居
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放課後:将棋道場に通い、対局を重ねる
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小学4年生:育成機関の研修会に所属
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小学5年生:堀口弘治さんに弟子入り
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小学6年生:女流育成会に入会
学校生活と将棋の修業を両立させながら、プロを目指す環境が整えられていきました。
ただし、家族の期待を背負って将棋を続けることには、難しい時期もありました。
小学5年生で将棋を続ける意味を問い直した
将棋中心の生活を送っていた山口さんですが、小学5年生のころには反抗期を迎えました。
父親の指導が厳しかったこともあり、自分自身が本当に女流棋士になりたいのか、それとも父親の期待に応えようとしているだけなのか、考えるようになりました。
この時期には中学受験も決め、塾に通いながら勉強にも取り組んでいます。
将棋だけでなく、学校の勉強にも力を注ぐことで、将来の進路を考える時間を持ちました。
そして約1年間、自分自身の気持ちと向き合った末、将棋が好きだからこそ女流棋士を目指すという結論にたどり着きます。
父親に勧められた道を、そのまま進んだだけではありません。
自分自身で将棋を続けることを選び直した経験が、その後のプロ入りへとつながりました。
女流育成会で5年間戦い続けてプロ入りした
山口さんが女流育成会へ入ったのは2003年です。
当時の女流棋士になるための制度は、現在とは異なり、女流育成会の成績上位者がプロ入りする仕組みでした。
昇級できる人数は限られており、年間で女流棋士になれるのは原則2人という狭き門でした。
山口さんは約5年間にわたって昇級を目指し、2008年にプロ入りを果たします。
長年の目標が実現しましたが、プロになったことですべてが順調に進んだわけではありません。
山口さんは後年のインタビューで、女流棋士になってから、対戦相手の実力の高さに驚いたことを振り返っています。
育成会で勝てるようになっても、プロの公式戦は別の厳しさがありました。
相手の棋譜を研究するだけでは理解できない部分も多く、勝負の難しさを実戦で学んでいきます。
この経験が、プロ入り後も勉強を続ける必要性を実感するきっかけとなりました。
西山朋佳との出会いが女流棋士人生の転機になった
山口さんの棋士人生で、特に重要な存在となったのが西山朋佳さんです。
2人の関係が深まったきっかけの1つが、団体戦形式の「女流ABEMAトーナメント」でした。
この大会では、山口さんと西山さんが同じチームで戦っています。
個人戦とは異なり、チームメイトとして対局を研究し、互いの将棋について意見を交わす機会が生まれました。
山口さんは2022年のインタビューで、西山さんが自分の将棋の可能性を信じてくれたことが、大きな支えになったと語っています。
自分自身の実力について悩むことがあった山口さんにとって、トップ女流棋士からの言葉は重要な意味を持ちました。
その後、山口さんの公式戦成績にも大きな変化が現れます。
2021年度の公式戦成績
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対局数:31局
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勝利:22勝
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敗戦:9敗
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勝率:約70.97%
これは、山口さんにとって初めて勝率6割を超え、さらに7割台に到達した成績でした。
山口さん自身も、大会後に成績が大きく向上したことを語っています。
西山さんとの交流が、プロ入りから十数年を経た女流棋士人生に、新しい転機をもたらしました。
上田初美戦と西山朋佳戦が記憶に残る対局
山口さんがこれまで戦ってきた相手には、多くの実力派女流棋士がいます。
今回の『将棋フォーカス』で取り上げられるのは、上田初美さんとの対局と、西山朋佳さんとの対局です。
番組では、山口さん自身が大盤を使って過去の棋譜を検証し、勝負を左右した一手を解説します。
上田初美さんは、女流王将などのタイトル獲得歴がある実力者です。
西山朋佳さんも、女流タイトルを数多く獲得してきたトップ棋士です。
強豪相手の対局では、序盤の駒組みだけでなく、中盤の攻め合いや終盤の読みの正確さが勝敗に大きく影響します。
山口さんは攻撃的な棋風で知られていますが、強い相手との対局では、攻めを継続する判断や守りに切り替える判断も求められます。
今回取り上げる2局は、山口さんが自身の棋士人生を振り返るうえで選んだ、特別な対局です。
2024年に女流三段へ昇段した
山口さんは2024年1月31日、女流三段へ昇段しました。
昇段の条件となったのは、2016年に女流二段となってから公式戦で100勝を積み重ねたことです。
プロ入りした2008年から数えると、約16年を経て到達した段位になります。
女流三段昇段の記録
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昇段日:2024年1月31日
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昇段前の段位:女流二段
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昇段条件:女流二段昇段後100勝
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所属:日本将棋連盟
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師匠:堀口弘治八段
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女流棋士番号:39
子どものころから毎日のように道場へ通い、育成会で5年間戦い、プロ入り後も努力を続けてきた山口さん。
2024年の昇段は、それまでの公式戦での積み重ねが数字として示された節目となりました。
将棋の普及活動と公式YouTubeでも活躍
山口さんが女流棋士になった理由の1つには、将棋の楽しさを多くの人へ伝えたいという目標があります。
現在は公式戦への出場と並行し、NHK『将棋フォーカス』の司会や、YouTubeでの将棋講座などにも取り組んでいます。
公式YouTube「女流棋士 山口恵梨子ちゃんねる」は、2020年5月に開設されました。
初心者でも将棋の戦法や考え方を理解できるよう、親しみやすい解説を行っています。
2023年には、YouTubeでの講座内容を生かした書籍『初段を目指そう! 将棋・読むだけレッスン』も出版されました。
内容は、将棋観戦を楽しみたい人から、実際に指して初段を目指す人までを対象としています。
書籍情報
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書名:初段を目指そう! 将棋・読むだけレッスン
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著者:山口恵梨子
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出版社:マイナビ出版
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発売日:2023年8月31日
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定価:1,804円(税込)
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ページ数:240ページ
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ISBN:9784839984472
将棋の基本的な考え方から、棒銀、中飛車、四間飛車などの戦法まで取り上げています。
山口さんが幼いころから親しんできた将棋の世界を、今度は多くの人に伝える活動へとつなげています。
実用情報|山口恵梨子の経歴と出演番組
山口恵梨子のプロフィール
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氏名:山口恵梨子(やまぐち・えりこ)
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生年月日:1991年10月12日
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年齢:35歳(2026年10月現在)
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出身地:鳥取県
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所属:日本将棋連盟
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段位:女流三段
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師匠:堀口弘治八段
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プロ入り:2008年4月1日
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女流三段昇段:2024年1月31日
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愛称:えりりん
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棋風:攻撃的な将棋から「攻める大和撫子」と呼ばれる
番組情報
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番組名:将棋フォーカス「山口恵梨子の女流棋士人生」
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放送日:2026年10月15日(木)
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放送時間:13:40〜14:10
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放送局:NHK Eテレ
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司会:高橋茂雄、山口恵梨子
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将棋講座:吉池隆真四段
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聞き手:山根ことみ女流三段
『将棋フォーカス』は日曜午前10時が本放送、木曜午後1時40分が再放送の時間帯です。
まとめ
山口恵梨子さんは、6歳で父親から将棋を教わり、小学3年生で千駄ヶ谷の将棋会館近くへ引っ越して修業を重ねた女流棋士です。
2008年に16歳でプロ入りし、2024年には女流二段昇段後100勝を達成して、女流三段になりました。
プロ入り後は思うように勝てない時期もありましたが、西山朋佳さんとの出会いを通して新たな成長を遂げ、2021年度には22勝9敗、勝率7割超という成績を残しています。
現在は公式戦で戦い続ける一方、テレビやYouTube、書籍を通して将棋の魅力を伝えています。
子どものころに憧れた将棋の世界で経験を積み、次の世代へその楽しさを伝えていることも、山口さんの女流棋士人生を特徴づけています。
参考リンク
おすすめ関連商品
– 初段を目指そう! 将棋・読むだけレッスン


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