婚礼アルバムの「後悔」をなくすために起業した岡本朋樹
2026年10月5日放送のテレビ東京「夢遺産~Dreams for the future~」に、株式会社バリューブリッジ代表取締役社長の岡本朋樹さんが登場します。
岡本さんが手がけてきたのは、結婚式の写真を単に保存するのではなく、新郎新婦自身が写真を選び、アルバムの仕上がりを確認できる仕組みです。
その中心となる「PhotoBridge」は2015年にスタートし、2025年6月時点で世界500以上の式場・チャペル・スタジオに導入。累計利用者は70万組を超えています。
しかし、その出発点にあったのはIT技術そのものではありません。
長くブライダル業界で写真事業に関わってきた岡本さんが目にしてきた、「一生大切にする結婚式のアルバムなのに、本人が写真を選べない」という利用者の不満でした。
この記事でわかること
- 岡本朋樹さんがどんな人物なのか
- オーストラリアと上海で培ったアルバム事業の経験
- バリューブリッジを2013年に創業した理由
- PhotoBridgeが累計70万組に利用されるまでの歩み
岡本朋樹は株式会社バリューブリッジの代表取締役社長

岡本朋樹さんは、ブライダル業界向けのフォトテック事業を展開する株式会社バリューブリッジの代表取締役社長です。
大学卒業後に大手ブライダル会社へ入社し、長年にわたり婚礼写真やアルバム製造の仕事に携わってきました。
現在の主な経歴を整理すると、
- 大学卒業後、大手ブライダル会社へ入社
- 27歳でオーストラリアへ赴任
- メルボルンのアルバムメーカーから製造ノウハウを学ぶ
- 帰国後、アルバム内製工場の設立を提案
- 2004年、中国・上海へ出向
- 2007年、現地法人の総経理(COO)に就任
- アルバム製造事業のトップとして工場運営を担当
- 2013年、約20年間勤務した会社を退社
- 株式会社バリューブリッジを創業
という流れです。
現在のバリューブリッジは東京と沖縄に拠点を置き、ITサービス、コンテンツ提供、コンサルティングなどを展開しています。会社の設立は2013年10月です。
PhotoBridgeは世界500以上の式場などに導入、累計70万組が利用
岡本さんとバリューブリッジを知るうえで中心となるサービスが「PhotoBridge」です。
PhotoBridgeは、結婚式などのアルバムに使う写真を利用者自身が選び、レイアウトを確認できるクラウドサービス。
単に写真を見るサービスではなく、
- アルバムに入れたい写真を選ぶ
- レイアウトを確認する
- 利用者の希望を制作側へ反映する
というアルバム制作の工程をオンライン上でつなぐ仕組みになっています。
2015年1月のサービス開始後、利用は拡大しました。
2025年6月時点では、
- 世界500以上の式場・チャペル・スタジオに導入
- 累計利用者70万組以上
となっています。
PHOTO NEXT 2026では、現在は年間10万組近いカップルが利用するサービスに成長していることも紹介されています。
岡本さんの仕事は、アルバムそのものを作る職人というより、写真を選ぶ新郎新婦、撮影するフォトグラファー、式場、アルバムメーカーをITによってつなぎ直すことでした。
起業の原点は「なぜ自分の結婚式写真を自分で選べないのか」
バリューブリッジが生まれた背景には、婚礼アルバムに対する利用者の不満がありました。
当時は完成したアルバムについて、
「自分で好きな写真を選べない」
「完成前のレイアウトをチェックできない」
という問題がありました。
一生残る結婚式のアルバムでありながら、本人が十分に制作へ関われないケースがあったのです。
バリューブリッジは、この不満を減らすことを出発点として誕生しました。会社が掲げたのが「写真で人を幸せにする」という考え方です。
岡本さん自身も、結婚式のアルバムには「どんな小さな不満も、後悔も残させたくない」という考えを示しています。
サービスの原点が「新しいITサービスを作りたい」ではなく、長年現場で見てきた顧客の不満だったことが、岡本さんの起業までの流れを理解する重要なポイントです。
27歳のオーストラリア赴任がアルバムづくりの転機になった
岡本さんのキャリアで大きな転機となったのが、27歳で経験したオーストラリア赴任です。
メルボルンのアルバムメーカーとの取引を通じて、アルバムづくりのノウハウを学びました。
その経験を日本へ持ち帰り、勤務先にアルバム内製工場の設立を提案します。
提案は認められ、2004年には中国・上海へ出向。アルバム製造の拠点づくりに携わることになります。
さらに2007年には現地法人の総経理(COO)に就任し、アルバム製造事業を率いる立場になりました。
つまり、岡本さんは最初からIT企業の経営者だったわけではありません。
海外でアルバムそのものの製造を学び、工場を立ち上げ、製造事業を運営する中で婚礼写真の現場を経験してきました。
その蓄積が、後のPhotoBridgeにつながっています。
20年間勤めた会社を離れ2013年にバリューブリッジを創業
岡本さんは約20年間勤めたブライダル会社を2013年に退社し、同年10月に株式会社バリューブリッジを立ち上げました。
そして2015年1月、PhotoBridgeをリリースします。
目指したのは、アルバム購入者だけを便利にすることではありませんでした。
PhotoBridgeには、新郎新婦が写真を選べるようにする一方で、結婚式場やフォトグラファー側の作業負担を減らす目的もあります。
その後、スタッフ側の作業工程を可視化する「PhotoBridge Manager」も開発。
アルバム制作の進捗を管理し、撮影会社やフォトグラファーが撮影そのものへ集中しやすい環境づくりを進めました。
利用者の満足と制作現場の効率化を同時に進める仕組みだったことが、サービス拡大につながった特徴の1つです。
PhotoBridgeだけではなく写真と人生を結ぶ事業へ拡大
現在のバリューブリッジは、婚礼アルバムだけを扱う会社ではなくなっています。
これまでに、
- PhotoBridge
- PhotoBridge Manager
- PB STORE
- STUDIO BRIDGE
- Photo Bookle
- GUEST BOOK
- 追悼のフォトブック
- Life ALBUM
- for THE PARENT
- アルバムマーケット
など、写真を軸に複数のサービスを展開してきました。
特に近年は、結婚式だけではなく人生全体へ対象を広げています。
会社が掲げる方向性も、誕生、成長、結婚、家族、そして人生の終わりまで写真を通じて寄り添うこと。
2026年には「人生のアルバム」や写真終活に関する取り組みも始まりました。
結婚式のアルバムから始まった事業が、家族の記録や人生の整理へ広がっているわけです。
10年以上かけて70万組へ広がったPhotoBridge
PhotoBridgeの利用拡大を時系列で見ると、岡本さんたちが一気に事業を拡大したわけではないことも分かります。
- 2013年10月:バリューブリッジ設立
- 2015年1月:PhotoBridgeリリース
- 2019年:累計利用10万組を突破
- 2021年:累計20万組を突破
- 2023年:累計40万組を突破
- 2024年:累計60万組を突破
- 2025年:累計70万組を突破
という歩みを重ねてきました。
同社はアルバム制作に関する検品装置やデータ再編集などについて複数の特許も取得しています。
婚礼写真という昔から存在するサービスに、クラウドや画像処理を組み合わせることで制作の仕組みそのものを変えてきました。
岡本朋樹が現在取り組む「人生の終わりまで写真を残す」構想
岡本さんが現在見据えているのは、結婚式という1日の写真だけではありません。
バリューブリッジは「写真で人を幸せにする」という軸を残しながら、人生のさまざまな段階へ事業を広げています。
結婚した2人に子どもが生まれ、家族が成長し、やがて人生を振り返る時期を迎える。
そのすべてに写真があります。
岡本さんは、思い出の写真を大切な人との絆を深めたり、心を癒やしたりする形で残すサービスを、次の挑戦として位置付けています。
アルバム制作の効率化から始まった会社が、現在は「人が残してきた写真を人生の中でどう生かすか」という領域へ進んでいるのです。
バリューブリッジの会社情報
株式会社バリューブリッジの基本情報は次の通りです。
- 会社名:株式会社バリューブリッジ
- 設立:2013年10月
- 代表取締役会長:翁長良晴
- 代表取締役社長:岡本朋樹
- 資本金:6,800万円
- 従業員数:約70人
- 東京オフィス:東京都江東区青海2丁目7-4 the SOHO 937
- 沖縄オフィス:沖縄県那覇市久茂地1-2-3-3F-A
- 事業内容:ITサービス事業、コンテンツ提供事業、コンサルティング事業
まとめ
岡本朋樹さんは、大手ブライダル会社で約20年間働き、オーストラリアでアルバムづくりを学び、中国・上海では製造事業を率いてきた人物です。
その現場経験の中で感じたのが、「一生残る結婚式のアルバムなのに、本人が好きな写真を選べない」という問題でした。
2013年にバリューブリッジを創業し、2015年にPhotoBridgeを開始。現在では世界500以上の式場・チャペル・スタジオへ広がり、累計70万組以上が利用するサービスになっています。
「夢遺産~Dreams for the future~」で紹介される岡本さんの歩みをたどると、オーストラリアで学んだアルバムづくり、上海での工場運営、顧客の不満を解消するための起業という経験が、現在のフォトテック事業へ一本につながっていることが分かります。
参考リンク


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