どうなる2026年 日本経済の行方を円卓で読み解く
このページでは『円卓コンフィデンシャル(2025年12月13日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
2025年、日本経済はコメなどの物価高騰や『トランプ関税』の影響を受け、大きく揺れました。そこに『高市政権』の誕生が重なり、日経平均株価は5万円を突破。市場には期待と不安が入り混じる空気が広がっています。番組では、大浜平太郎、児嶋一哉(アンジャッシュ)、伊沢拓司が進行し、金融と経済のプロたちとともに2026年をどう見るかを掘り下げました。投資の視点から日本の未来を考えるヒントが詰まった回です。
2025年を揺るがせた経済環境と高市政権の存在感
番組の冒頭では、2025年がどれほど激動の一年だったかが整理されました。物価高は家計を直撃し、輸入コストの上昇や国際情勢の変化が企業活動にも影を落としました。その一方で『高市政権』の誕生が市場心理を大きく変えました。
『経済安全保障』を軸にした成長戦略が示され、政府が主導して産業を後押しする姿勢が明確になったことで、株式市場では政策期待が一気に高まりました。日経平均株価が上昇基調を強めた背景には、こうした政権交代による空気の変化があったと語られています。
金はなぜ買われ続けるのか 世界マネーの流れ
番組の中心テーマの一つが『金価格』でした。新NISAが始まった当初、金は1g9622円でしたが、放送時点では2万2777円まで上昇しています。
村松一之は、世界が少しずつアメリカから距離を取り始める中で、金が『ドルの代替』として見直されていると指摘しました。世の中に資金があふれ、その流れの一部が金に向かっているという見方です。
大川智宏は、中国が高値でも金を買い続けている点に注目しました。中国では国と国民の双方が金を重視しており、国家として買い支えている構図があるのではないかと語っています。
さらに伊沢拓司は、第一次世界大戦後にドイツが賠償金を支払うため、科学者フリッツ・ハーバーが海水から金を取り出そうとした歴史を紹介しました。金は昔から国家の命運と結びついてきた存在であることが、印象的に語られました。
高市銘柄とは何か 17の戦略分野の意味
番組で繰り返し登場した言葉が『高市銘柄』です。これは『高市政権』が掲げる17の戦略分野に深く関わる企業や業界を指します。
政府はAIやインフラ、エネルギーなど、国の土台を支える分野に重点的に投資する方針を明らかにしています。これまでとは違い、民間企業と意思疎通をしながら政策を進める点が特徴だと村松一之は語りました。
国家と企業が一体となって動く『国家資本主義』の流れの中で、政策に沿った企業は中長期で評価されやすくなる。これが『高市銘柄』と呼ばれる理由です。
プロが注目した業界 銀行 インフラ 建設 AI 商社
番組では、専門家それぞれが注目する分野を具体的に挙げました。
大川智宏が注目するのは『銀行』と『インフラ』です。高市政権は金融緩和方向に見えるものの、長期的には金利は上がらざるを得ないと指摘しました。実際に2年債と10年債の金利の動きには変化が出ており、メガバンクや大手銀行には追い風になる可能性があります。インフラについても、長期的に資金が入り続ける分野として期待を示しました。
ちょる子が注目するのは『建設』と『AI』です。自民党と維新の連携によって『大阪副首都構想』が進む可能性があり、再開発は大阪だけでなく築地や中野、新宿など東京各地でも続きます。建設需要はまだ尽きないという見方です。AIについては国策そのものであり、息の長いテーマになると語られました。
村松一之は『商社』に注目します。商社は多くの産業を抱えることで評価が低く見られてきましたが、今後は相乗効果が評価される『コングロマリット・プレミアム』の時代に入りつつあると説明しました。
新NISAがもたらした個人投資家の変化
後半では『新NISA』にも話題が及びました。村松一之は、新NISAは概ね国の狙い通りに進んでいると評価しました。一方で、日本の個人投資家がアメリカ株に資金を向ける動きが強まり、それが円安の新たな材料になっている点も指摘しています。
ちょる子は、実感として新NISAを始めた人が増えたと語りました。CMなどを通じて投資が身近になり、個人投資家の裾野が広がったことは確かだと感じているそうです。
2026年を考えるための視点
番組を通して見えてきたのは、2026年を考える上で『国策』『世界マネー』『個人投資家』の3つが大きな軸になるという点です。
金のような安全資産がなぜ注目されるのか、なぜ銀行や建設、AI、商社といった分野が語られるのか。その背景には、高市政権の戦略と世界経済の流れがあります。
『円卓コンフィデンシャル』は、単なる予想ではなく、今起きている動きを材料に未来を考える番組でした。2026年をどう迎えるか、そのヒントを与えてくれる回だったと言えます。


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