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木下吉男さんは79歳でスケボー開始!800円の忘れ物ボードが転機|ハートネットTV フクチッチ

人物

86歳スケーター・木下吉男さんの人生を変えた800円のスケートボード

2026年9月21日放送のNHK Eテレ『ハートネットTV フクチッチ 老い“生きがい”でワクワク!』に登場する86歳のスケーターが木下吉男さんです。木下さんがスケートボードを始めたのは79歳ごろ。きっかけは、鉄道会社の忘れ物を販売する市で偶然見つけた800円のスケートボードでした。

長年続けてきた趣味ではなく、80歳を目前にして始めたまったく新しい挑戦です。最初は手すりにつかまりながら乗っていた木下さんは、毎日のように練習を重ね、若いスケーターや子どもたちにも教わりながら技を身につけていきました。

この記事でわかること

  • 木下吉男さんがスケートボードを始めた年齢
  • 800円のスケートボードを購入した意外なきっかけ
  • 81歳でもほぼ毎日練習を続けていた理由
  • 若いスケーターとの交流が生きがいにつながった背景

木下吉男さんは79歳ごろからスケートボードを始めた

木下吉男さんがスケートボードを始めたのは2019年ごろ、79歳前後のときです。

2021年10月に81歳で取材を受けた際、スケートボードを始めて約2年と紹介されていました。

つまり、若いころに覚えたスケートボードを高齢になっても続けている人物ではありません。

70代の終わりになってから初めてボードに乗り、新しい技術を一から覚えていったスケーターです。

木下さんはもともと建設業界で技術者として働いていました。現役を退いた後も駐輪場の管理員として働きながら、スケートボードの練習を続けていました。

人生の大半をスケートボードとは別の世界で過ごし、80歳を目前にして突然、新しいスポーツが生活へ加わったことになります。

きっかけは忘れ物市で見つけた800円のスケートボード

木下さんがスケートボードを始めたきっかけは、かなり偶然でした。

鉄道会社の忘れ物を販売する市へ行ったところ、そこにスケートボードが並んでいました。

値段は800円。

若者がスケートボードに乗っている姿を知っていた木下さんは、自分にもできるのではないかと興味を持ち、その場で購入しました。

最初から「高齢者スケーターになろう」と考えていたわけでも、大きな目標を立てていたわけでもありません。

わずか800円で手に入れた1枚のボードが、その後の日常を大きく変えました。

高価な道具を揃えたり、本格的なスクールへ申し込んだりするところから始まったのではなく、「一度やってみよう」という好奇心から始まったところが木下さんらしいエピソードです。

最初は手すりにつかまらないと乗れなかった

購入したからといって、すぐにスケートボードを乗りこなせたわけではありません。

木下さん自身、始めたばかりのころは手すりにつかまりながらボードに乗っていました。

スケートボードは、板の上に立つだけでもバランスが必要です。

さらに自分で進み、曲がり、斜面を滑り、思った位置で止まるためには繰り返し練習しなければなりません。

木下さんはそこから少しずつ練習を続けました。

2021年に取材されたころには、大阪府大東市のスケートパークでランプを滑り、180度ターンにも挑戦しています。

79歳ごろに手すりにつかまるところから始めた人が、80代になって新しい技へ挑んでいる。

ここに木下さんのスケートボード人生の面白さがあります。

81歳でもほぼ毎日スケートパークへ通った

木下さんが上達するために大切にしていたのが、毎日の練習です。

2021年の取材時には、ほぼ毎朝のようにスケートパークへ通っていました。

木下さんは、高齢になって新しいことを覚えると、前日にできたことでも翌日にはできなくなることがあると話しています。

だからこそ、少しずつでも毎日練習する。

一気にうまくなることよりも、昨日覚えたことを今日もう一度確認することを大切にしていました。

スケートボードでは、ほんの少し体重をかける位置が違うだけでも動きが変わります。

同じ動作を何度も繰り返しながら体で覚えていくため、年齢に関係なく「昨日より少しできた」という小さな達成感を得ることができます。

木下さんにとって、スケートパークへ行くことそのものが毎日の目標になっていきました。

先生は若者だけでなく3歳や4歳の子どもたち

木下さんのスケートボード生活で特に印象的なのが、世代を超えた交流です。

木下さんは自分より何十歳も若いスケーターから技を教わっています。

さらに、3歳、4歳、5歳ほどの子どもたちから教えてもらうこともありました。

年齢だけを考えれば、木下さんは子どもたちの祖父や曾祖父に近い世代です。

しかしスケートパークでは、年齢はそれほど重要ではありません。

うまくできる人が、まだできない人へ教える。

木下さんは子どもたちについても「先生」として接していました。

高齢になれば、人から何かを教わる機会は少なくなりがちです。

ところがスケートボードを始めたことで、木下さんは自分より70年以上若い人から新しいことを学ぶ生活に入りました。

この人間関係こそ、単なる運動とは違うスケートボードの魅力の1つです。

東京五輪の10代スケーターからも刺激を受けた

2021年の東京オリンピックでは、スケートボードが正式競技として実施され、日本の若い選手たちが活躍しました。

木下さんも競技を見ていました。

特に女子ストリートでは、当時13歳だった西矢椛選手が金メダルを獲得するなど、10代の選手が世界の舞台で活躍しました。

木下さんは若い選手たちの技術に感心する一方、自分よりはるかに年下の子どもたちから教えてもらうことにも抵抗を持っていません。

「年長者だから教える側」という考え方ではなく、自分が知らないことなら誰からでも学ぶ。

この姿勢が、80代になってから新しい技を身につけていく原動力になっています。

新しい技ができた日は1人でビールを飲んで喜ぶ

何度も失敗していた技が成功した瞬間は、木下さんにとって大きな喜びです。

新しい技を覚えたときには、自分自身で「できた」と実感する。

誰かに褒めてもらうことが目的ではありません。

練習後には1人でビールを飲みながら、技ができたことを思い出して喜ぶこともありました。

このエピソードから分かるのは、木下さんの目標が大会や記録ではないことです。

昨日までできなかったことが、今日は少しできる。

その小さな成功が次の練習への楽しみになります。

スケートボードには次々と覚える動きがあるため、1つできるようになれば、また次に挑戦したいことが見つかります。

人生後半にも「次にやりたいこと」が続いていく環境が生まれました。

顔をケガしても「諦めたら終わり」と挑戦を続けた

スケートボードには転倒の危険もあります。

木下さんも練習中に顔を負傷した経験があります。

それでもスケートボードをやめませんでした。

2022年にMBS NEWSの取材を受けた際には、「諦めたら終わり」という言葉とともに挑戦を続ける姿が紹介されています。

もちろん、高齢者が誰でも無理をしてスケートボードへ挑戦すべきという話ではありません。

木下さん自身もヘルメットや肘などのプロテクターを着用しながら練習しています。

重要なのは、年齢だけを理由に自分の興味を最初から閉ざさなかったことです。

できる範囲から始め、少しずつ練習する。

木下さんが続けてきたのは、その積み重ねです。

木下吉男さんのプロフィール

木下さんについて確認されている主な経歴をまとめると、次の通りです。

  • 名前:木下吉男
  • 2026年の番組紹介時:86歳
  • スケートボードを始めた時期:79歳ごろ
  • きっかけ:鉄道会社の忘れ物市
  • 最初に購入したスケートボード:800円
  • 前職:建設業界の技術者
  • 退職後:駐輪場の管理員として勤務
  • 2021年当時:大阪府大東市のスケートパークでほぼ毎朝練習
  • 挑戦していた技:180度ターンなど
  • 練習時:ヘルメットやプロテクターを着用

若いころからスポーツ選手だったから80代でも滑れる、という経歴ではありません。

70代の終わりにゼロから始めたところが、木下さん最大の特徴です。

86歳になっても「次にできること」がある

木下吉男さんの歩みを「高齢なのにスケートボードができる」という珍しさだけで見ると、大切な部分を見落としてしまいます。

木下さんにとって大きかったのは、スケートボードを始めたことで毎日に新しい目標が生まれたことです。

練習へ行く。

若い人と会う。

分からない技を教わる。

失敗する。

もう一度挑戦する。

できたら喜ぶ。

そして次の技に挑む。

この繰り返しが続いています。

『ハートネットTV フクチッチ』が今回テーマにするのは「老い」と「生きがい」です。

木下さんの場合、その生きがいは大きな肩書や功績ではありません。

800円で偶然買ったスケートボードから、「明日もう一度やってみたい」と思えるものが生まれました。

まとめ:800円のボードが木下吉男さんの人生後半を変えた

86歳のスケーター・木下吉男さんがスケートボードを始めたのは79歳ごろでした。

きっかけは、鉄道会社の忘れ物市で見つけた800円のスケートボードです。

最初は手すりにつかまりながら乗っていましたが、ほぼ毎日のように練習を続け、180度ターンなど新しい技にも挑戦するようになりました。

さらに印象的なのは、若者や幼い子どもからも素直に技を教わっていることです。

自分より何十歳も年下の人を「先生」にして、新しいことを覚える。

そして、できなかったことができた喜びを次の挑戦につなげる。

木下吉男さんの「ワクワク人生」は、79歳のときに偶然出会った800円のボードから始まりました。

参考リンク

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