76歳で「遊びたりない」南佳孝が今も音楽を作り続ける生活
2026年9月29日(火)午前0時15分から東海テレビで放送される『音楽真摯〜南佳孝 76才 歌うたい〜』は、デビューから50年以上を経ても新しい作品を生み出し、全国でライブを続けるシンガーソングライター・南佳孝さんの現在を記録した音楽ドキュメンタリーです。
「モンロー・ウォーク」「スローなブギにしてくれ」などのヒット曲で知られる南さんですが、番組が映すのは過去の成功だけではありません。76歳になった2026年には、歌や楽器をすべて自宅で録音した初の自主制作CD+BOOK『いくつになっても遊びたりない』を完成。料理、絵、短歌にも取り組みながら、全国各地のステージへ出ています。
この記事でわかること
- 南佳孝さんが76歳で完成させた『いくつになっても遊びたりない』の内容
- 1973年のデビューから「モンロー・ウォーク」へつながった歩み
- 鈴木茂さん・売野雅勇さんとの長い音楽的なつながり
- 全国ツアーを続けながら新しい作品を作る南佳孝さんの2026年現在
76歳で初の自主制作『いくつになっても遊びたりない』を完成
公式動画:南佳孝公式「音楽真摯」PR動画
南佳孝さんの2026年を象徴する作品が、6月2日に発売されたCD+BOOK『いくつになっても遊びたりない』です。
これはデビュー53年目にして初めての自主制作作品。単に自宅で歌を録音した作品ではなく、新曲10曲の作詞・作曲から歌、ギターなどの演奏まで南さん自身が担当し、すべて自宅録音で制作されています。
作品の概要は次の通りです。
- 発売日:2026年6月2日
- 価格:4,400円(税込)
- 発売元:アトリエ南
- 品番:CVYM-3733
- CD:新曲10曲
- BOOK:A5判・60ページ
- 全曲:作詞・作曲 南佳孝
- 全曲:自宅録音
収録曲には「70歳の8ビート」「夢のかけら」「タンゴ・ダムール」「遊びたりない」「歌を歌って」「祈り」などがあります。
BOOK部分にも南さん自身が新たに描いた絵、料理の写真、エッセイが収録されています。音楽だけで完結させず、自分が日常の中で作っているものを一冊に集めた作品です。
番組で描かれる「76歳の現在地」を知るうえでも、この作品は重要です。
自宅では80歳を見据えて発声練習を続けている
番組では、南さんの自宅にある音楽部屋にもカメラが入っています。
ピアノを弾きながら発声練習を続ける姿が記録されており、南さんは80歳になっても高い音を出せる状態を目標にしています。
作曲数は400曲を超え、アルバムも50枚以上。それだけの作品を残してきても、声を維持するための日々の練習を止めていません。
一方、生活の中にあるのは音楽だけではありません。
南さんがパーソナリティーを務めるFM COCOLO『NIGHT AND DAY』では、
- 自作の短歌
- 油絵・水彩画
- 手料理
- 宅録によるカバー曲
などにも取り組んできました。
『NIGHT AND DAY』は2026年4月で16年を迎えました。こうしたラジオでの遊びや挑戦が、『いくつになっても遊びたりない』というCD+BOOKへつながっています。
タイトルの「遊びたりない」は、76歳になっても何かを作り続ける南さんの生活そのものを表す言葉になっています。
『音楽真摯』の密着は2025年4月の名古屋公演から始まった
今回の番組は、数日の取材だけで作られたものではありません。
南佳孝さんの公式サイトによると、取材は2025年4月26日の「Soloism」名古屋公演から始まっています。
その後、2025年の夏を追った『南さんの夏に逢いに行く』として、ライブ映像、楽屋インタビュー、自宅での映像など全30話がLocipoで配信されました。
さらに新たな撮影を行い、過去の素材も再編集して約50分の『音楽真摯〜南佳孝 76才 歌うたい〜』へ発展しています。
つまり今回の作品は、南さんの2026年だけを切り取ったものではなく、75歳から76歳へ移っていく時間を継続して記録したドキュメンタリーでもあります。
1973年『摩天楼のヒロイン』でデビュー
南佳孝さんは1950年、東京都生まれ。
兄や姉の影響で、幼いころからスタンダードナンバーやポップスを聴いて育ちました。中学生になるとバンドを結成し、大学時代にはジャズにも親しみながらシンガーソングライターとして曲を作るようになります。
転機になったのがテレビのシンガーソングライター・コンテストでした。
ここで3位に入賞したことをきっかけに、1973年9月21日、松本隆さんがプロデュースしたアルバム『摩天楼のヒロイン』でデビューします。
まだ「シティポップ」という呼び方が一般化する前の時代でした。
南さんはジャズ、ボサノバ、ラテン、ポップスなどを取り込みながら、都会的なサウンドを作り上げていきます。
「モンロー・ウォーク」と「スローなブギにしてくれ」で広く知られる存在に
1976年にはCBS・ソニーへ移籍し、全曲を自身で作詞・作曲した『忘れられた夏』を発表。
そして1979年、アルバム『SPEAK LOW』に収録された「モンロー・ウォーク」が有線からヒットします。
1年後には郷ひろみさんが「セクシー・ユー」のタイトルでカバーしたことで、南佳孝という名前が広く知られるようになりました。
1981年には映画『スローなブギにしてくれ』のサウンドトラックを担当。主題歌「スローなブギにしてくれ」も大ヒットします。
さらに1984年には、南さんの「スタンダード・ナンバー」を薬師丸ひろ子さんが「メイン・テーマ」としてカバーしました。
自分で歌うだけではなく、他の歌手へ楽曲を提供する作曲家としても活動を広げていきます。
鈴木茂との関係はデビュー直後の1970年代までさかのぼる
『音楽真摯』にはギタリストの鈴木茂さんも登場します。
鈴木さんは、はっぴいえんど、キャラメル・ママ、ティン・パン・アレーなど、日本の1970年代の音楽を語るうえで欠かせないギタリストです。
南さんとの関係も古く、公式バイオグラフィーには1974年、キャラメル・ママのアルバムで鈴木茂さんとデュエットしたことが記録されています。
南さんがデビューした時期は、松本隆さん、鈴木茂さんをはじめとする東京のミュージシャンたちが、それまでの日本の歌謡曲とは異なる新しい音楽を作り始めていた時代でもありました。
番組では鈴木さんへの独占インタビューを通じ、南さんの音楽だけでなく、現在「東京シティミュージック」として再び注目される音楽が生まれた背景にも迫ります。
売野雅勇とは現在も新しい作品を作っている
もう1人、番組で重要な存在となるのが作詞家・売野雅勇さんです。
南さんと売野さんの関係は過去の思い出だけではありません。
2025年に発売されたアルバム『愛した数だけ』では、新曲「SPACE AGEのスノードーム」と「MISS YOU」の作詞を売野さんが担当しています。
過去にも「Holy Lei」「exile」など、売野さんが作詞し、南さんが作曲した楽曲があります。
番組では2人の対談も収録されています。
1970年代から東京を拠点に音楽を作ってきたミュージシャンと作詞家が、半世紀近くを経ても新しい作品でつながっている点も、このドキュメンタリーの大きな見どころです。
76歳でも「Soloism 2026」で全国を巡る
南佳孝さんは現在もライブ活動を続けています。
2026年の「Soloism 2026」は、ギターとピアノを使った弾き語りを中心とした全国ツアーです。
公式発表では、
- 千葉
- 札幌
- 神奈川
- 神戸
- 金沢
- 名古屋
- 広島
- 下関
- 京都
- 佐賀
- 大分
- 新潟
- 群馬
など各地で公演が組まれています。
番組にも全国ツアーの映像が収められ、「これで準備OK」「スタンダード・ナンバー」「SCOTCH AND RAIN」などが披露されます。
2026年9月にはBillboard Live横浜・大阪で「オール・ヒット・パレード」も開催。
FM COCOLOの企画では、53年間に発表してきたオリジナル曲が約430曲あることも紹介されています。
過去の代表曲を歌い続けながら、同時に新曲も作る。
南さんの現在は「往年のヒット歌手の活動」というより、今も作品を更新し続ける現役のシンガーソングライターとして捉えた方が近いでしょう。
『音楽真摯〜南佳孝 76才 歌うたい〜』放送・配信情報
東海テレビでの地上波放送とLocipo配信の情報は次の通りです。
- 番組名:『音楽真摯〜南佳孝 76才 歌うたい〜』
- 地上波放送:2026年9月29日(火)0:15〜1:23
- 放送局:東海テレビ
- 出演:南佳孝、鈴木茂、売野雅勇ほか
- Locipo配信開始:2026年7月8日
- Locipo配信終了予定:2027年6月30日23:59
Locipoでは「報道・ドキュメンタリー」作品として配信されています。
まとめ
南佳孝さんは1973年の『摩天楼のヒロイン』から50年以上、シンガーソングライターとして音楽を作り続けてきました。
「モンロー・ウォーク」や「スローなブギにしてくれ」といった代表曲を持ちながら、76歳になった2026年に選んだのは、過去の曲だけで活動することではありませんでした。
自宅で新曲10曲を録音し、絵を描き、料理を作り、文章を書き、それらを初の自主制作CD+BOOK『いくつになっても遊びたりない』として形にしました。
さらにギターとピアノを持って全国を巡り、鈴木茂さんや売野雅勇さんといった長年の盟友との関係も続いています。
『音楽真摯〜南佳孝 76才 歌うたい〜』が記録するのは、50年以上のキャリアを振り返るだけの物語ではなく、76歳になった今も「次に何を作るか」を考えている一人の音楽家の日常です。
『いくつになっても遊びたりない』というタイトルが、現在の南佳孝さんを最もよく表しているのかもしれません。
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