佐々木恵美子が同級生3人で始めた「家族の代わりになる」支援
2026年10月4日放送のNHK総合「Dearにっぽん おひとりさま3人組 ~青森 “新しい家族”のかたち~」では、青森市で高齢の“おひとりさま”を支える女性3人組に密着します。
その3人は、NPO法人SOLOを立ち上げた髙島さん、佐々木恵美子さん、澤谷さん。高校時代の同級生で、自分たち自身の将来への不安をきっかけに、2015年から身元保証、生活支援、終末期の支援、亡くなった後の手続きまで担ってきました。SOLOの理事長を務めるのが佐々木恵美子さんです。
佐々木さんは福祉一筋で歩んできた人物ではありません。会社員時代に突然営業所長へ抜てきされた経験を転機に管理職として働き、現在も企業の取締役を務めながら、「家族に頼れない人が最後まで自分らしく生きるための仕組み」を青森で作っています。
この記事でわかること
- 佐々木恵美子さんの経歴と会社員時代の転機
- 高校の同級生3人でSOLOを設立した理由
- 身元保証から看取り・死後事務まで行う仕組み
- NPO法人SOLOの料金と利用できる支援
佐々木恵美子は五所川原市出身、現在はNPO法人SOLO理事長

佐々木恵美子さんは青森県五所川原市出身。現在は特定非営利活動法人SOLOの理事長を務めています。
一方で、本業でも長いキャリアを持っています。
現在は医療機器、ヘルスケア、映像・音響、ICT機器などを扱うコセキ株式会社の取締役です。同社の公式会社概要にも役員として佐々木さんの名前が掲載されています。
さらに奥入瀬サミットの会では副会長を務めるなど、女性のキャリアや地域、福祉に関わる活動にも携わっています。
佐々木さん自身の人生で大きな転機となったのが、会社員時代でした。
奥入瀬サミットのプロフィールでは、バブル期に事務職として働いていた時代、ある日突然「営業所所長」に指名されたことを人生のターニングポイントとして紹介しています。
用意されていた道を進んだのではなく、突然与えられた責任の大きな仕事に向き合った経験が、その後の活動にもつながっています。
50歳を迎えるころ「自分たちは誰に支えてもらうのか」と気づいた
NPO法人SOLOを一緒に作った髙島さん、佐々木さん、澤谷さんは、高校時代の同級生です。
3人が将来について本気で考えるようになったのは、50歳を迎えるころでした。
年齢を重ねる両親の姿を見ながら、
「親には自分たちがいる。でも、自分たちが高齢になったら誰が支えてくれるのか」
という問題に直面します。
3人に共通していたのは、子どもがいないことでした。
行政には高齢者福祉や介護制度があります。しかし、入院するときの身元保証、買い物や墓参りへの同行、緊急時の連絡、そして亡くなった後の葬儀や各種手続きまで、家族が行ってきた役割を一続きで引き受ける仕組みは身近にありませんでした。
そこで3人は「ないなら自分たちで作ろう」と動き始めます。
2015年、50代の同級生3人がNPO法人SOLOを設立
NPO法人SOLOは2015年7月8日に設立されました。
青森市のNPO法人一覧でも、
- 法人名:特定非営利活動法人SOLO
- 設立:2015年
- 代表者:佐々木恵美子
- 主な活動:生活支援、身元保証、終焉時支援
などが確認できます。
法人名の「SOLO」は、音楽の独唱などで使われる「ひとり」を意味する言葉です。
独唱する人が堂々と歌うように、ひとりで生きる人にも胸を張って暮らしてほしい。
そんな意味が込められています。
法人設立前には、佐々木さんたち自身が身元保証などの仕組みを学ぶため県外へ足を運びました。
2015年の活動記録には、佐々木さんたちが名古屋のNPOを訪ね、契約手続きや料金、支援方法などを学びながら一つずつ制度を作っていった様子も残っています。
50代で全く新しい福祉サービスを始めた背景には、自分たち自身の将来を自分たちで変えようという発想がありました。
入院時の身元保証を24時間365日で引き受ける
SOLOの大きな役割の一つが「身元保証」です。
高齢になって入院したり老人ホームへ入ったりすると、緊急連絡先や身元保証人を求められることがあります。
近くに家族がいれば対応できますが、
- 子どもがいない
- 親族が遠方にいる
- 親族へ負担をかけたくない
- 頼れる人がいない
という人にとって、大きな問題になります。
SOLOでは入院や施設入所時の身元保証を終身で行い、緊急連絡先やキーパーソンとして24時間365日対応しています。
単に書類上の「保証人」になるだけではありません。
病院、施設、ケアマネジャー、訪問介護、訪問看護などとの連絡役にもなります。
佐々木さんたちが目指しているのは、従来は家族が担ってきた役割を、血縁以外の仕組みでも支えられるようにすることです。
買い物や墓参りなど介護保険では難しい部分も支援
「Dearにっぽん」で描かれるのは、契約書だけでは見えてこない日常の支援です。
SOLOでは、
- 通院への同行
- 買い物
- 外食
- お茶
- お墓参り
- 役所などへの同行
- 日常の困りごとの代行
などにも対応しています。
重要なのは、介護保険サービスと競合するものを何でも引き受けるのではないことです。
介護保険で利用できる支援はそちらを使い、それだけでは対応しにくい部分をSOLOが補います。
例えば「墓参りへ行きたい」「昔から続けている趣味へ出掛けたい」という願いは、本人の人生にとって大切でも、制度上の介護サービスだけでは対応しにくい場合があります。
SOLOは、そうした一人ひとりの「自分らしい暮らし」の部分へ入っていきます。
最期の看取りから葬儀・納骨・死後事務まで支える
SOLOの仕事は、生きている間だけで終わりません。
支援は大きく、
- 身元保証
- 生活支援
- ターミナルケア支援
- 死後事務委任
の4つに分かれています。
ターミナルケア支援では、終末期から最期まで本人の希望に沿った支援を行います。
さらに亡くなった後には、本人が生前に希望した形で葬儀や葬送を進め、各種手続きや精算業務などを引き受けます。
遺言、公証役場への同行、施設探し、持ち家の処分、墓じまいなどについても相談できます。
「亡くなった後のことを誰へ頼むのか」。
高齢のおひとりさまにとって非常に大きな問題を、生きているうちから一緒に準備できる仕組みです。
会員を津軽弁の「おやぐまぎ」と呼ぶ理由
SOLOには、活動の考え方を象徴する言葉があります。
会員を「おやぐまぎ」と呼んでいることです。
公式サイトでは、本人の意思を尊重し、したいことをかなえる手助けを行うことを大切にしています。
身元保証会社と利用者というだけの関係ではなく、困ったときに相談できる「キーパーソン」になる。
10月4日の「Dearにっぽん」が掲げる「新しい家族のかたち」というテーマは、まさにこの関係を描くものです。番組では、お墓参りの手伝いから最期の看取りまで、3人が高齢者の人生へ寄り添う日々を追います。
基本契約プランは33万円、安心プランは73万円
SOLOでは料金も公式サイトで公開されています。
基本契約プラン
- 入会金:4,000円
- 年会費:6,000円
- チケット10枚:20,000円
- 身元保証・終身:270,000円
- 身元保証経費・年額:30,000円
- 合計:330,000円
SOLO安心プラン
上記に、
- ターミナルケア支援:200,000円
- 死後事務委任:200,000円
が加わり、合計730,000円です。
ただし、これですべての費用を賄えるわけではありません。
日常生活支援、亡くなった際の未払い入院費、葬儀社への支払い、寺院へのお布施、遺品整理、施設修繕費などの実費は含まれず、必要に応じて預託金を預けます。
契約時には、どの支援が契約料金に含まれ、どの費用が別途必要になるのかを確認することが重要です。
佐々木恵美子は現在も企業取締役とNPO活動を両立
佐々木さんの特徴は、「福祉NPOの理事長」だけで人生を説明できないところにもあります。
現在もコセキ株式会社の取締役を務めています。
さらに奥入瀬サミットの会副会長を務め、女性の生涯ウェルビーイングに関わる活動や、IoTを利用した医療・介護分野の新規事業にも関わってきました。
会社員として管理職を経験し、50歳前後になって自分自身の老後を考え、同級生とNPOを設立。
その経験を仕事、福祉、地域活動へつなげているのが現在の佐々木恵美子さんです。
NPO法人SOLOの実用情報
NPO法人SOLOは青森市中心部にあります。
- 正式名称:特定非営利活動法人SOLO
- 理事長:佐々木恵美子
- 設立:2015年7月8日
- 所在地:青森県青森市新町1丁目10番12号
- 電話:017-735-0330
- 主な支援:身元保証、生活支援、ターミナルケア支援、死後事務委任
- 基本契約プラン:330,000円
- SOLO安心プラン:730,000円
所在地と代表者は青森市のNPO法人情報でも確認できます。
相談内容や本人の状況によって必要な契約・預託金などは異なるため、利用を考える場合はSOLOへ直接確認するのが確実です。
まとめ
佐々木恵美子さんは青森県五所川原市出身で、企業取締役として働く一方、NPO法人SOLOの理事長を務めています。
高校時代の同級生である髙島さん、澤谷さんと、自分たちが50歳を迎えるころに「高齢になった自分たちは誰に支えてもらうのか」という問題に気づいたことが、SOLO設立の出発点でした。
2015年に法人を立ち上げてから11年。
現在は病院・施設への身元保証だけではなく、買い物や墓参りへの同行、終末期の看取り、葬儀、納骨、亡くなった後の手続きまで支えています。
血縁のある家族だけに老後を任せるのではなく、必要なときに頼れる人との関係をあらかじめ作っておく。
「Dearにっぽん」が追う佐々木さんたち3人の日々は、これから高齢化と単身化が進む社会で、「家族とは誰なのか」を考える一つの具体的な形になっています。
参考リンク


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