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安間佐恵のちぎり絵は制作に1年以上!静岡県民手帳の表紙にも選ばれた35年の創作|no art, no life

アーティスト・職人

安間佐恵は浜松市のちぎり絵作家!絞り染め和紙を指先だけで貼り重ねる35年の創作

2026年10月14日放送のNHK Eテレ『no art, no life』には、静岡県浜松市で35年間にわたってちぎり絵を制作してきた作家・安間佐恵(あんま・さえ)さんが登場します。

安間さんは1975年生まれ、浜松市出身・在住のアーティストです。中学生の頃からちぎり絵に親しみ、17歳で学校を卒業してからも制作を続けてきました。

最大の特徴は、ハサミやピンセットを使わず、絞り染めの和紙を指先で細かくちぎり、爪で押さえながら1枚ずつ貼り付ける独自の技法です。

1作品の完成までに約3か月、大きな作品では1年以上を費やすこともあります。制作に使う和紙は両親と一緒に山梨県まで買いに行き、完成した作品の額装や保管も家族が支えています。

その活動は美術展だけにとどまりません。作品「夕日(遠州灘)」は、2025年版『静岡県民手帳』の表紙デザインにも採用されました。

この記事でわかること

  • 安間佐恵さんが17歳から続けてきた35年間の創作活動

  • 絞り染め和紙を1cm幅にちぎって貼る独自の制作技法

  • 両親とともに積み重ねてきた作品作りと家族の支え

  • 静岡県民手帳への採用や作品展など、これまでの活動実績

安間佐恵の作品は絞り染め和紙を使った独自のちぎり絵

安間佐恵「はす」 | 静岡県障がい者芸術ポータルサイト Findart(ふぁいんだー)

公式作品画像:安間佐恵「はす」(静岡県障がい者芸術ポータルサイト Findart)

安間佐恵さんのちぎり絵は、一般的な紙の切り貼りとは異なる独特の質感を持っています。

使うのは、絞り染めによって色や模様をつけた和紙です。

安間さんは、その和紙を幅約1cmの細長い形にちぎり、下絵に沿って貼っていきます。

制作技法の主な特徴

  • 素材には絞り染めの和紙を使用する

  • ハサミやピンセットを使わず、指先で和紙をちぎる

  • 和紙を約1cm幅の細長い形にする

  • 貼り付けるときは爪で丁寧に押さえる

  • 和紙同士を重ねず、隙間なく並べていく

  • 紙の色や模様を生かして曲線や立体感を表現する

特に印象的なのが、細長い和紙を重ならないように配置する技術です。

紙を少しずつ並べることで、植物の葉脈や水面の波のような線が生まれます。

さらに、絞り染め和紙の色の濃淡が、作品に独特の表情を加えています。

同じ色の紙を均一に貼るのではなく、染められた和紙の模様を生かして仕上げるところに、安間さんの作品ならではの魅力があります。

学校の美術の授業がきっかけで17歳から本格的に制作

安間佐恵さんがちぎり絵を始めたきっかけは、学校の美術の授業でした。

母親の勧めもあり、ちぎり絵に取り組むようになります。

その後、17歳で学校を卒業してからも、継続して作品を制作してきました。

安間さんは、花や生き物など、身近なものを題材にしています。

特に花を描く場合には、いきなり和紙を貼り始めるわけではありません。

まず実物をじっくり観察し、鉛筆で下絵を描きます。

その下絵は緻密で正確な線が特徴です。

花をさまざまな角度から観察し、自分が納得するまで形を確かめます。観察に時間をかけ、用意された花が枯れてしまうこともあります。

細部まで観察してから制作を始めるため、完成作品には植物の曲線や葉の形が丁寧に表現されています。

こうした制作方法を35年間続けてきたことが、安間さん独自の表現につながっています。

1作品に約3か月、大きなちぎり絵では1年以上を費やす

安間さんの作品作りは、短期間で何枚も完成させる方法ではありません。

通常の作品でも制作に約3か月かかり、大きな作品では1年以上を費やすことがあります。

細くちぎった和紙を1枚ずつ貼り、その作業を繰り返して画面全体を仕上げていきます。

完成後は、約1か月の休養期間を設けています。

安間さんの制作の流れ

  1. 花や身近な生き物など、描く題材を選ぶ。

  2. 実物を観察して鉛筆で下絵を描く。

  3. 絞り染め和紙から必要な色や模様を選ぶ。

  4. 和紙を指先で細長くちぎる。

  5. 爪で押さえながら1枚ずつ貼り付ける。

  6. 全体を仕上げ、作品完成後は一定の休養期間を取る。

和紙を重ねず、隙間なく並べる作業には細かな調整が必要です。

とりわけ植物の曲線や波のような線を表現するには、和紙の向きや色の配置が作品全体に影響します。

長い制作期間をかけて、1枚の画面を丁寧に仕上げていくことが、安間さんの制作活動の中心になっています。

家族3人で山梨まで和紙を買いに行き両親が額装と保管を支える

安間佐恵さんの創作活動には、両親の存在も深く関わっています。

安間さんが使用する絞り染め和紙は、家族3人で山梨県まで買いに行っています。

紙は作品の色彩や質感を決める重要な材料です。

安間さんにとって、どのような色や模様の和紙を使うかは、作品の仕上がりを左右する大切な要素になっています。

そして作品が完成すると、両親が額装と保管を行っています。

額装とは、完成した作品を額に収め、展示や保存ができる状態にすることです。

ちぎり絵は紙を貼って作る作品のため、完成後も折れや傷みを防ぎながら保管する必要があります。

安間さんが長年にわたって作品を作り続け、その作品を家族が大切に保管してきたことが、現在までの創作活動を支えています。

1枚の作品には、作家本人の制作時間だけでなく、材料を選び、完成作品を残してきた家族との時間も重なっています。

赤富士・蓮の花・ひまわりなど色彩豊かな作品を制作

安間佐恵さんは、自然を題材にした作品を数多く制作しています。

代表的なモチーフには、赤富士、蓮の花、ひまわりなどがあります。

母親が庭で育てている草花を題材にすることもあり、身近な自然が創作のきっかけになっています。

静岡県障がい者芸術ポータルサイト「Findart」には、安間さんの作品が紹介されています。

公開されている作品の例

  • 「つばき」:2001年制作

  • 「芍薬」:2015年制作

  • 「はす」:2020年制作

  • 「ペチュニア」

植物の作品では、花びらや葉の形を細かく捉えた表現が特徴です。

一方、とんぼ、魚、ちょうなどの生き物も作品に登場します。

植物を細かく観察して表現する一方で、生き物には安間さん独自の形や構成が取り入れられています。

実物に忠実な形と、自由な発想から生まれる形が共存していることも作品の特徴です。

2019年にグランシップで「安間佐恵 貼り絵展」を開催

安間さんの作品は、静岡県内の美術展などでも紹介されてきました。

2019年9月14日から29日には、静岡市のグランシップで「安間佐恵 貼り絵展」が開催されています。

この展覧会は、静岡県文化財団などが主催する「グランシップ 誰もがWonderfulアート」の企画として実施されました。

会場では、2015年制作の「芍薬」をはじめ、安間さんの作品が紹介されました。

グランシップは、静岡市駿河区にある文化施設です。

この企画では、さまざまな人々の芸術表現を広く紹介する展覧会やコンサートが行われていました。

安間さんの貼り絵も、そうした活動の中で多くの人が鑑賞できる機会を得ています。

また、2024年には浜松市鴨江アートセンターで開催された「風を創るひとたち 西部展」にも参加しました。

長年続けてきた創作が、地域の美術展を通じて紹介されてきたことがわかります。

2025年版静岡県民手帳の表紙に「夕日(遠州灘)」が採用

安間さんの活動を象徴する実績のひとつが、2025年版『静岡県民手帳』の表紙デザインへの採用です。

静岡県統計協会が発行した2025年版の大型判・特装版には、4種類の着せ替え表紙が用意されました。

その中の1つに、安間佐恵さんの作品「夕日(遠州灘)」が採用されています。

採用された作品と商品情報

  • 作品名:夕日(遠州灘)

  • 作者:安間佐恵

  • 掲載商品:2025年版 静岡県民手帳 大型判(特装版)

  • 発売時期:2024年10月

  • 当時の販売価格:880円(税込)

  • 発行:静岡県統計協会

遠州灘は、静岡県西部から愛知県東部にかけて広がる太平洋沿岸の海域です。

地元の風景を題材にした作品が、県民に親しまれる手帳の表紙に使われたことになります。

なお、採用されたのは2025年版の手帳です。2026年版では別の表紙デザインが採用されています。

額に入れて展示する作品だけでなく、日常生活で使う手帳の表紙にも安間さんの表現が広がった出来事でした。

実用情報|安間佐恵の作品を見られる場所

安間 佐恵 | 静岡県障がい者芸術ポータルサイト Findart(ふぁいんだー)

安間さんの作品は、静岡県障がい者芸術ポータルサイト「Findart」のオンライン作品紹介で鑑賞できます。

作品・作家情報

  • 作家名:安間佐恵(あんま・さえ)

  • 生年:1975年

  • 出身・活動地域:静岡県浜松市

  • 主な制作分野:ちぎり絵・貼り絵

  • 主な素材:絞り染め和紙

  • 制作期間:通常約3か月、大きな作品は1年以上

  • 作品公開:静岡県障がい者芸術ポータルサイト Findart

オンラインでは「はす」「つばき」などの作品を鑑賞できます。

過去には静岡県文化財団の展覧会や浜松市内の企画展でも紹介されてきました。

作品の実物を鑑賞したい場合は、Findartなどに掲載される展示情報を確認する方法があります。

まとめ

安間佐恵さんは、静岡県浜松市で35年間にわたりちぎり絵を制作してきたアーティストです。

学校の美術の授業をきっかけに制作を始め、17歳で卒業してからも活動を続けています。

最大の特徴は、絞り染め和紙を指先だけで約1cm幅にちぎり、重ならないように1枚ずつ貼り付ける独自の技法です。

通常の作品でも完成までに約3か月、大きな作品では1年以上をかけています。

和紙を家族3人で買いに行き、完成後の額装と保管を両親が支えてきたことも、その創作活動の大切な一部です。

2019年にはグランシップで個展が開催され、作品「夕日(遠州灘)」は2025年版静岡県民手帳の表紙にも採用されました。

35年間にわたって積み重ねてきた紙の1枚1枚が、安間佐恵さんにしか作れない色彩と形を生み出しています。

参考リンク

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