栃木〜群馬〜長野をめぐる「千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅30」
「日光東照宮から善光寺まで、230kmをタクシーだけでどうつなぐの?」と気になった方、多いのではないでしょうか。2025年9月13日放送の土曜スペシャル『千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅30』は、栃木・群馬・長野を舞台に、まさに予想できない展開の連続でした。この記事では、番組で紹介されたスポットの詳細とともに、その旅の面白さをまとめます。読めば次の旅行プランのヒントが見つかるはずです。
日光から群馬へ:山道での出会いと陶芸体験
旅の始まりは日光東照宮。歴史ある社殿を背に出発した3人が最初にタクシーを降りたのは、自然豊かな栃木県足尾町でした。深い山あいに広がる風景の中で、地元の方に声をかけ、偶然立ち寄った民家に迎え入れてもらいます。ここでは温かいコーヒーをごちそうになり、旅人と地元の人との距離が一気に縮まるひとときとなりました。何気ないやり取りの中に、この旅ならではの人情が感じられました。
その後向かったのは、足尾焼の窯元として知られる正三窯。店内には、独自の配合で生まれる藤色の陶器が並び、落ち着いた色合いが目を引きます。作品は購入できるだけでなく、実際に土に触れる陶芸体験も用意されており、訪れる人がものづくりの魅力を直接味わえる場所です。
ここで加藤諒さんは、自身が10歳のときに出演した「あっぱれさんま大先生」での思い出を語り、当時の経験が今の自分につながっていることを振り返りました。懐かしい話に笑いが生まれ、旅の雰囲気も和やかに。最後は窯元の齋藤さんにタクシーを呼んでもらい、次の目的地へと旅がつながっていきました。
草木ドライブインと丸美屋自販機コーナー
群馬県に入って最初に立ち寄ったのは、地元ドライバーや観光客に親しまれている草木ドライブイン。山あいの国道沿いにあり、休憩スポットとして長年愛されています。ここで味わったのが名物のよもぎまんじゅう。ほんのりと香るよもぎの風味と、やさしい甘さの餡が絶妙で、旅の疲れを癒してくれる素朴な味わいでした。
その後に訪れたのが、この旅の大きなハイライトともいえる丸美屋自販機コーナー。店内には昭和時代から稼働するレトロな自動販売機がずらりと並び、ボタンを押すと約20秒で熱々の一杯が出てくる仕組みです。ここで3人が選んだのは、出汁が効いた天ぷらうどんと、ボリューム満点のからあげラーメン。どちらも昔懐かしい味で、思わず笑顔になる美味しさでした。
さらに、このスポットの魅力は24時間営業という点。深夜のドライブでも立ち寄れるため、群馬の“レトログルメ聖地”として人気を集めています。地元の人から観光客まで、多くの人が足を運ぶ理由がよく分かる場所でした。
温泉めぐり:富士見温泉と積善館
チェックポイントとして訪れたのは、群馬県渋川市にある富士見温泉 見晴らしの湯。地下1500メートルから湧き出す大深度温泉で、肌をしっとり包み込む保湿力の高さから「美肌の湯」と呼ばれています。露天風呂からは赤城山を望むことができ、澄んだ空気と絶景が重なって心も体もほぐれる贅沢なひととき。旅の途中で立ち寄るには最高の癒やしスポットでした。
そして今回の大きな目的地となったのが、群馬県中之条町にある四万温泉 積善館。創業元禄7年、日本最古の木造湯宿建築として知られ、重要文化財にも指定されています。特に本館は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の舞台モデルの一つといわれ、幻想的な佇まいで多くの旅人を魅了しています。
館内には、大正ロマン漂う元禄の湯や、落ち着いた雰囲気の佳松亭があり、3人もそれぞれの湯船に身をゆだね、長旅の疲れを癒しました。古き良き歴史と映画の世界観を感じられる空間で、まさに“時間旅行”を味わえる宿泊体験となりました。
上三原田歌舞伎舞台とらーめんダイニング庵
渋川市赤城町では、地域に残る伝統文化に触れるため、上三原田の歌舞伎舞台に立ち寄りました。ここは江戸時代から続く農村歌舞伎の舞台で、国の重要有形民俗文化財に指定されています。舞台の床下には人が入り、力を合わせて舞台を回転させる仕組みがあり、電気や機械を使わずに動く姿は迫力満点。ジュニアさんたちも、昔ながらの知恵と技術に目を見張っていました。
その後、中之条町に移動し、地元で人気のらーめんダイニング庵へ。数々のラーメンイベントで実績を残し、ラーメンEXPOでグランプリを獲得した実力派です。看板メニューの塩ラーメンは、透き通ったスープにコクがあり、さっぱりとした口当たりながら深い旨みを感じられる逸品。旅の途中で味わう一杯として、心も体も温まるものでした。ここでも地元の人にタクシーを呼んでもらい、次の目的地へと旅をつないでいきました。
嬬恋村とつつじの湯
2日目の舞台は、空気の澄んだ群馬県・嬬恋村。まず立ち寄ったのは、旅人の拠点となる嬬恋村観光案内所でした。ここで味わったのは、村を象徴する特産品を使ったユニークな飲み物、キャベツサイダー。ほんのり野菜の風味が感じられつつも、炭酸の爽やかさが心地よく、思わず「もう一口」となる不思議な美味しさでした。さらに濃厚なソフトクリームも堪能し、旅の疲れを癒す甘いひとときに。
案内所の方からおすすめチェックポイントとして紹介されたのが、人気の日帰り温泉施設嬬恋高原温泉 つつじの湯。標高1,100mを超える高原に位置し、すべての浴槽が源泉かけ流し。泉質は炭酸水素塩泉で、湯上がりは肌がしっとり潤うことから「美肌の湯」として評判です。広々とした露天風呂では四季折々の自然を眺められ、まさに心身を解放できる癒やしの空間でした。
さらに館内の食堂では、ボリューム満点のソースカツ丼やサクサクの大海老フライ定食といった地元料理が味わえ、温泉と食事の両方で満足度の高い時間を過ごせました。旅の2日目にふさわしい、贅沢で豊かな寄り道となりました。
菅平高原から長野・善光寺へ
旅の終盤はいよいよ長野県へ突入。高原の涼しい風が吹き抜ける菅平高原を経由し、次のチェックポイントとして向かったのは、長野市で長年愛される老舗味噌店すや亀 本店でした。ここで味わったのが名物のみそソフトクリーム。ほんのりとした味噌の塩気と、クリーミーな甘さが絶妙に調和し、他ではなかなか出会えないユニークな美味しさに3人も大満足。
ゴールとなる善光寺は目前でしたが、タイムアップによって到達ならず。しかし、栃木・群馬・長野の230kmを走り抜けた今回の旅は、温泉の癒し、グルメの発見、そして地元の文化や人々との交流と、見どころ満載の道のりでした。予測不能な展開とサプライズの連続が、この番組ならではの大きな魅力となっていました。
まとめ
この記事で紹介したスポットのポイントを整理します。
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丸美屋自販機コーナー:レトロ自販機で麺類・トーストを味わえる名所
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富士見温泉 見晴らしの湯:深さ1500mの源泉、美肌効果あり
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積善館:日本最古の木造湯宿、ジブリ映画のモデルともいわれる建築
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らーめんダイニング庵:ラーメンEXPO受賞の実力派
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嬬恋高原温泉 つつじの湯:高原に広がる源泉かけ流し温泉
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すや亀 本店:善光寺門前で味わうみそソフトクリーム
旅の最大の魅力は、予定通りにいかない「不便さ」が出会いを生み、地元の人との交流が思い出を深めること。次の休日には、このルートの一部を巡ってみてはいかがでしょうか。
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