【朝だ!生です旅サラダ】白洲迅が味わう!高知・中土佐町『土佐久礼かつお』一本釣りの町が生んだ奇跡のタタキ|2025年11月1日

朝だ!生です旅サラダ

高知の港町・久礼で味わう『土佐久礼かつお』の魅力をまるごと体感!

「たたき」といえば高知。その中でも特に“本物の味”として知られているのが、高知県中土佐町・久礼地区で水揚げされる『土佐久礼かつお』です。東京や大阪の市場でも高値で取引されるこのブランド鰹。どうしてここまで全国の料理人に愛されているのか——その秘密を探る旅に出かけましょう。
旅行が好きな人も、食の背景を知りたい人も、この記事を読めば「なぜ久礼の鰹が特別なのか」がはっきりわかります。

400年以上続く一本釣りの文化

久礼の漁師たちは、江戸時代より前から400年以上も続く伝統の一本釣り漁を守り続けています。大海原の中で一本一本釣り上げる手法は、魚体を傷つけず、獲れた瞬間の新鮮さを保つための知恵。
この漁法は、効率よりも「品質」を重んじる職人気質の象徴です。漁師たちは海と対話するように糸をたぐり、魚の動きを読みながら瞬時に竿をあげる。その腕前はまさに“海の匠”と呼ぶにふさわしいものです。

さらに久礼の町は、漁師町・市場・民家がひとつながりのように広がる独特の景観を持ち、国の「重要文化的景観」にも選ばれています。朝の港には、威勢のいい掛け声と藁焼きの煙が立ちのぼり、まるで生きた博物館のような空気が漂います。

“釣る・売る・食べる”三者が生む最強の鮮度

久礼の強みは、釣る人・売る人・食べる人が同じ町にいることです。漁港から市場までは徒歩数分。釣り上げた鰹が、そのまま“生のまま”の鮮度で食卓に並びます。
久礼漁港では水揚げされた鰹が即座に仕分けされ、久礼大正町市場に並びます。観光客がその場でさばきたてのカツオを味わうこともでき、魚の目がまだ輝いているうちに口に入るという贅沢が味わえます。
この“時間差ゼロ”の流通システムこそが、久礼の味の秘密です。

炎と香りの芸術『藁焼きタタキ』

久礼といえばやはり『藁焼きタタキ』。高温の藁の炎で表面だけを一気に炙り、香ばしさとジューシーさを閉じ込めるのが特徴です。
藁が燃えるときの煙が鰹の皮にまとわり、軽く焦げた香りが鼻をくすぐります。外は香ばしく、中はほんのりレア。まさに“焼きと生の絶妙な境界線”。
この焼き方には熟練の技が必要で、地元の鮮魚店では「ゴシ(まずい魚)」を見分ける目利きがしっかり存在しています。良い鰹を選び、最高の焼き加減に仕上げることで、口いっぱいに“海の甘み”が広がります。

春と秋、2度の旬を楽しむ

『土佐久礼かつお』には、春の「初鰹」と秋の「戻り鰹」という2つの旬があります。
春は身が引き締まり、爽やかな旨みが特徴。秋には黒潮を北上した後に脂を蓄え、ねっとりと濃厚な味わいになります。
この季節ごとの違いも、久礼の人々にとっては当たり前の感覚。観光客が「どっちが美味しい?」と聞くと、「どっちもその時が一番うまい!」と笑顔で返す——そんな粋な町でもあります。

久礼大正町市場で味わう“町ごと鰹”

中土佐町の中心にある久礼大正町市場は、まさに“鰹の聖地”。昭和の香りが残るアーケード内には、山本鮮魚店をはじめとする鮮魚店や食堂が並びます。
その場でさばいた鰹を、ポン酢・ニンニク・塩などで味わえる“立ち食いスタイル”が人気。地元の人と観光客が並んで食べる風景こそ、久礼ならではの魅力です。
また、市場の隣では鰹節の加工所も見学でき、「釣る→焼く→食べる→削る」まで、まるごと体験できるのもポイント。五感すべてで“鰹文化”を味わえる場所です。

“食材”ではなく“文化”としての『土佐久礼かつお』

この町の鰹は、ただの特産品ではありません。漁師、職人、商店、そして町全体がつくり上げた“生きた食文化”です。
漁船が港に戻る音、藁焼きの炎、魚を選ぶ職人の真剣な目——そのすべてが一体となって、『土佐久礼かつお』というブランドを形作っています。
旅人にとっても、単なる“グルメ体験”を超えた「命の循環を感じる時間」といえるでしょう。

まとめ

この記事のポイントは次の3つです。

  1. 久礼は400年以上続く一本釣り文化を誇る“海の町”

  2. 鮮度と職人技が融合した“藁焼きタタキ”が絶品

  3. 久礼大正町市場では“釣る・売る・食べる”を丸ごと体験できる

高知を訪れるなら、ぜひ久礼の港町で『土佐久礼かつお』を味わってください。
港の風、藁の香り、そして漁師の笑顔。そのすべてが、あなたの旅の記憶に刻まれるはずです。

(出典:なかとさ観光情報、鰹の国のど久礼もん、山本鮮魚店 公式HP)

コメント

タイトルとURLをコピーしました