「わざわざ行きたい!秘境喫茶in房総半島」
2025年7月15日(火)の午後3時40分から、テレビ東京の人気情報番組「よじごじDays」が放送されます。今回のテーマは「わざわざ行きたい!秘境喫茶 in 房総半島」。俳優・石井正則さんが“さすらいの喫茶店俳優”として、自然豊かな房総半島を舞台に、特別な一杯や空間を求めて旅をします。焙煎にこだわった森のカフェや、海辺に建つ夕日が見えるカフェ、そして地元食材を活かした絶品スイーツやピザなど、こだわり満載のカフェが続々登場する予定です。
※この記事は放送前の情報をもとに作成しています。放送終了後に、訪れたお店の名前や所在地、料理の詳細などを追記予定です。
森に囲まれた「珈琲 抱(HUG)」|大多喜町
最初に石井正則さんが訪れたのは、千葉県の大多喜町にある「珈琲 抱(HUG)」というカフェです。この町は、夏になると川遊びやバーベキューでにぎわう養老渓谷が近くにあり、自然を満喫できる場所として知られています。「珈琲 抱」は2010年にオープンし、森の中にひっそりとたたずむ、まさに隠れ家のような喫茶店です。カフェまでの道のりも木々に囲まれており、扉を開けると木のぬくもりが感じられる店内に、香ばしいコーヒーの香りが広がっていました。
ここで石井さんが注文したのは、エチオピアをはじめとする6か国の豆をブレンドした「極濃デミタスコーヒー オリジンブレンド」です。これは店主の水野俊弥さんが約20年かけてたどり着いた味わいで、焙煎から抽出まで一貫して丁寧に仕上げられています。水野さんは元々家具職人として働いていましたが、娘さんの小学校進学を機に家族で大多喜町に移住。自然豊かな環境での暮らしを選び、以前から趣味だったコーヒー焙煎を本格的に始めたそうです。最初は豆の販売だけを行っていましたが、口コミが広まり、「ここで飲めたら嬉しい」との声が増えたことで、喫茶店としての営業もスタートしました。
石井さんはこの深い味わいのデミタスコーヒーを静かに味わいながら、豆の持つ個性とブレンドの妙を体感しました。そしてデザートには、「塩チーズケーキ」も注文。これはレアチーズケーキの上に、ピンク色の岩塩がふりかけられているもので、甘さ・塩味・酸味がバランスよく調和した一品です。見た目にも美しく、ひとくちごとに変化する味の重なりが印象的でした。
さらに、番組内では石井さんが特別に水野さんの焙煎工程を見学。実際に手回し式の焙煎器を使って豆を焙煎する体験も行われました。カチカチとリズムよく回る手の動きと、豆のはぜる音、立ちのぼる香ばしい煙…。そのすべてが時間をかけて丁寧に作るコーヒーの世界を伝えてくれました。石井さんが焙煎した豆はそのまま番組のスタジオにも持ち帰られ、MCの上地雄輔さんも試飲しました。お店の空気ごと届けられたような一杯が、スタジオにやさしい香りを広げていました。
古民家を活かした「コーヒーくろねこ舎」|茂原市
次に石井正則さんが足を運んだのは、千葉県茂原市にある「コーヒーくろねこ舎」です。温暖な気候と、自然豊かな環境に恵まれたこの町で、今野もとこさんとそのご主人が営んでいます。東京から移住してきたご夫婦が、築年数のある古民家を時間をかけてリノベーションし、木の温もりと落ち着きが感じられるカフェ空間を作り上げました。お店の名前にあるように、どこか柔らかな空気が流れる空間で、訪れる人を優しく迎えてくれます。
今野さんは、銀座の老舗喫茶「十一房珈琲店」で約7年間修行を積んだ経験の持ち主です。しっかりとした技術と感性を持ちながらも、都会から離れたこの場所で、「自分が本当に理想とするカフェをつくりたい」という思いから茂原へとやってきました。お店の中には、彼女のこだわりが随所に感じられ、空間の心地よさと一杯のコーヒーへの丁寧な向き合い方が伝わってきます。
この日、石井さんが味わったのは、“コーヒーチェリー”を使ったアイスコーヒーです。コーヒーチェリーとは、普段豆として焙煎されるコーヒーの種子を包む果実部分のこと。この赤い実を乾燥させて一緒に挽くことで、フルーティーな香りと自然な甘みが加わった独特の風味に仕上がります。ベースには、エチオピア産のモカ種を使用。風味が強く、果実感のある味が特徴です。そこに加える隠し味は、ほんの少しのはちみつ。酸味がより引き立ち、飲みやすくなるよう工夫されています。手挽きのミルで丁寧に挽かれた豆とチェリーの組み合わせが、初めて出会う味わいを生み出していました。
さらに、お店ではコーヒーだけでなく「季節のランチプレート」も提供されています。この日のプレートには、地元の旬の野菜が彩りよく盛りつけられた家庭的な一皿が並び、素材の持ち味をいかしたやさしい味付けが印象的でした。茂原市内の農家から仕入れた野菜や、自家製の小鉢料理が並ぶこのプレートは、観光の途中にちょうど良い軽食としても人気があるそうです。
木の香りが残る室内と、やわらかな光が差し込む窓辺。そこに流れる穏やかな音楽と、湯気の立つ一杯のコーヒー。どこか懐かしく、肩の力が抜けるような「くろねこ舎」でのひとときは、房総のカフェ文化の奥深さを伝えてくれるものでした。
海を一望できる「テラス プサラス」|富津市
旅の締めくくりに石井正則さんが訪れたのは、千葉県富津市にある「テラス プサラス」です。東京湾に面したこのカフェは、広がる海と夕日が一望できる絶景スポットとして知られています。店内のカウンター席からは、静かな水面と空の色が溶け合うような美しい景色が広がり、まるで時間がゆっくりと流れているかのような感覚になります。すぐ近くには観光名所の鋸山があり、ドライブやハイキングの途中に立ち寄るのにもぴったりの立地です。
ここで石井さんがまず味わったのは、12時間以上かけて丁寧に抽出された「水出しアイスコーヒー」です。冷たい水で時間をかけて抽出することで、苦味が抑えられ、まろやかで透明感のある味わいに仕上がっています。さらにこのお店では、氷も同じアイスコーヒーから作られているため、時間が経っても味が薄まることなく、最後の一口までしっかりとした風味を保てるのが特徴です。夏の日差しの中でも、冷たく美味しい一杯が長く楽しめるよう工夫されています。
続いて登場したのは、別メニューの「挽きたてスペシャルコーヒー」。その場で豆を挽き、ハンドドリップで丁寧に淹れられる一杯は、豆本来の香りとコクが引き出されており、アイスとはまた違った魅力を楽しめます。海を眺めながら、静かに湯気が立ち上るカップを手にする時間は、日常では味わえない特別な体験です。
さらに、このカフェの人気メニューとして紹介されたのが「焼きたてピザ」です。地元の食材を使い、注文が入ってから焼き上げるスタイルで、外はパリッと、中はもっちりとした生地の食感と、チーズの香ばしさが食欲をそそります。潮風を感じるテラス席で頬張るピザは、味だけでなくロケーションの特別さも相まって、忘れられない一皿になります。
「テラス プサラス」は、店主の奥様が親戚から譲り受けた土地を活用し、2014年に開店しました。広々とした敷地に建てられたカフェは、開放感にあふれ、自然と調和するように設計されています。夕暮れどきには、店内のカウンター越しに見える夕日が、オレンジ色に染まりながら海へと沈んでいく景色を楽しむことができ、心に残るロケーションでのひとときを提供してくれます。
美味しいコーヒーと食事、そして海と空に包まれるような開放的な時間。それぞれが揃ったこのカフェは、まさに“わざわざ行きたい”と感じさせてくれる場所でした。
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