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東島威史は脳神経外科医でプロ雀士|麻雀とIQ研究・切らない脳手術【ホンマでっか!?TVで紹介】

人物

脳外科医とプロ雀士、2つの顔を持つ東島威史

脳の手術を専門とする医師でありながら、競技麻雀の世界ではプロ雀士として活動する東島威史(ひがしじま・たけふみ)さん。『ホンマでっか!?TV(天才物理学者が初登場!未確認生物はいるのか?徹底解明SP)(2026年8月19日)』には、機能脳神経外科の評論家として出演します。さらに、子どもが麻雀を続けた際の知能への変化を研究し、論文まで発表している異色の医師です。

この記事でわかること

  • 東島威史さんが脳神経外科医とプロ雀士を両立している経歴
  • 脳深部刺激療法や集束超音波治療など専門とする医療
  • 子どもの麻雀とIQを調べた研究の内容
  • 著書『不夜脳』やこれからの活動

東島威史は脳神経外科医とプロ雀士を両立する医師

東島威史さんは、機能脳神経外科・てんかんを専門とする脳神経外科医です。

横浜市立大学の研究者データベースでは、横浜市立大学附属市民総合医療センター脳神経外科の助教として掲載されています。医学だけでも十分に専門性の高い経歴ですが、プロフィールにはもう1つ目を引く肩書があります。

日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士です。

所属は「11前期」と記載されており、麻雀好きの医師というだけではなく、プロ資格を持って競技の世界にも身を置いています。さらにフェリス女学院の非常勤講師も務めています。2024年3月には横浜市立大学で医学博士を取得しました。

医師、研究者、大学講師、プロ雀士という、一見するとまったく違う活動を並行している人物です。

医師としての専門は脳の働きに関わる治療

東島さんが専門とする「機能脳神経外科」は、脳の形だけではなく、脳や神経の働きに関係する症状を外科的な方法で治療する分野です。

東島さんの専門領域には、

  • 不随意運動に対する定位脳手術
  • 脳深部刺激療法
  • 痛みに対する脊髄刺激療法
  • てんかん診療
  • ふるえに対する集束超音波治療

などがあります。

**脳深部刺激療法(DBS)**は、脳の特定部位を電気的に刺激し、神経の働きを調整する治療です。

一方、脊髄刺激療法は脊髄に電気刺激を与え、慢性的な痛みを和らげる目的などで用いられます。

「プロ雀士」という肩書が強烈なので、そちらに目を奪われますが、本業では高度な脳神経外科治療に携わってきた医師です。

ふるえに挑む「切らない脳手術」集束超音波治療

東島さんが取り組んでいる治療の中でも特徴的なのが、集束超音波治療です。

2025年には横浜市立大学附属市民総合医療センターの機能神経外科チームと協力し、横須賀市立総合医療センターにふるえ治療センターを設立。手のふるえに対する集束超音波治療を始めています。

集束超音波治療では、頭蓋骨を切開する一般的な脳手術とは異なり、超音波を脳の狙った場所へ集中させます。そのため、大学の紹介では**「切らない脳手術」**と表現されています。

東島さんは治療を行うだけでなく、手術前後の脳波などを比較し、集束超音波によって脳がどのように変化するのかについても研究しています。

患者を診察する臨床医でありながら、目の前の治療から生まれた疑問を研究につなげているところも東島さんの特徴です。

麻雀好きから「麻雀と知能」の研究が始まった

プロ雀士になったことと、脳研究は別々の活動に見えます。

ところが東島さんの場合、この2つもつながっています。

東島さんは大学のインタビューで、麻雀に関する研究について約3年間取り組み、その成果を論文として発表したと説明しています。そして、この研究が自身にとって初めての論文になりました。

きっかけは非常にシンプルで、麻雀が好きだったこと。そして、麻雀の面白さや良さをもっと知ってもらいたかったことでした。

「脳神経外科医だから知能研究の題材として麻雀を選んだ」というより、好きな麻雀に対する純粋な興味を、医師として科学的に確かめようとしたわけです。

趣味を趣味のままにせず、本当に脳や知能に変化が起きるのか研究してしまうところに、東島さんらしさが表れています。

子どもが麻雀を1年間続けた研究ではIQが約8ポイント上昇

東島さんらが2022年に発表した研究論文のテーマは、子どもの麻雀とIQの関係です。

研究では、麻雀初心者だった6〜15歳の子どもを対象に、麻雀教室へ入ったときと約1年後にWISC-IVという知能検査を実施しました。

最終的な分析対象となったのは20人です。

平均の全検査IQは、

  • 開始時:106.05
  • 約1年後:113.75

となり、平均で約7.7ポイント上昇しました。大学の研究者インタビューでは、分かりやすく「8ポイント程度」と紹介されています。

さらに細かく見ると、言語理解の指標は100.60から106.75へ、処理速度の指標は108.05から119.05へ上昇しました。

特に**処理速度(PSI)**については、過去の別集団を用いた比較でも統計的に有意な上昇が示されています。

麻雀では、自分の牌だけを見るわけではありません。

相手の捨て牌を確認し、状況を覚え、次に何が起こるのかを考えながら、自分の手を短時間で決めていきます。さらに3〜4人で対局するため、順番を待つことや他者とのやり取りも必要になります。

こうした複数の情報を同時に処理するゲームの特徴と、脳機能との関係を追った研究です。

「麻雀をすれば誰でもIQが8上がる」という研究ではない

ここは非常に大切なポイントです。

この研究結果だけから、**「子どもに麻雀をさせれば誰でもIQが8上がる」**と考えることはできません。

分析された参加者は20人と少なく、麻雀をしなかった子どもを同じ条件で追跡した無作為化試験でもありません。比較には過去に取得された別集団のデータが使われています。

論文でも、参加者数が少ないことや比較方法に限界があり、より大規模な研究や対照群を設けた研究が必要だとされています。

つまり約8ポイントという数字は、東島さんらが行った特定の研究で観察された変化として受け取るのが適切です。

一方で、麻雀という身近なゲームを「何となく頭を使いそう」で終わらせず、実際に子どもの知能検査を1年間追跡して論文にした点はとても興味深いところです。

医療と麻雀をつないでいるのは「脳をもっと知りたい」という好奇心

東島さんは、自分自身について研究者というより、まず患者を診る臨床医だと説明しています。

学生時代から脳そのものへの興味が強く、患者の話を聞く中で「脳では何が起きているのか」をもっと知りたいという気持ちが研究につながってきました。

ふるえの患者を治療すれば、集束超音波が脳へどのように作用するのかを調べる。

麻雀が好きなら、本当に知能へ影響するのかを調べる。

テーマは違っても、根底にあるのは**「脳について知りたい」**という同じ好奇心です。

脳神経外科医とプロ雀士という肩書が単なる珍しい組み合わせではなく、研究を通じてつながっていることが東島さんの面白さでしょう。

著書『不夜脳』は12万部のベストセラーに

東島さんの活動は診療や研究だけではありません。

著書に**『不夜脳 脳がほしがる本当の休息』**があり、横浜市立大学の2026年6月の紹介では12万部のベストセラーになったとされています。

麻雀研究とはテーマが異なりますが、こちらも中心にあるのは「脳」です。

専門医として患者の脳を診て、脳波を研究し、麻雀と知能の関係を調べ、さらに一般向けの本でも脳について発信する。

東島さんは「医師」と「プロ雀士」を別々にこなしている人物というより、脳への強い興味から活動範囲が次々と広がっている医師と捉えると、その経歴が分かりやすくなります。

2026年10月からはドイツ留学にも挑戦

活動の幅はさらに広がります。

東島さんは2026年6月のインタビューで、2026年10月からドイツへ留学する予定であることを明かしています。日本にはない医療を学び、その知識や技術を横浜市立大学へ持ち帰りたいとしています。

脳神経外科医、プロ雀士、研究者、大学講師、著者、そして海外で新たな医療を学ぶ医師へ。

珍しい肩書だけを見ると異色の人物ですが、その歩みを追っていくと一貫しているのは、興味を持ったことを実際に試し、研究し、次の挑戦へ進んでいることです。

麻雀とIQの研究も、ふるえに対する集束超音波治療も、その好奇心から生まれた取り組みといえます。

参考リンク

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