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橋本宰の焼肉ホドリはなぜ全国の店がマネする?神谷商店のハラミと大山飯店の秘伝ダレ【オー!マイゴッド!で紹介】

人物

焼肉の味を決めるのは「肉」だけではない

『オー!マイゴッド!(焼肉SP!全国の同業店主がマネする神&絶品ダレを味わう町焼肉)(2026年8月29日)』で中心となるのが、用賀の焼肉ホドリ店主・橋本宰さんです。全国の焼肉店が参考にする肉の切り方、その背景にある芝浦の神谷商店との25年以上の関係、さらに五反田・大山飯店の江原拓也さんが守る秘伝ダレまで、焼肉店の味を支える「技術」と「つながり」をたどります。

この記事でわかること

  • 「肉の変態」と呼ばれる橋本宰さんが何者なのか
  • 焼肉ホドリのハラミやテールの切り方が広まった理由
  • 幻の食肉卸として知られる神谷商店との関係
  • 大山飯店・江原拓也さんの秘伝ダレと全国焼肉協会青年部での活動

全国の焼肉店がマネする「焼肉の神」は焼肉ホドリ店主・橋本宰

焼肉ホドリ 店主 橋本宰(AI 生成)

(出典:焼肉ホドリ 用賀店公式サイト)

全国の焼肉店が調理法を参考にする人物として登場するのが、東京・用賀の焼肉ホドリ店主・橋本宰さんです。

橋本さんの特徴は、高級な肉を仕入れるだけではなく、同じ肉でも「どう切れば最もおいしく感じられるか」まで考えていることにあります。

焼肉ホドリでは肉を機械的に同じ厚さに切るのではなく、職人が1枚ずつ状態を見ながらカットします。公式メニューにも、肉の風味を損なわないよう手作業で切っていることが記されています。

使っている正肉も特徴的で、月齢32か月以上まで長期肥育した雌の山形牛を厳選。タン、ハラミ、ホルモンなどの内臓肉は芝浦市場から仕入れています。橋本さん自身が長年、牛を捌き続けてきた経験を持つため、仕入れた肉をそのまま出すのではなく、部位ごとに最適な形へ仕上げるところまでが店の仕事です。

この「切るところまでが料理」という考え方こそ、同業の焼肉店がホドリを訪れる大きな理由です。

橋本宰が焼肉を突き詰めた原点は家業の店が繁盛していなかったこと

橋本さんは最初から焼肉一筋だったわけではありません。

学校卒業後はホテルに就職し、1997年ごろから休日に家業の焼肉店を手伝うようになりました。当時の店は20数人ほどで満席になる小さな店でしたが、客入りは芳しくありませんでした。

最初は景気の影響だと考えたものの、他店を食べ歩いてみると、立地条件が良くなくても繁盛している店があります。

そこで橋本さんは、原因を外ではなく自分たちの店に求めました。

床や冷蔵庫を徹底して掃除し、肉の捌き方も一から勉強。専門映像を見たり、肉の卸業者に教えてもらったりしながら技術を磨きました。さらに休日には焼肉店を巡り、レバー、ホルモン、ハラミ、タン、カルビ、ロースなどを食べ比べています。

店へ戻ると自分で肉を切って食べ、また切り方を変えて食べる。その繰り返しから現在のカットや味付けが出来上がっていきました。

「肉の変態」という呼ばれ方は少し強烈ですが、背景を知ると、失敗した店を立て直すために肉を徹底的に研究してきた職人という姿が見えてきます。

テールを焼肉にした発想が全国へ広がった

橋本さんを象徴する料理の1つがテール焼きです。

牛のテールといえば、テールスープやコムタンのように長時間煮込む食べ方がよく知られています。

ところが2002年ごろ、橋本さんは取引先との関係でテールを大量に仕入れることになりました。

スープだけでは使い切れません。

そこで思い出したのが、当時人気だった骨付きカルビでした。

「骨の周囲にもおいしい肉があるなら、テールも焼いて食べられるのではないか」と考え、肉を骨から切り出して焼肉として提供する方法を考案します。

最初から売れたわけではありません。知られていない料理だったため注文が入らず、それでも出し続けた結果、約5年で常連客に知られるようになり、約10年で人気メニューへ成長しました。

その後、同じようなテールのカットを出す焼肉店が増えていきました。

今では珍しくなくなった調理方法も、元をたどれば1軒の小さな焼肉店の「余ったテールをどうおいしく食べるか」という試行錯誤から始まっています。

幻の食肉卸につながるのが芝浦市場の神谷商店

今回出てくる「幻の食肉卸業者」という言葉から、もう1つ気になるのが神谷商店です。

橋本さんは内臓肉について、25年以上にわたり芝浦の神谷商店から仕入れていると明かしています。

きっかけは、行きつけの居酒屋の店主から「親戚に芝浦の内臓卸がいる」と教えてもらったことでした。

初めて和牛のハラミを見た橋本さんは、その品質に衝撃を受けます。それを直接伝えたことから関係が深まり、タン、ツラミ、レバーなども仕入れられるようになりました。

神谷商店は東京都中央卸売市場・芝浦市場を拠点とする食肉卸で、特にタンやハラミは焼肉業界で知られた存在です。

別の焼肉店でも、神谷商店が目利きした肉を**「神のタン」「神のハラミ」**として扱っています。市場に流通する中でも入荷量が限られ、安定して仕入れること自体が難しいとされています。

つまりホドリのハラミのおいしさは、

神谷商店の目利き → 橋本さんのカット → 焼き方・食べ方

という流れで完成します。

良い素材だけでも、優れた切り方だけでも成立しないところが面白い部分です。

奇跡のハラミは切る方向で食感まで変わる

橋本さんがハラミで特に重視しているのが繊維と包丁を入れる方向です。

ハラミは牛の横隔膜にあたる部位で、肉には筋繊維の方向があります。

繊維を短くするように切れば噛み切りやすくなり、繊維を残す切り方では噛んだときの弾力を感じやすくなります。

橋本さんはハラミについて、厚みと肉の面積を確保するため斜めに厚く切る方法を使っています。テールについても、関節の周囲から肉を剥がして開き、噛み切りやすいよう細かく包丁を入れます。

さらに今回のハラミでは「犬歯で食べる」「奥歯で食べる」というところまで指定されます。

単なるこだわりというより、肉を噛み切る感覚と、奥歯ですりつぶしながら味を感じる感覚の違いまで含めて料理を設計しているわけです。

同じ肉を食べ比べて「切り方だけでこんなに違うのか」と感じられるなら、家庭で焼肉をするときにも肉の厚さや繊維を見る目が少し変わりそうです。

五反田・大山飯店の江原拓也が守る1982年創業の秘伝ダレ

もう1軒の重要な店が、東京・五反田の大山飯店です。

店を切り盛りするのが江原拓也さん。

大山飯店は1982年創業で、焼肉店が多く集まる五反田で長く営業を続けてきました。

ここで肉以上に名前が挙がるのが秘伝のタレです。

「この店を超えるタレはない」と焼肉好きから評されるほどで、創業時から受け継いできた味を江原さんが守っています。今回、その作り方がテレビで初めて公開される構成になっています。

大山飯店の本店では、ロース、カルビ、上ハラミ、タン塩だけでなく、特上タン塩、特上ハラミ、ミスジ、骨付きカルビなど幅広い肉を用意しています。

特上ハラミは4,400円、特上タン塩は4,400円、ミスジも4,400円。通常のハラミは1,650円、上ハラミは2,420円となっています。

ホドリが「肉の切り方」で個性を作っているのに対し、大山飯店は肉と一緒に食べたときに完成するタレが店の大きな軸になっています。

同じ焼肉でも、店によって磨いてきたものが全く違うのが分かります。

江原拓也は全国焼肉協会JY青年部でも活動している

江原さんには、大山飯店3代目という顔だけでなく、全国焼肉協会JY青年部で活動する一面があります。

全国焼肉協会青年部は、焼肉業界の発展や焼肉文化の普及を目的として、経営者や店長らが学ぶ研修や繁盛店の視察などを行っています。

2026年7月に徳島県で行われた青年部研修会では、江原さん自身が活動報告を担当しています。

研修内容は阿波牛の牧場や精肉店の見学、肉のカット方法や価格設定の学習、繁盛店の視察など。単に焼肉を食べ歩く集まりではなく、他店の技術や経営方法を学び、自店へ持ち帰るための活動です。

今回取り上げられる「焼肉店をハシゴする青年部」も、こうした焼肉店同士の交流の延長にあります。

ニンニクをたっぷり使ったタン塩や、青唐辛子を生かしたメニューなど、昔ながらの町焼肉にも店ごとの強烈な個性があります。

人気店の味を食べて終わりではなく、「なぜこの味が支持されているのか」を同業者同士で共有する。その文化が、次の焼肉店の新しいメニューにつながっていきます。

焼肉ホドリと大山飯店へ行く前に知っておきたい店舗情報

焼肉ホドリ 用賀店

  • 住所:東京都世田谷区用賀2-28-19
  • アクセス:東急田園都市線・用賀駅から徒歩約6分
  • 営業:17:00~22:00ラストオーダー
  • 定休日:月曜・木曜
  • おまかせコース:1人10,000~15,000円
  • 黒毛和牛特撰ハラミ:2,580円

人気店で、同業の焼肉関係者も訪れる店です。肉の入荷状況によってメニューが変わるため、特定の部位を目的に行く場合は予約時に確認しておくと安心です。

焼肉 大山飯店 本店

  • 住所:東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル2階
  • アクセス:JR・東急池上線五反田駅から徒歩約1分
  • 電話:03-3493-8786
  • 月~土:11:30~翌4:00
  • 日・祝:11:30~翌3:00
  • 駐車場:なし

五反田駅から近く、ランチから深夜まで利用できるのが特徴です。

焼肉というと「どこのブランド牛か」「A5か」といった肉そのものへ目が向きがちです。

しかし橋本宰さんと江原拓也さんを見ると、仕入れ、切り方、味付け、タレ、食べ方まで含めて1皿の焼肉を作っていることが分かります。

だからこそ、焼肉店の店主たち自身が別の焼肉店へ食べに行き、その技術を学び続けているのでしょう。

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