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井上慧美はフランス留学で日本文化に目覚めた墨絵師 ライブペインティングで世界へ発信【めざましテレビ・キラビト!】

人物

墨絵師・井上慧美が「キラビト!」に登場

2026年10月7日放送のフジテレビ系「めざましテレビ」内「キラビト!」に、墨絵師の井上慧美(いのうえ よしみ)さんが登場します。

井上さんが得意とするのは、観客の目の前で大きな作品を完成させていくライブペインティング。日本文化を伝える墨絵を軸にしながら、金や色彩、伝統工芸なども取り入れ、国内外へ活動の場を広げています。

現在の姿からは美術一筋の経歴を想像しますが、大学では生物学を学び、その後は化粧品メーカーで商品企画やマーケティングに携わっていました。

大きな転機となったのが、大学時代のフランス留学です。海外へ出たことで逆に日本の技術や文化の価値に気づき、「日本の良さを自分なりに表現したい」という思いが生まれました。そこからたどり着いたのが墨絵でした。

この記事でわかること

  • 墨絵師・井上慧美さんの経歴
  • フランス留学から墨絵へ進んだきっかけ
  • 観客を引き込むライブペインティングの特徴
  • 西陣織や藍染めまで広がる現在の活動

井上慧美は元化粧品メーカーのマーケター

公式動画:井上慧美 公式YouTubeチャンネル

井上慧美さんは1986年、兵庫県神戸市生まれ。甲南大学理工学部生物学科を卒業しています。

大学では化粧品原料のセラミドについて研究し、卒業後は化粧品メーカーへ。商品企画やマーケティングに携わり、ブランドの立ち上げも経験しました。

公式サイトでは、大手化粧品メーカーを含め約13年間マーケティングの仕事をしていたことも紹介されています。

つまり、もともと美術大学で専門教育を受け、そのまま画家になった人物ではありません。

化粧品という「ものづくり」の世界で商品を企画し、その魅力をどう伝えるか考えてきた経験を持つ人物が、後に自分自身の作品によって日本文化を伝える側へと進んでいきました。

フランス留学が日本文化へ目を向ける転機になった

井上さんが日本文化へ強く意識を向けるようになったきっかけは、大学在学中のフランス留学でした。

化粧品の研究者を目指していた当時、香水で知られるフランス・グラースを訪れ、化粧品や香水について学びます。

そこで意外な経験をします。

現地の香水工場などで評価されていたのが、日本の原料や化粧品技術でした。

海外の華やかなブランドや文化に目を向けていた井上さんにとって、日本の技術が海外から高く評価されていることは、日本そのものを見直すきっかけになりました。

帰国後に生まれたのが、「日本の良さを自分なりに表現したい」という思いです。

昔から好きだった絵を生かしながら日本を表現する方法を探し、その先で水墨画と出会いました。

美術大学出身ではなく水墨画を自分の表現へ育てた

井上さん自身、美術大学出身ではなく、本格的に絵を専門教育として学んできたわけではないと明かしています。

水墨画についても、最初から伝統的な画家として歩んでいたわけではありません。

日本水墨画協会で基礎を学びながら、墨、水、和紙によって変わる濃淡やにじみを生かし、自分の表現を作り上げていきました。

特徴的なのは、昔ながらの技法だけに作品を閉じ込めていないことです。

墨の黒だけではなく金粉や銀粉を取り入れたり、イベントによっては色彩も加えたりと、現代の空間や海外の観客にも伝わりやすい作品へ広げています。

「伝統を守る」だけではなく、伝統を今の人にどう見せるかまで考えているところに、マーケティングの世界で培った経験も感じられます。

観客の前で完成させるライブペインティングが最大の特徴

井上慧美さんの活動で特に目を引くのが、ライブペインティングです。

完成した作品を展示するだけではありません。観客が見ているその場で、大きな筆を動かしながら墨絵を完成させていきます。

井上さんはこれまで、短い場合で約15分、長い場合では約60分のライブペインティングを経験しています。

イベントでは音楽に合わせて制作することもあり、作品を描く動作そのものがショーになります。

さらに、通常の制作よりもあえて身体の動きを大きくしたり、硬い豚毛の刷毛を使って紙をこする音まで演出に生かしたりしています。

繊細な濃淡を静かに鑑賞する水墨画とは別に、「描かれていく瞬間」そのものを観客に体験してもらうスタイルです。

海外向けライブでは墨絵に金を組み合わせる

海外の観客を前にしたライブペインティングも、井上さんが力を入れてきた活動です。

海外向けイベントでは、日本らしさが視覚的に伝わる題材を選び、大胆な墨の線と金を組み合わせた作品も制作しています。

例えば侍を描いたライブ作品では、濃い墨で兜などを描いた後に金色の素材を加え、短時間でも強い印象が残る構成にしています。

井上さんは、本来は細かな作品を時間をかけて描くことも得意だとしています。

それでもライブペインティングを続ける理由は、制作室の中だけで作品を描いていては、墨絵そのものの魅力を広く伝えることが難しいと考えたためです。

墨絵を「見るもの」から「目の前で体験する日本文化」へ変えていることが、井上さんならではの活動といえます。

2026年には西陣織や藍染めとの作品も発表

活動は墨絵だけにとどまりません。

2026年5月27日から6月2日には、阪急うめだ本店で個展「PASSION FOR JAPAN」を開催しました。

ここで発表されたのが、日本の伝統工芸と組み合わせた作品です。

京都・嵐山の「株式会社こんや」が受け継ぐ藍染めと組み合わせた達磨では、藍液を発酵させる際に生まれる「藍の華」を乾燥させた粉を使用。

さらに京都・西陣の岡文織物株式会社とは、井上さんが描いた龍の水墨画を西陣織の技術で表現したパネル作品を制作しました。

墨絵師が一人で作品を描くだけではなく、藍染めや西陣織という別の伝統技術と組み合わせ、新しい作品へ変えているのです。

アメリカでもライブ墨絵とワークショップを開催

2026年8月には、アメリカ・カリフォルニア州トーランスで開催された日本文化イベント「Sip of Japan」にも参加。

井上さんによるライブ墨絵パフォーマンスに加えて、参加者が扇子へ墨絵を描くワークショップも行われました。

日本から完成品を持って行って展示するだけではなく、海外の人が実際に筆を持ち、墨を使うところまで体験できる活動へ広がっています。

フランスで日本文化の価値に気づいた学生時代から、自ら日本文化を海外へ届ける立場へ。

井上さんの歩みを振り返ると、大きく立場が変化してきたことが分かります。

井上慧美の作品は公式サイトから購入できる

井上さんの公式サイトでは、墨絵作品やオリジナルグッズも販売されています。

確認できる絵画作品には「龍」「虎」「豹」などがあり、いずれも画仙紙を使った水墨画に金粉を組み合わせた作品です。

作品を見ると、黒い墨だけで完結する昔ながらの水墨画とは違い、金色を大胆に取り入れた井上さんの作風を知ることができます。

まとめ

井上慧美さんは、甲南大学で生物学を学び、化粧品メーカーで商品企画やマーケティングを経験した後、墨絵師として活動するようになりました。

その原点にあるのが、フランス留学で日本の原料や技術が高く評価されていることを知り、日本文化の価値へ目を向けた経験です。

現在は、水墨画を描くだけでなく、観客の目の前で作品を完成させるライブペインティング、海外イベント、西陣織や藍染めとのコラボレーションなどへ活動を拡大しています。

「日本文化を大切にしたい」という思いから始まった墨絵が、今では世界の人に日本文化を体感してもらうための表現へと発展しています。

参考リンク

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