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長谷川晋の4,200km踏破と日本のトレイル文化を育てる挑戦|気づきの扉

人物

長谷川晋さんが4,200kmの歩き旅で見つけた新しい人生と日本のトレイルづくり

2026年10月16日放送のテレビ朝日『気づきの扉』に、長距離ハイキングの第一人者・長谷川晋(はせがわ しん)さんが登場します。

長谷川さんは2010年、アメリカ西海岸を縦断する4,200km超のパシフィック・クレスト・トレイルを156日かけて歩きました。

現在は一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所の代表理事を務め、日本各地の長距離自然歩道の調査や整備、地図づくりに取り組んでいます。

長い道を歩くことへの憧れは、どのように人生の仕事へと変わっていったのでしょうか。自転車で日本を旅した原点から、アメリカでの大きな挑戦、帰国後の転機、そして2026年の活動までを紹介します。

この記事でわかること

  • 長谷川晋さんの経歴と現在の仕事

  • アメリカ4,200km超を156日で踏破した経験

  • 長距離ハイキングを始めたきっかけと人生の転機

  • トレイルブレイズハイキング研究所の活動と著書

長谷川晋さんは長距離ハイキング文化を日本に広める第一人者

長谷川晋さんは1978年東京都生まれ。長距離ハイカーであり、一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所の代表理事です。

長距離ハイキングとは、数百kmから数千kmに及ぶ道を、数日から数か月かけて歩く旅のことです。

長谷川さんは実際に世界の長い道を歩くだけでなく、日本でもこうした旅を楽しめる環境を整える活動に取り組んできました。

主な経歴は次のとおりです。

  • 1978年:東京都生まれ

  • 2010年:パシフィック・クレスト・トレイルを踏破

  • 2012年:アメリカのアリゾナ・トレイルを歩く

  • 2013年:信越トレイルの整備ボランティアに参加

  • 2016年:LONG DISTANCE HIKERS DAYを共同で開始

  • 2020年:トレイルブレイズハイキング研究所を設立

  • 2021年:Leave No Trace Japanの理事に就任

単なる長距離歩行の経験者ではありません。歩く人、道を整備する人、地域で暮らす人をつなぐ仕事を続けていることが、長谷川さんの大きな特徴です。

2010年に4,200km超を156日かけて踏破

長谷川さんの人生を大きく変えた旅が、2010年のパシフィック・クレスト・トレイルへの挑戦です。

パシフィック・クレスト・トレイルは、通称PCTと呼ばれるアメリカを代表する長距離自然歩道です。メキシコ国境からカリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州を経てカナダ国境付近まで続いています。

長谷川さん自身が2015年のインタビューで明かした記録は、次のとおりです。

  • 挑戦した年:2010年

  • 歩行した道:パシフィック・クレスト・トレイル

  • 距離:4,200km超

  • 所要日数:156日

  • 当時の年齢:32歳

  • 旅の費用:100万円強

156日という期間は、およそ5か月です。

都市から離れた山道を歩き続けながら、水や食料を補給し、天候や地形の変化に対応して先へ進む生活です。

PCTには、シエラネバダ山脈の険しい山岳地帯や、広大な森林、乾燥した地域など、さまざまな環境があります。

これほど長い距離を歩き切ったことが、その後の長谷川さんの活動を支える重要な経験となりました。

自転車で日本を旅したことが歩く人生の原点

長谷川さんの旅の原点は、自転車で日本各地を巡った経験にあります。

若い頃にはアメリカンカジュアルの店やスキー場、山小屋、アウトドアショップなどで働いていました。

その後、東京・三鷹のアウトドア専門店「Hiker’s Depot(ハイカーズデポ)」に関わり、長距離ハイキングの世界と深く接するようになります。

2000年頃には、アメリカのアパラチアン・トレイルの存在を知り、長い道を歩く旅に憧れを持つようになりました。

アパラチアン・トレイルは、PCT、コンチネンタル・ディバイド・トレイルと並ぶアメリカの代表的な長距離トレイルです。

長谷川さんにとって、旅は単に観光地を巡るものではありませんでした。

自分の足で移動し、土地の自然や人々の暮らしに触れながら旅を続けることが、後の活動へとつながっていきます。

2009年の舟田靖章さんとの出会いが大きな転機

長谷川さんがPCTへの挑戦を決意するうえで重要だったのが、2009年に長距離ハイカーの舟田靖章さんと出会ったことです。

舟田さんは、アメリカの3大長距離トレイルを踏破した経験を持つハイカーです。

長谷川さんは、それ以前から長距離トレイルへの憧れを抱いていました。しかし、実際に長い道を歩いた人と接することで、挑戦に踏み出しました。

2015年のTRAILSのインタビューでは、舟田さんとの出会いを機に「今しかない!」と感じたことを振り返っています。

旅の計画を立てる際には舟田さんから話を聞き、アメリカのハイカー向け情報書籍『Yogi’s PCT HandBook』も活用しました。

長距離の山歩きだけでなく、アメリカに長期間滞在するためのビザの取得なども準備の一部でした。

長年の憧れを実際の行動へ変えることになった、人との出会いです。

4,200kmの旅で変わった歩くことへの考え方

PCTを歩き切った長谷川さんは、長い道を歩くことや人とのつながりについて、多くのことを学んだと振り返っています。

その一方で、帰国後には旅の生活と日本での日常生活との間に大きな隔たりを感じ、苦労したことも明かしています。

特に注目したいのは、長距離ハイキングを現実から逃れるための場所にはしたくないと考えたことです。

長谷川さんは、その後も日本国内の長距離トレイルに挑戦するようになりました。

さらに、道を歩く人としてだけではなく、道を守り、次の世代へ引き継ぐ側にも活動を広げています。

2013年から参加している信越トレイルの整備ボランティアも、その取り組みの1つです。

アメリカでは、ハイカーが自然歩道の維持管理に関わる文化が根付いています。

長谷川さんもPCTで整備に携わる人々と接した経験があり、歩く人が道を支えることの大切さを知りました。

長距離の旅が、ハイキングという文化を育てる仕事へとつながっていったのです。

2020年にトレイルブレイズハイキング研究所を設立

長谷川さんは2020年4月3日、一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所を設立し、代表理事に就任しました。

同研究所は、自然と人を結ぶトレイル文化を日本に根付かせることを目的としています。

主な事業には、次のようなものがあります。

  • 自然歩道の調査とルートづくり

  • トレイルの維持管理や運営支援

  • ハイキング用の地図やガイドブック制作

  • 地域と連携したトレイルの活用

  • 環境保全や自然環境教育

  • ハイキング文化を伝えるイベントや研修

長距離自然歩道は、道を整備するだけでは十分ではありません。

継続して維持管理する人が必要であり、歩く人にとっては水場や宿泊先、交通機関などの情報も欠かせません。

また、道が通る地域の住民との関係づくりも重要です。

研究所では、こうした課題に対して現地調査や情報提供、地域との協力を通じた支援を行っています。

長谷川さんの活動は、個人の冒険から、誰もが長い道を歩ける環境を育てる仕事へと発展しています。

2026年には東海自然歩道の地図15冊を発売

2026年の注目すべき活動が、東海自然歩道のための地図冊子『東海自然歩道 HIKING MAP BOOK』の制作です。

東海自然歩道は、東京都八王子市の高尾から大阪府箕面市まで続く長距離自然歩道です。

研究所は2023年から東海自然歩道の調査研究に取り組み、2026年6月24日に専用の地図冊子を発売しました。

マップブックは主線と副線を合わせた全15冊で構成されています。

  • 主線:約1,200km

  • 副線:2ルート合計約170km

  • 冊数:全15冊

  • サイズ:A5判

  • 価格:各1,760円(税込)

  • 発売日:2026年6月24日

地図にはルートや地形だけでなく、水場、トイレ、補給場所、宿泊施設、入浴施設、標高、区間距離なども掲載されています。

東海自然歩道は、山間部だけでなく町や集落も通過する長い道です。

長距離を歩く人に必要な情報をまとめることは、初めての場所を歩くハイカーにとって大きな助けになります。

海外で4,200km超の道を歩いた経験が、現在では日本の長距離自然歩道を歩くための具体的な情報づくりにも生かされています。

著書『LONG DISTANCE HIKING』で歩く旅の魅力を伝える

長谷川さんは、2015年に書籍『LONG DISTANCE HIKING』を出版しています。

この本は、長谷川さん自身の経験に加え、多くの長距離ハイカーの体験をもとにまとめられたものです。

アメリカの長距離トレイルの文化や実際の歩き方、旅の準備などを紹介しています。

  • 書名:LONG DISTANCE HIKING

  • 著者:長谷川晋

  • 発行:TRAILS

  • 発売日:2015年1月21日

  • ページ数:224ページ

  • 判型:B6判

  • TRAILS STORE掲載価格:2,035円(税込)

長谷川さんは、ウェブマガジンTRAILSと共同で「LONG DISTANCE HIKERS DAY」というイベントも立ち上げています。

これは、実際に長距離トレイルを歩いたハイカーの話に触れ、旅の経験や文化を共有する催しです。

歩いた人だけが持つ情報や実感を、これから歩こうとする人へ伝える活動が続けられています。

長谷川晋さんの現在の活動と実用情報

長谷川さんの活動をさらに知りたい場合は、所属する研究所や著書の情報が役立ちます。

所属団体

  • 名称:一般社団法人トレイルブレイズハイキング研究所

  • 代表理事:長谷川晋

  • 設立:2020年4月3日

  • 所在地:東京都港区東麻布2-28-6

  • 主な活動:トレイルの調査、整備支援、地図制作、環境教育

長距離ハイキングを始めたい人へ

長谷川さんの著書『LONG DISTANCE HIKING』では、海外の長距離ハイキング文化や旅に必要な考え方に触れることができます。

また、日本国内で実際に歩いてみたい人には、研究所が制作している東海自然歩道の地図冊子も参考になります。

2026年に発売された東海自然歩道のマップブックは、研究所の公式オンラインストア「トレ研ブックス」などで取り扱われています。

まとめ

長谷川晋さんは、2010年にアメリカのパシフィック・クレスト・トレイルを156日かけて踏破した長距離ハイカーです。

2009年の舟田靖章さんとの出会いをきっかけに、長年憧れていた長距離の歩き旅へ踏み出しました。

帰国後は日本の長距離トレイルにも活動を広げ、道の維持管理やハイキング文化の普及に取り組んできました。

2020年にはトレイルブレイズハイキング研究所を設立。2026年には東海自然歩道を歩くためのマップブックを発売しています。

4,200kmを超える旅を、自分自身の経験だけで終わらせず、次に歩く人たちのための道づくりへとつなげてきたこと。

そこに、長谷川さんの活動の大きな魅力があります。

参考リンク

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