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前田楓丞の年齢と経歴|体操を一度引退し祖母の言葉で復帰した鉄棒日本代表の大技と演技の秘密

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前田楓丞の経歴と鉄棒の実力|一度は引退した天才が世界体操日本代表になるまで

鉄棒から手を離し、空中で何度も宙返りをして再びバーをつかむ。体操競技の中でも難度の高い離れ技を得意とするのが、前田楓丞(まえだ・ふうすけ)選手です。

2000年6月20日生まれで、2026年10月現在26歳。福岡県北九州市出身の体操選手で、鉄棒を専門としています。

高校時代にはインターハイで優勝し、将来を期待されていました。しかし、大学時代に競技生活を離れ、大学も中退。一度は体操を引退しています。

再び鉄棒に向かうきっかけとなったのは、祖母の言葉でした。

2023年に競技へ復帰すると、全日本種目別選手権で2位に入り、2026年には世界体操選手権の男子日本代表に選出されています。

2026年10月21日午前2時30分から日本テレビ系で放送予定の『世界体操2026 男子団体決勝』でも、橋本大輝選手や岡慎之助選手らとともに日本代表として紹介されます。

前田選手はどのように独自の技術を身につけ、一度離れた体操の世界に戻ってきたのでしょうか。幼少期からの経歴、引退と復帰の理由、鉄棒の大技、2026年の実績まで詳しく紹介します。

この記事でわかること

  • 前田楓丞選手の年齢・出身地・所属と経歴

  • 2021年の引退から祖母の言葉で復帰するまでの人生

  • 3回宙返りの離れ技とDスコア6.9を生み出す演技の特徴

  • 2026年のNHK杯と世界体操日本代表への道のり

前田楓丞の年齢・出身地・所属プロフィール

前田 楓丞 - 体操プロチーム ハヤブサS.C.公式サイト

前田楓丞選手は、2000年6月20日生まれの体操競技選手です。

2026年7月13日には、プロ体操チーム「ハヤブサS.C.」への加入が発表されました。現在はハヤブサS.C.とリーフ体操クラブに所属しています。

基本プロフィール

  • 名前:前田楓丞(まえだ・ふうすけ)

  • 英語表記:Fusuke Maeda

  • 生年月日:2000年6月20日

  • 年齢:26歳(2026年10月現在)

  • 出身地:福岡県北九州市

  • 競技:男子体操競技

  • 得意種目:鉄棒

  • 出身高校:自由ケ丘高等学校

  • 大学:順天堂大学(中退)

  • 所属:ハヤブサS.C./リーフ体操クラブ

  • 主な実績:インターハイ鉄棒優勝、NHK杯鉄棒1位、2026年世界体操日本代表

前田選手が得意とするのは、鉄棒を握ったまま行う回転技だけでなく、バーから手を離して空中で宙返りし、再びバーをつかむ離れ技です。

特に高難度の技を組み合わせる能力が高く、日本代表の中でも鉄棒に強みを持つ選手として評価されています。

その一方、競技人生は順調な時期ばかりではありませんでした。

高校時代に日本一になりながら、大学では競技を続けることに悩み、引退を経験しています。

4歳で体操を始めた少年時代|横田裕彦コーチとの出会い

前田選手が体操を始めたのは4歳のころでした。

母親の勧めで、地元・北九州市の体操クラブに通うようになったことが始まりです。

幼少期から中学3年生まで指導を受けたのが、横田裕彦コーチでした。

横田コーチの指導で特徴的だったのは、筋力だけに頼らず、自分の体を思いどおりに動かす能力を育てることでした。

前田選手は2023年の『Tarzan』のインタビューで、当時の練習方法を詳しく紹介しています。

例えば、目を閉じて両腕を真横へ伸ばし、目を開けて左右の高さや角度を確認する練習です。

また、うつ伏せになり、背骨の一部分を押されたら、その場所だけを意識して動かす練習も行っていました。

こうした練習を通して、自分が頭の中でイメージした動きを、実際の体の動きにつなげる感覚を磨いていったのです。

鉄棒では、わずかな姿勢の違いが回転の高さや体の向き、バーをつかむタイミングに影響します。

そのため、全身を細かくコントロールする能力は、複雑な技を成功させるうえで重要な基礎となります。

幼少期から積み重ねた体の使い方が、後の高難度の離れ技につながっていきました。

自由ケ丘高校で学んだ技術|力任せに練習しない独自の方法

北九州市の自由ケ丘高等学校へ進学した前田選手は、松浦聡志監督の指導を受けました。

ここでも、後の演技につながる重要な考え方を学びます。

それは、力だけで技を成功させようとせず、効率よく体を動かすための技術を身につけることでした。

前田選手は、体の強さだけで勝負できるタイプではなかったと振り返っています。

あん馬では手首に痛みが出たり、つり輪では肩を傷めたりすることがありました。

そのため、体にかかる負担を考えながら、自分の能力を最大限に引き出す方法を探していました。

松浦監督から教わったのは、できない動きを力任せに繰り返すのではなく、どのように体を動かせば成功するのかを考えることでした。

前田選手は、成功した選手の演技映像を繰り返し見て、体の姿勢や回転のタイミングを分析します。

長いときには1時間半ほど映像を見続けてから、再び練習へ戻ることもあったといいます。

単に練習回数を増やすのではなく、動きの仕組みを理解してから試す。

この考え方が、高難度の技を身につけるうえで重要な役割を果たしました。

高校3年でインターハイ優勝|大技「ミヤチ」も成功

前田選手の才能が大きく注目されたのは、高校3年生だった2018年です。

全国高校総体(インターハイ)の男子種目別鉄棒で優勝しました。

さらに同年の国民体育大会では、高難度の離れ技「ミヤチ」を成功させ、15.150点を記録しています。

ミヤチは、日本の宮地秀享選手が2017年の世界選手権で成功させた技です。

鉄棒から手を離して体を伸ばし、空中で2回宙返りしながら2回ひねり、再びバーをつかみます。

当時の採点規則ではI難度に位置づけられる大技でした。

前田選手は高校2年生のころから、この技につながる練習を始めています。

最初は体の回転や姿勢がうまくかみ合わず、思うように成功しませんでした。

それでも試行錯誤を続け、次第に体を伸ばした状態で技を行えるようになりました。

そして、高校3年生の大会で実際に演技へ組み込める水準まで完成度を高めたのです。

高校時代の鉄棒優勝とミヤチの成功は、前田選手が高難度の技を得意とする選手として知られる重要な実績となりました。

世界でも珍しい「コバチ宙返り」|鉄棒で後方3回宙返り

前田楓丞選手を語るうえで外せないのが、通常の離れ技をさらに発展させた「コバチ宙返り」です。

一般的なコバチは、鉄棒から手を離し、後方2回宙返りをしてバーをつかみ直す技です。

前田選手は、その後方宙返りを3回に増やすことに挑戦しました。

技の仕組み

  1. 鉄棒で大きく振りをつける。

  2. タイミングを合わせてバーから手を離す。

  3. 空中で後方3回宙返りを行う。

  4. 再び鉄棒をつかむ。

通常のコバチよりも空中で1回多く回転するため、十分な高さや回転速度、正確なタイミングが必要になります。

前田選手は高校時代からこの技に挑戦していました。

大学進学後、練習中に成功させ、その映像を公開したことで注目を集めます。

ただし、重要な点があります。

コバチ宙返りは練習中に成功した技であり、国際大会で正式に成功した技として認定されたものではありません。

そのため、競技規則上の正式な新技名として登録されたものではなく、大会記録としての世界記録とも区別する必要があります。

それでも、通常のコバチを超える複雑な技に成功したことは、前田選手の空中感覚と技術力を象徴する出来事です。

順天堂大学を中退し2021年に体操を引退

高校卒業後、前田選手は順天堂大学へ進学しました。

順天堂大学は多くの体操選手を輩出してきた強豪校です。

しかし、大学での競技生活は前田選手の考え方と必ずしも合いませんでした。

前田選手は、体操には遊びの要素があり、新しい技を試しながら自分で動きを考えることが重要だと捉えていました。

一方、大学では組織的な練習方針があり、自分が理想とする取り組み方との間に違いを感じていたといいます。

さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で大会が中止になるなど、競技環境も大きく変わりました。

さまざまな事情が重なり、2021年、大学3年生の終わりごろに中退を決断します。

同時に、体操競技からも離れました。

高校時代には日本一になり、難しい技を成功させていた前田選手でしたが、一度は競技人生に区切りをつけたのです。

その後は故郷の北九州市へ戻り、約1年間、競技から離れた生活を送っていました。

ただし、体操への関心が完全になくなったわけではありませんでした。

時折、高校時代から練習していた九州共立大学の体育館を訪れることもあったといいます。

祖母の言葉が復帰のきっかけに|2023年に再挑戦

体操から離れていた前田選手が再び競技へ向かう大きなきっかけとなったのは、祖母の言葉でした。

祖母は、孫が体操をしている姿をもう一度見たいという思いを伝えました。

前田選手は、この言葉を受けて競技への再挑戦を決意したと、本人へのインタビューで語っています。

引退後も体操への未練が残っていたことに加え、家族が自分の演技を楽しみにしていることが、再び鉄棒に向かう後押しになったのです。

2023年、前田選手は競技に復帰します。

その年の全日本種目別選手権では、男子鉄棒で15.033点を記録しました。

結果は2位。田中佑典選手との接戦でした。

久しぶりに出場した全国大会で、高難度の離れ技を次々と成功させ、表彰台へ戻ってきました。

かつて競い合った選手たちからも歓迎され、前田選手自身も体操の世界へ戻った実感を得たといいます。

引退から復帰、そして全国大会2位までの歩みは、前田選手の競技人生の大きな転機となりました。

2026年NHK杯で鉄棒15.133点|Dスコア6.9の高難度構成

復帰後も競技力を高めた前田選手は、2026年のNHK杯で大きな実績を残しています。

2026年5月17日に東京体育館で行われた第65回NHK杯の男子2日目、種目別鉄棒で1位になりました。

公式記録

  • 大会:第65回NHK杯体操

  • 実施日:2026年5月17日

  • 種目:男子鉄棒

  • 順位:1位

  • Dスコア:6.900

  • Eスコア:8.233

  • 合計得点:15.133

2位の川上翔平選手は14.700点、3位の岡慎之助選手は14.633点でした。

特に目を引くのが、前田選手のDスコア6.900です。

体操競技の採点では、Dスコアは演技に含まれる技の難しさなどを評価する点数です。

一方、Eスコアは姿勢や着地など、演技の完成度を評価します。

前田選手は、難度の高い離れ技を組み合わせることで、大きなDスコアを獲得しています。

単に難しい技を一つ成功させるのではなく、複数の大技を演技全体の中で成立させる技術が強みです。

高難度の離れ技を連続する演技の特徴

前田選手の鉄棒では、空中で宙返りをして再びバーをつかむ離れ技が大きな見どころです。

2026年の演技では、次のような技を組み合わせています。

  • マラス

  • カッシーナ

  • コールマン

  • デフ

  • 後方抱え込み3回宙返り下り

カッシーナやコールマンは、鉄棒から手を離して空中で回転し、再びバーをつかむ技です。

デフも高難度の離れ技で、宙返りとひねりを組み合わせた動きが特徴です。

さらに、演技の最後には後方3回宙返りの下り技を取り入れています。

2026年の演技構成では、カッシーナからコールマンへの連続技なども見られます。

鉄棒では、高難度の技を行うだけでなく、技と技をつなぐことによっても演技の難しさが高まります。

ただし、難しい技を増やすほど失敗の危険も大きくなります。

バーをつかむ位置が少しずれれば、次の技へつなげられなくなる場合があります。

前田選手が重視してきた体の動かし方の分析や、無駄な力に頼らない技術は、こうした連続技を成功させるうえでも重要です。

2026年7月にハヤブサS.C.へ加入

2026年7月13日、前田楓丞選手はプロ体操チーム「ハヤブサS.C.」へ加入しました。

ハヤブサS.C.は、国内外で活躍する体操選手を支援するプロチームです。

トップ選手が競技に集中できる環境づくりのほか、ジュニア選手の育成や競技の普及にも取り組んでいます。

運営会社の代表取締役は、元体操日本代表の水鳥寿思さんです。

前田選手の加入発表では、特に鉄棒の高難度の離れ技が評価されていました。

また、世界選手権の男子日本代表に選出されたことも紹介されています。

高校時代に全国大会で優勝しながら、大学を中退して一度引退。その後、競技に戻って再び実績を重ねてきた前田選手。

2026年のプロチーム加入は、その競技人生に新しい段階が加わった出来事でした。

世界体操2026の日本代表へ|橋本大輝・岡慎之助と同じチームに

2026年10月17日から25日まで、オランダ・ロッテルダムで第54回世界体操競技選手権大会が開催されています。

前田選手は、日本代表の男子5選手の一人に選ばれました。

男子日本代表

  • 岡慎之助

  • 橋本大輝

  • 川上翔平

  • 土井陵輔

  • 前田楓丞

橋本大輝選手は東京オリンピックの男子個人総合金メダリスト、岡慎之助選手はパリオリンピックの男子個人総合金メダリストです。

こうした実績のある選手たちとともに、前田選手は鉄棒のスペシャリストとして代表入りしています。

今回の男子団体決勝は、日本時間の10月21日未明に実施される日程です。

また、この大会の男子団体上位3か国には、2028年ロサンゼルスオリンピックの団体出場枠が与えられます。

前田選手にとって、世界選手権の日本代表入りは、一度引退した競技へ復帰してから積み重ねてきた成果の一つです。

なお、世界選手権の種目別鉄棒決勝に進む日本勢として発表されているのは、川上翔平選手と岡慎之助選手です。男子団体の代表入りと、種目別決勝への進出は異なります。

前田楓丞の強さを支える2つの考え方

前田選手の歩みから見えてくる特徴は、単なる身体能力の高さだけではありません。

一つは、技を感覚だけで行わず、動きの仕組みを理解しようとすることです。

幼少期には横田裕彦コーチから細かな身体操作を学び、高校時代には松浦聡志監督から、自分の体に合った技術を考える重要性を教わりました。

成功している選手の動画を分析し、体の位置や回転の仕方を確認してから実際の演技に取り組む方法は、その延長にあります。

もう一つは、新しい動きに挑戦することを楽しむ姿勢です。

通常の離れ技をさらに難しくしたコバチ宙返りへの挑戦も、練習の中で新しい可能性を探ったことから始まりました。

大学時代には、こうした自分なりの練習方法と環境との違いに悩みましたが、競技復帰後も独自のスタイルを磨き続けています。

そして2026年には、Dスコア6.900という高難度の構成を実現しました。

前田選手の演技を見るときは、宙返りの回数や高さだけでなく、バーをつかむ正確さ、連続技のつながり、下り技までの流れにも注目すると、鉄棒の奥深さがわかります。

まとめ

前田楓丞選手は、2000年6月20日生まれ、福岡県北九州市出身の体操選手です。

4歳で体操を始め、高校3年生でインターハイの鉄棒を制しました。しかし、順天堂大学在学中の2021年に競技を離れ、一度は引退しています。

その後、祖母の言葉をきっかけに再挑戦を決意。2023年の全日本種目別選手権で2位となり、2026年のNHK杯ではDスコア6.900、合計15.133点を記録して鉄棒1位になりました。

同年7月にはハヤブサS.C.へ加入し、世界体操選手権の日本代表にも選出されています。

幼いころから磨いてきた体の操作技術、徹底した動きの分析、難しい技への挑戦。そして、一度は諦めた競技へ戻る決断。

前田楓丞選手の鉄棒には、そうした経験の積み重ねが表れています。

参考リンク

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