「雅な文化と歴史息づく京都・外国人ふれあい旅」
2025年5月15日(木)放送のテレビ東京『よじごじDays』では、「雅な文化と歴史息づく京都・外国人ふれあい旅」が特集されました。MCの小泉孝太郎さんを中心に、ゲストの春香クリスティーンさん、アナウンサーの繁田美貴さんとともに、古都・京都で外国人観光客と出会い、彼らがどのように日本の魅力を感じているのかを丁寧に追いかける内容でした。定番の名所だけでなく、SNSで話題のスポットやグルメ、伝統工芸の世界まで幅広く紹介され、日本に住んでいても見過ごしがちな京都の奥深い魅力を再発見できる構成となっていました。
徳川家康の築いた元離宮二条城で歴史をたどる
最初に訪れたのは、京都の中心にある世界遺産・元離宮二条城です。1603年に徳川家康が築城し、京都御所を守る役割や将軍の宿泊所としても使われた歴史的建造物です。番組では、「二の丸御殿」や「二の丸庭園」が紹介されました。「二の丸御殿」は、国内で現存する唯一の城郭御殿として国宝に指定されており、豪華絢爛な障壁画や欄間彫刻が見事に残されています。また、徳川慶喜が大政奉還を表明した場所としても有名で、日本の大きな転換点を象徴する地でもあります。
春香クリスティーンさんは、城内で出会ったイタリアから来たカップルと交流し、彼らが日本の歴史的価値をどのように受け止めているかを紹介しました。さらに、「二の丸庭園」は徳川家康の時代から何度も改修されており、四季折々の風情を楽しめる特別名勝として高く評価されています。建物と庭園が調和する空間の美しさに、訪れた外国人たちは感動している様子でした。
京都ラーメンの人気店で外国人の舌をつかむ味を体感
次に向かったのは、「旨らーめん ふくちあん 二条城前店」。観光地の近くという立地もあり、客の約9割が外国人というユニークなお店です。豚骨ベースのこってりとしたラーメンが自慢で、外国人にも食べやすい味に仕上げられているのが特徴です。春香さんは、メキシコから来た家族に話を聞きました。長男はメキシコの日本食レストランで働いていたことがあり、日本食への興味が強く、家族で本場の味を楽しみに来日したとのこと。
京都といえば和食のイメージが強い中で、こうしたラーメン文化が海外にも根づいてきている様子が伺えました。寿司や天ぷらだけではなく、ラーメンもまた、日本を代表する料理として広がっていることが実感できます。
清水坂のにぎわいと抹茶スイーツの魅力
続いては、京都を代表する観光地「清水坂」を散策。清水寺へと続くこの坂道には、土産物屋やカフェが立ち並び、常に多くの観光客でにぎわっています。春香さんは、トルコから来た親子やアメリカの団体と出会い、彼らの旅の目的や印象に触れながら歩きました。
中でも注目されたのが、「MACCHA HOUSE 抹茶館 京都産寧坂店」です。ここでは老舗・森半の茶師が厳選した宇治抹茶を使用した「抹茶ティラミス」が一番人気。ガラスの器に層になって入ったティラミスは、見た目も美しくSNS映えすることから、外国人観光客の間でも話題となっています。抹茶本来のほろ苦さと、ティラミスの甘みが絶妙にマッチし、初めて食べる人でも「また食べたい」と思わせる味わいが人気の理由です。
渡月橋と竹林の小径で味わう風景美
さらに春香さんは、嵐山にある「渡月橋」へ向かいました。この橋は、鎌倉時代に詩人が「満月が橋を渡っているようだ」と詠んだことからその名がついたとされています。今回出会ったのは、メキシコから来た家族。父親が数年前に一人で来日し、その美しさに感動した経験から、今回は家族を連れて再訪したとのことです。
また、近くには全長約400mに及ぶ「竹林の小径」があります。まっすぐに伸びる竹に囲まれた道は、日差しや風の音までもが美しく感じられる空間で、歩くだけで日本の静けさと自然の美しさを体感できます。外国人観光客にとっては、日本の「癒やし」を感じる貴重な場所となっているようです。
「竹の径」で感じる静寂と美意識
続いて紹介されたのは、向日市にある「竹の径」。ここは約1.8kmにわたる孟宗竹の道で、観光地としての派手さはありませんが、静けさや落ち着きのある雰囲気が魅力で、最近では外国人観光客の間でも注目を集めています。春香さんはアメリカから来た3人組と出会い、彼らが「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」に参加した後、京都を訪れたことを紹介しました。イベントと観光を組み合わせる旅のスタイルが、今後さらに広がっていきそうです。
伝統技術の結晶・包丁専門店で見た“日本のものづくり”
最後に訪れたのは、先斗町にある「實光 京都 先斗町店」。明治33年創業の老舗刃物店で、プロの料理人も愛用する高級包丁を販売しています。ここではメキシコから来た男性が、3万7400円の包丁を購入。外国人観光客の約8割が、この店を訪れて包丁を購入しているというほどの人気で、特に「ダマスカス模様」の包丁が高い支持を得ているそうです。
また、別の女性は父へのプレゼントとして包丁を購入し、日本の“ものづくり精神”を大切にしたいと語っていた様子も紹介されました。こうした道具に込められた職人の心と技術が、言葉を超えて世界に伝わっていることを感じる瞬間でした。
クイズで知る日本の優しさと先進性
番組の最後には、祇園辻利の「宇治抹茶ロール」をかけたクイズが出題されました。「アメリカから来た観光客が日本の道路を見て驚いたことは?」という問題の正解は「点字ブロックが多い」。点字ブロックは世界で初めて1967年に岡山県で設置されたもので、日本の思いやりや安全性への配慮が、観光客にも深く伝わっていることが分かりました。
今回の放送では、京都という伝統とモダンが融合する都市を舞台に、さまざまな外国人観光客の目線を通して日本文化の奥行きを再発見することができました。定番の歴史スポットから、意外な人気グルメ、ものづくりの現場に至るまで、京都の魅力がたっぷりと紹介された1時間でした。観光のヒントにもなると同時に、日本の良さを見つめ直すきっかけにもなる内容でした。
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