「人情と食い倒れのまち大阪・外国人ふれあい旅」
2025年6月12日放送のテレビ東京「よじごじDays」では、タレントの春香クリスティーンさんが案内役となり、大阪を訪れる外国人観光客とのふれあいを通じて、なぜ大阪が世界中から注目されているのかを探る旅が特集されました。歴史ある建造物、活気あふれる街並み、そして豊かな食文化と人とのつながり。番組は大阪の魅力をさまざまな角度から丁寧に紹介しながら、外国人観光客のリアルな声も交えて、日本の観光都市としての大阪の今を伝えてくれました。
大阪城で歴史と異文化交流にふれる
旅のスタートは、大阪市中央区に位置する大阪城。この城は1583年、豊臣秀吉が築いたもので、明治時代には陸軍の拠点としても使用され、現在は国の特別史跡に指定されています。現在の天守閣は1931年に大阪市民の寄付によって再建され、高さは54.8メートル。江戸時代のものより3メートルほど低くなっています。
この場所で春香さんは、スペインから友人5人で訪れた男性観光客や、ドイツから来た男性旅行者に声をかけ、なぜ大阪を訪れたのかを尋ねました。大阪城は世界的な観光名所であり、その歴史的価値や立地の良さもあって、多くの外国人が日本旅行の際に足を運ぶ人気スポットとなっています。観光客たちは、歴史ある城郭と近代的な都市風景の融合を楽しんでいました。
道頓堀でグリコサインとご当地グルメの魅力を体感
続いて訪れたのは、大阪を代表する繁華街・道頓堀。中でも有名なグリコの看板(通称ランニングマン)の前では、アメリカ・ミシシッピ州から来た家族が記念撮影を楽しんでいました。このグリコサインは1935年に初代が設置され、現在の看板は6代目。正式名称は「ゴールインマーク」ですが、海外では「ランニングマン」として親しまれています。
その後、春香さんが向かったのは**「道頓堀コナモンミュージアム」。ここでは大阪の粉もん文化**を体験できる施設として、観光客に大人気です。たこ焼きやお好み焼きの体験ができるだけでなく、その歴史や作り方まで学べる貴重な場所です。
春香さんが出会ったのは、アメリカ・サンディエゴから仕事で来日中のセシルさん。彼は大阪の名物料理「かに道楽のかにまん」にすっかり魅了されていて、自国でもぜひ紹介したいと言っていました。たこ焼き作り体験にも挑戦し、「ホームパーティーでやったら楽しいだろう」と語っていました。たこ焼きを焼くコツを学びながら、楽しそうにチャレンジする様子が印象的でした。
また、ミュージアムではプロの指導のもとでたこ焼きを焼くことができ、観光客は自らの手で関西のソウルフードを作る喜びを味わっていました。食文化の中にある交流の場として、こうした施設の役割の大きさが感じられました。
梅田スカイビルで大阪のスケールを体感
次に訪れたのは、梅田スカイビル。ここは大阪北部のランドマークであり、地上173メートルの高さに設けられた空中庭園展望台が観光客に大人気です。春香さんが出会ったのは、オーストラリア・シドニーとメルボルンから来た2組の夫婦。彼らはインターネットで検索してこの場所を見つけ、「Googleで観光地として紹介されていたので来た」と話していました。
梅田スカイビルは、2008年にイギリスの出版社が選ぶ“世界の建築トップ20”に唯一選ばれた日本の建築物としても知られています。設計の目玉は、空中庭園を地上で組み立て、ワイヤーで吊り上げて固定する“リフトアップ工法”という世界初の技術。約1000トンの庭園を173メートルの高さに固定する大胆な方法は、国内外で高く評価されています。
展望台は360度見渡せる円形の回廊になっており、昼間は大阪の街並みを一望、夜は床に敷かれた蓄光石が光って星空のような景色を演出。ここではノルウェー・オスロから初来日した夫婦も登場し、その美しさに見とれている様子が映されました。
新世界で味わう串カツとディープな大阪文化
旅の最後は、大阪の下町文化が色濃く残る新世界エリアへ。ここは串カツ発祥の地ともいわれており、昭和の香りが残る街並みとともに、多くの観光客が訪れる人気スポットです。通天閣を中心に広がるこのエリアは、フォトスポットとしても外国人観光客から高い人気を集めています。
春香さんはここで、トルコから来た女性グループとふれあい、「串かつ だるま 動物園前店」へ案内しました。店では、豚、鶏つくね、野菜など15種類の串カツが楽しめる「動物園前セット」を味わってもらい、さらに大阪名物のどて焼きも紹介。はじめての串カツ体験に、観光客たちは「サクサクしていて美味しい」と感想を述べていました。
また、中国からの観光客に人気の高い通天閣と一緒に撮れる撮影スポットも紹介され、SNSを通じて発信される大阪の魅力が世界に広がっている様子が伝えられました。
「かにまん」をかけたクイズとカプセルホテル誕生の秘密
番組の終盤には、再び道頓堀に戻り、「かに道楽 道頓堀本店」で人気の「かにまん」をかけたクイズコーナーが登場。問題は、「1970年の大阪万博をきっかけに生まれたものは何か?」。正解は、カプセルホテルでした。
この発想は、建築家黒川紀章さんが大阪万博で披露した住宅カプセルの提案から生まれたもので、1979年には世界初のカプセルホテル「カプセル・イン大阪」が開業。現在では日本各地、そして世界にも広がっているスタイルとなりました。
クイズに正解した出演者たちは、無事に「かにまん」を楽しみながら、食の街・大阪の奥深さをあらためて体感していました。
大阪は歴史と現代文化が交差する都市であり、温かい人々と豊かな食文化、ユニークな建築、そして観光客との自然なふれあいがある場所です。番組を通じて、外国人にも伝わる大阪の魅力が存分に描かれ、世界に誇れる観光都市としての姿が浮かび上がりました。
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