茨城・千葉・神奈川でアポなしご飯調査!旬のメロン・ふわふわ卵サンド・おでんリゾットまで
2025年6月3日放送の『昼めし旅』では、茨城県の守谷市と鉾田市、千葉県いすみ市、神奈川県小田原市と茅ヶ崎市を巡り、地元の人々が作るごはんをアポなしで訪問調査。夏の訪れを感じさせる旬の食材や、地元の名物、家庭のアイデア料理が次々と登場しました。各地で披露された手作りごはんの内容を、以下に詳しくご紹介します。
守谷市(茨城県):キャベツ味噌汁とふわふわたまごサンド
茨城県守谷市で出会ったのは、保育参観の帰り道に番組スタッフと出会った倉持さん親子。お母さんの美子さんはIT企業に勤務しており、昨年はフィリピンで1年間生活していたという国際的な経験を持つ方です。現在は日本で子育てをしながら働いており、息子の伊寿(いず)さんは日本語を保育園で学びながら毎日を過ごしています。そんなご家庭で用意された昼食は、素朴ながらも丁寧に作られた三品でした。
昼食の食卓に並んだのは、「キャベツと豆腐の味噌汁」「焼きそば」「ふわふわたまごサンド」の3品。それぞれ家庭ならではの工夫が感じられる内容です。
まずはキャベツと豆腐の味噌汁。具材は、千切りにしたキャベツと豆腐というシンプルな組み合わせですが、キャベツをごま油で炒めてから煮込むことで香ばしさが引き立ち、旨みのある味噌汁に仕上がっています。出汁は顆粒だしを使い、味噌で調味。炒めるひと手間がポイントで、冷蔵庫にある野菜でも応用しやすい一品です。
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キャベツ(千切り)
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ごま油
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水
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味噌
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顆粒だし
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豆腐
作り方:
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鍋にごま油を熱し、キャベツを軽く炒める
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水を加え、味噌と顆粒だしを溶き入れる
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さいの目に切った豆腐を加えて煮る
次に紹介されたのは焼きそば。玉ねぎを炒めてから焼きそば麺を加え、調味して仕上げます。味付けの詳細は放送では語られませんでしたが、市販のソースや醤油など好みに合わせた調整が可能です。家庭料理ならではの柔軟さが感じられる一皿です。
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玉ねぎ(薄切り)
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焼きそば用の中華麺
作り方:
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フライパンで玉ねぎをしんなりするまで炒める
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焼きそば麺を加えて一緒に炒め、調味して仕上げる
最後に登場したのがふわふわたまごサンド。こちらは、ゆで卵ではなく、卵をスクランブルエッグ状に仕上げてサンドする、少し珍しいタイプのたまごサンドです。卵にマヨネーズと砂糖を加えて炒め、甘みのある優しい味わいが特徴。トーストではなく柔らかい食パンを使い、ふんわりと挟むことで子どもにも食べやすく仕上がっています。
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卵
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マヨネーズ
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砂糖
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食パン
作り方:
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卵にマヨネーズと砂糖を加えてよく混ぜる
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フライパンで炒り卵状にふんわり火を通す
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食パンの片面にマヨネーズを塗り、炒り卵をのせてサンドする
美子さんのごはんには、海外経験と日本の家庭料理が自然と融合したあたたかさが感じられ、食材の使い方や調理のひと工夫からも、日々の暮らしを大切にしている様子が伝わってきました。気取らず再現しやすいレシピばかりで、誰でも気軽に取り入れられる内容です。
守谷市:和菓子屋の絶品唐揚げと卵ソースの手作り昼ごはん
茨城県守谷市で訪れたのは、地元で長く愛される老舗「御菓子司 さがら」。三代目の相良さんが手がける栗どら焼きや生クリーム大福は、遠方からも訪れる人がいるほどの人気商品です。しかし今回注目されたのは、店主の相良さんが仕事の合間に作る昼食。和菓子職人の確かな手で仕上げられる、家庭料理の域を超えたごはんでした。
この日の献立は、鶏の唐揚げと卵ソース、新玉ねぎのコンソメスープ、きゅうりの浅漬けというバランスのとれたメニュー。手軽でありながら、丁寧に下ごしらえされた料理はどれも魅力的です。
中心となる一品は、ヨーグルトに漬け込んだ鶏の唐揚げ。一般的には醤油やにんにく、しょうがで下味をつけることが多い唐揚げですが、そこにヨーグルトを加えることで肉がやわらかくジューシーに仕上がる工夫がされています。和菓子職人ならではの繊細な感覚が、日常の料理にも生きています。
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鶏もも肉
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生姜(すりおろし)
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にんにく(すりおろし)
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ヨーグルト
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醤油
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酒
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片栗粉
作り方:
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鶏もも肉を食べやすい大きさにカット
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生姜・にんにく・醤油・酒・ヨーグルトを混ぜて鶏肉を漬け込む
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下味が染み込んだら片栗粉をまぶし、油で揚げる
揚げたての唐揚げには、ゆで卵ベースの卵ソースを添えます。このソースがまた絶品で、唐揚げの旨みを引き立てつつ、濃厚さとまろやかさをプラスしてくれます。マヨネーズとブラックペッパーの風味が絶妙で、どこか洋食のエッセンスも感じられる仕上がりです。
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ゆで卵
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マヨネーズ
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ブラックペッパー
作り方:
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ゆで卵を細かく刻む
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マヨネーズとブラックペッパーを加えてよく混ぜる
副菜として登場したきゅうりの浅漬けは、主菜の唐揚げとの相性抜群。さらに、新玉ねぎを使ったコンソメスープは、季節を感じさせるやさしい味。具材の甘みが活きており、唐揚げのこってり感をうまく中和してくれます。
全体として、ごはんが進むおかずと、さっぱりとした副菜、やさしいスープが揃った満足感のある内容です。地元で親しまれる和菓子屋さんの厨房から生まれる、家庭的で温かいごはんには、普段は見えない丁寧な暮らしが詰まっていました。お菓子だけでなく、ごはんまで美味しい――そんな日常の一場面が光る回でした。
鉾田市(茨城県):摘果メロンが主役の農家ごはんと素朴な工夫料理
茨城県鉾田市は、全国有数のメロン産地として知られています。今回訪れたのは、年間約40トンのメロンを生産する農家「Farm NAGASU」。登場したのは、クインシーメロンや「幻のメロン」とも呼ばれる優香メロンを育てている長洲さん一家です。今回は、出荷されない摘果メロンを上手に使った、家庭ならではのごはんが披露されました。
昼食には、摘果メロン入りポテトサラダや浅漬け、干し芋の天ぷら、ハマグリの酒蒸しなど、畑で採れる食材をふんだんに使った献立が並びました。どの料理にも無駄を出さず、旬を大切にする工夫が詰まっています。
主役となったのが摘果メロンを使ったポテトサラダです。摘果メロンとは、果実を大きく育てるために早い段階で摘み取られたメロンのこと。見た目は小さなウリのようで、さっぱりとした風味とシャキシャキとした食感が特徴です。この日も、じゃがいもやきゅうりと合わせて、歯ごたえのあるさわやかなポテトサラダに仕上がっていました。
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ジャガイモ
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ハム(角切り)
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キュウリ(薄切り)
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摘果メロン(薄切り)
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マヨネーズ
作り方:
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ジャガイモをゆでて潰し、冷ます
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ハム、キュウリ、摘果メロンを加えて混ぜる
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マヨネーズで和えて完成
ポテトサラダに入った摘果メロンは、メロンの甘さはなく、ウリのようなさっぱりとした味。そのため、サラダに加えると心地よい歯ごたえと清涼感がプラスされ、箸が止まらない仕上がりになります。
もうひとつ印象的だったのが、干し芋の天ぷらです。普段はそのまま食べることが多い干し芋ですが、型抜きで好きな形にくり抜いてから衣をつけて揚げるというひと工夫が施されていました。子どもも喜ぶ見た目で、外はサクサク、中はホクホクとした不思議な食感が楽しめます。
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干し芋(好きな型で抜いたもの)
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天ぷら粉
作り方:
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干し芋を型抜きする
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天ぷら粉をつけて、油でカラッと揚げる
さらに、摘果メロンの浅漬けも登場。塩でもみ込んで短時間漬けるだけで、パリッとした歯ごたえと爽やかな香りが味わえる副菜になります。食卓の口直しとしてぴったりです。
そしてもう一品は、ハマグリの酒蒸し。メロンだけでなく、海にも近い鉾田市ならではの食材で、メインの肉料理がなくても食卓が豊かに感じられる組み合わせとなっていました。
長洲さん宅の食卓には、育てた作物を大切に使い切る知恵と工夫、そして季節をまるごと味わう贅沢さが詰まっていました。摘果メロンや干し芋など、普段なら脇役になりがちな素材を主役に変える力は、まさに農家ならではのごはんの魅力です。
いすみ市(千葉県):ブルーベリー農家の甘酸っぱいごちそうランチ
千葉県いすみ市は、県内でも有数のブルーベリーの産地として知られています。この日は収穫シーズン真っ盛りの農園「片岡農園」を訪問。出迎えてくれたのは、ブルーベリー農家の片岡さん。早朝から収穫と選別作業を行う農園の合間に、片岡さんが用意してくれた旬のブルーベリーを主役にした華やかな昼食が披露されました。
今回使われたのは、6月上旬から収穫される「ウェイマウス」という品種。このブルーベリーは、甘みが強く酸味が少ないため、ソースやジャムに非常に適しています。その特性を活かしたメニューが、今回の食卓に並びました。
メインディッシュは、ブルーベリーソースのチキンソテー。甘酸っぱいブルーベリーソースが、ジューシーな鶏肉と絶妙に絡み合う、ごはんにもパンにも合う一品です。ブルーベリーは、出荷できない実を活用してソースに加工されており、素材を無駄にしない農家の知恵も感じられる料理でした。
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完熟ブルーベリー(1kg)
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黒酢
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出汁醤油
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ハチミツ
ブルーベリーソースの作り方:
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洗って水気を切った完熟ブルーベリーを鍋で煮る
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とろみが出てきたら火を止め、黒酢・出汁醤油・ハチミツを加える
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粗熱を取り、仕上げ用に冷ます
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鶏もも肉
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塩・コショウ
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にんにく(すりおろし)
チキンソテーの作り方:
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鶏肉に塩・コショウとにんにくをすり込んで下味をつける
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フライパンで皮目から焼き、カリッと焼き上げる
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焼いたフライパンにソースを入れてなじませ、鶏肉にかける
鶏肉の脂にブルーベリーの酸味と黒酢のコクが加わることで、さっぱりとした味わいに仕上がり、見た目にも美しい彩りが広がります。
さらにサラダは、近所の農家からもらった旬の野菜を中心に、ゆで卵と生ハム、そしてもちろんフレッシュなブルーベリーをトッピング。さまざまな味と食感が一体になった、贅沢なサラダでした。
パンには、自家製のブルーベリージャムを塗っていただくコッペパンが用意され、甘味と酸味がバランスよく広がる味わいに。締めには、ブルーベリーを練り込んだ手作りのパウンドケーキが登場。農園の恵みを余すことなく使ったスイーツは、まさにデザートにふさわしい一品でした。
片岡さん宅のごはんからは、旬の素材を丁寧に使い、自然の恵みを家庭で味わう贅沢さが伝わってきました。ブルーベリーという小さな果実に、大きな愛情と工夫が詰まった農家ならではのごちそうです。
小田原市(神奈川県):おでん出汁が決め手!和×洋チーズリゾット
神奈川県小田原市の旅では、まずジェラート専門店「龍宮堂」を訪問。名物の「小田原いちご&凛と足柄茶」など地元の素材を活かしたジェラートが人気ですが、今回はその店主・小西さんがもうひとつの顔を見せてくれる場所、「小田原おでん本陣」へ向かいました。
こちらでは、副店長の吉岡さんがまかないとして作る「おでん出汁のチーズリゾット」が登場。普段は洋風のイメージが強いリゾットですが、おでんの旨みを活かすことで和風の深みが加わり、驚くほど奥行きのある味わいに仕上がっています。
材料はシンプルながらも工夫が光ります。おでんの出汁は、昆布や鰹節をベースにした関東風のしっかりした味。この出汁をチーズごはんにかけるだけで、他では味わえないリゾットに早変わりします。
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ごはん
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チーズ(とろけるタイプ)
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おでんの出汁
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トリュフソース
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柚子の皮(少量)
作り方:
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ごはんを茶碗に盛り、チーズをのせる
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熱々のおでんの出汁を注ぎ、チーズが溶けるようによく混ぜる
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トリュフソースを加えて風味をつけ、仕上げに刻んだ柚子の皮を添える
チーズのコクとおでん出汁の旨みが絶妙に絡み合い、柚子の香りが全体を上品にまとめる一皿。 トリュフソースは好みに応じて量を調整でき、アクセントとして大人の味わいを加えています。
そして、もうひとつのメニューは「小田原おでん六点盛り」。地元で親しまれているごぼう巻きやじゃがいも、彩りしんじょう、さつま揚げなどが美しく盛られ、出汁の染みた味わいが体にしみわたります。
このおでん出汁を使ったリゾットは、家庭でもすぐに真似できるアレンジ料理としてもおすすめ。特に余ったおでんを翌日別の形で楽しみたいときにぴったりの一品です。小田原の地元の味と創作性が融合した、和食の新しい楽しみ方を感じさせてくれるまかない料理でした。
茅ヶ崎市(神奈川県):湘南ボーイが届けるハワイ風まかない弁当
旅の最後は、海とサーフカルチャーで知られる神奈川県茅ヶ崎市。サザンビーチのすぐそばにあるハワイアンフードの人気店**「K-OHANA’S」を訪ねました。店主の中村さんは、かつて米軍基地で勤務していた経歴の持ち主**。亡くなった後輩が経営していた「K-OHANA’S BEACH HOUSE」を引き継ぎ、現在は夫婦でハワイ料理店を営んでいます。
この日紹介されたのは、シェフの松本さんが手がける「ハワイ風まかない弁当」。お店でキッチンカー販売されている弁当と同じスタイルで、ボリューム満点かつ彩りも豊か。湘南の海風と相性ぴったりな、ハワイの味がギュッと詰まった一皿です。
ハワイの定番要素を取り入れながらも、日本人にもなじみやすい味付けと食材の組み合わせが特徴です。
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フライドチキン
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トマト(角切り)
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レッドキドニービーンズ(煮豆)
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玉ねぎ(スライス)
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牛ひき肉(炒め用)
作り方:
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フライドチキンはカリッと揚げ、ジューシーに仕上げる
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牛ひき肉と玉ねぎを炒めて味付けし、ミート系おかずにする
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トマトとレッドキドニーを冷菜として調味し、箸休めに
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すべての具材をバランスよく弁当箱やワンプレートに盛り付ける
ハワイのローカルフード「プレートランチ」の要素を取り入れた構成で、ひとつのお弁当の中に多彩な味わいが詰め込まれています。チキンの香ばしさと、レッドキドニーのやさしい食感、炒めた牛肉の旨味が重なり、食べ応えも十分。彩りもよく、見た目にも楽しい仕上がりです。
湘南ボーイ中村さんの思いを受け継ぎながら、ハワイのスピリットを茅ヶ崎で再現しているK-OHANA’Sのまかないごはんは、まさに「海のそばの日常をちょっと豊かにしてくれる味」。リゾート気分と家庭のぬくもりが同時に味わえる、特別なワンプレートでした。
まとめ
どの地域のご飯も、その土地と人柄がにじむあたたかな内容でした。旬の素材を活かした料理や、家庭で実践できるレシピも満載で、観る人の食欲をそそる回となりました。放送を見逃した方も、ぜひこの記事を参考に家庭の昼めしアイデアを広げてみてください。
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