茨城・大洗のモチモチ水餃子&海の幸たっぷりタコめし
2025年6月12日放送の「昼めし旅」(テレビ東京)では、埼玉県飯能市と茨城県大洗町、そして青森県青森市の3つの地域で“あなたのご飯見せてください”をテーマに、それぞれの家庭やお店で作られた温かい昼ごはんを取材しました。どの地域も個性あふれる食卓が登場し、地元の人たちの暮らしぶりが伝わってくる内容でした。放送内容をすべて反映し、各地の見どころや料理を紹介します。
彩りの町・埼玉県飯能市でご飯調査
番組の最初に紹介されたのは、自然豊かな埼玉県飯能市。市の約75%が森林という環境で、林業が盛んなことでも知られています。そんな町を彩る人気スポット「ムーミンバレーパーク」では、1000本のカラフルな傘が空を飾り、訪れる人々の目を楽しませていました。取材班はその後、「畑の蔵」という地元の野菜直売所へ。買い物中だった粕谷さんに出会い、ご自宅の昼ごはんを見せてもらうことに。
粕谷さんは和太鼓グループ「武尊」に所属し、地域のイベントや福祉施設でも活動している方です。ご自宅ではフキや大根をはじめとした野菜を自家栽培しており、旦那さんの趣味は熱帯魚。自然と暮らしが密接に結びついた日常がうかがえます。この日の昼食は、旬の食材を使った家庭料理が中心でした。
調理の様子も丁寧に紹介され、メインは**「大根の葉とサツマ揚げの炒め物」**。栄養価の高い大根の葉を無駄なく活用し、家庭の工夫が詰まった一品でした。以下は材料と作り方のまとめです。
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材料
・大根の葉
・シラス
・さつま揚げ
・すりごま
・ごま油 -
作り方
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大根の葉を細かく刻む
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フライパンにごま油を熱し、刻んだ大根の葉を炒める
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シラスと短冊切りにしたさつま揚げを加える
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全体に火が通ったら、すりごまをふって混ぜる
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食卓にはそのほかにも、山菜の天ぷらや、スナップエンドウが混ぜ込まれた炊きたてのご飯が並び、春らしさを感じる献立でした。山菜は自家栽培のタラの芽やフキが中心で、天ぷらの衣には炭酸水と天ぷら粉を混ぜたものを使用。軽やかでサクッとした食感に仕上がっていました。
続いて取材したのは、自然に囲まれた立地にある飲食店「LOG CAMP」。ジビエ料理とキャンプ飯の専門店で、店主の大畑さんがまかない料理を披露しました。作られたのは、「チキンのパリパリ焼き」と「牛のアキレスとスネ肉のカレー」の2品。
チキンは、鶏皮をパリッと焼くための工夫として、皮の上に水を入れたボウルを乗せて、フライパンで焼きつけていました。こうすることで重みが均一にかかり、ムラのないパリパリ食感を実現。その後オーブンでじっくりと火を通し、トマトと粉チーズを加えて仕上げられました。
カレーは、牛のアキレスとスネ肉をじっくり煮込んだ本格派。スパイスや野菜を丁寧に使い、手間ひまかけて作られていました。
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材料(カレー)
・牛のアキレス
・牛のスネ肉
・タマネギ
・トマト
・ニンニク
・ジャガイモ
・カレールウ
・ガラムマサラ
・コリアンダー -
作り方(カレー)
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牛肉を下茹でして臭みを取る
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鍋でタマネギとニンニクを炒める
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トマトを加えて煮込み、ルウを投入
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牛肉とジャガイモを加え、ガラムマサラやコリアンダーで味を調える
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このように、飯能市では自然の恵みと家庭の知恵が詰まった食卓が取材され、視聴者にも温かく伝わる内容となっていました。どの料理も派手ではないけれど、素材の味を生かした素朴な美味しさが魅力です。
茨城県大洗町の家庭で本場仕込みの水餃子
海の恵みにあふれる茨城県大洗町では、生白子や岩ガキ、アンコウ、シジミなどが有名で、全国から海鮮好きが集まる漁師町です。そんな町で取材班が訪れたのは、地元で親しまれる老舗洋品店「梅原屋」。ここでスタッフが紹介されたのが、佐藤さん一家のお宅でした。
佐藤家では、中国出身の紅(ホン)さんが腕をふるい、家庭でよく食べられているという本格中華の家庭料理を披露してくれました。メニューは5品にも及ぶ豪華な内容で、いずれも地元の食材や家庭の味を活かしたものばかりです。
なかでも注目を集めたのが、皮から手作りされたモチモチの水餃子。市販品とは違い、食べ応えのある厚みとコシのある食感が特徴です。包み方も一つひとつ丁寧で、手仕事の温かさが伝わる逸品でした。中の餡には、海と畑の恵みを詰め込んだ以下の材料が使われていました。
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材料(餃子の餡)
・エビ
・キャベツ
・ニラ
・豚ひき肉 -
作り方(水餃子)
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キャベツとニラを細かく刻み、水気をしっかり絞る
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豚ひき肉、刻んだエビ、野菜をボウルに入れて混ぜ、調味料を加えて餡を作る
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手作りの皮で餡を包み、たっぷりのお湯でゆでる
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浮き上がったら火を止め、取り出して盛りつける
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このほかにも、ふんわり仕上げたトマトと卵の炒め物や、ハマグリの酒蒸し、セイゴの塩焼き、さらには新鮮なマダイの刺身も登場し、食卓はとてもにぎやかでした。紅さんは同居する義母を介護しながら、毎日愛情たっぷりの食事を用意しているとのことでした。
続いて取材班が訪れたのは「日野屋商店」。商店の田山さんからの紹介で、今度は山崎さんのお宅にお邪魔しました。ごはん作りには、娘さんやお孫さんたちも参加しており、にぎやかな調理風景が映し出されていました。
この家庭で紹介されたのは、磯の香りが広がるタコめし。旬のタコをたっぷりと使い、香味野菜とともに炊き込むことで、素材の旨みを活かした優しい味に仕上がっていました。
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材料(タコめし)
・タコ
・白だし
・塩
・料理酒
・ショウガ
・米 -
作り方(タコめし)
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米を研いで炊飯器に入れる
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白だし・塩・料理酒・刻んだショウガを加える
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タコを適当な大きさに切って上にのせ、通常通りに炊飯する
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おかずには、セイゴのムニエルが添えられ、こちらは塩コショウで下味をつけたセイゴに小麦粉をまぶし、バターでこんがり焼いた一品。そのほかにも、サツマイモのポテトサラダや、地元産のシジミを使った味噌汁、さらには岩のりとミツバの天ぷら、メロンの漬物まで登場しました。
どの料理も大洗の自然の恵みを感じられる食材を使っていて、家族みんなで囲む食卓は心温まる雰囲気に包まれていました。手間をかけて作られた料理の数々は、家庭の味そのものであり、大洗ならではの魅力が詰まっていました。
青森県青森市での出会いと家庭料理
番組の最後に訪れたのは、青森県青森市。豊かな自然と海に恵まれ、リンゴ・ホタテ・ホヤなどの名産品で知られるこの地では、地元の味を活かした家庭料理が登場しました。ねぶた祭りの活気あふれる街でもあり、地域の食文化にも独自の魅力があります。
取材ディレクターが最初に訪れたのは、焼きそば専門店「焼きそばガッツ」。開店から14年、店主の木村さんが一人で切り盛りしており、地元では評判のお店です。取材スタッフは、看板メニューの焼きそばを試食した後、木村さんに食卓の取材をお願いしましたが、今回は断られてしまいました。
その後、取材班は「Hair room Koa」という美容室を訪ね、美容師の佐藤さんに協力を依頼。佐藤さんは快く知人を紹介してくれたため、ディレクターは三上さんのご自宅を訪問することに。三上さんは夫と義母との3人暮らしで、家庭的で温かい雰囲気のなか、食事作りが始まりました。
三上家の食卓に並んだのは、地元の旬の食材を活かした素朴で滋味深い料理の数々。野菜料理と魚介料理がバランスよく組み合わされた献立が紹介されました。
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主な料理内容
・セリ汁
・ワラビと豆腐の炒め物
・ウドの酢味噌和え
・キムチ餃子
・ホタテの刺身
・大納言の赤飯
・うどん
このなかで特に印象的だったのは、セリ汁。三上さんにとっても家族にとっても「子供のころからの味」とされており、青森の家庭では昔から親しまれている郷土の一品です。
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材料(セリ汁)
・セリ
・シイタケ
・ゴボウ
・ニンジン
・鶏肉
・うどん(またはすいとん) -
作り方(セリ汁)
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鍋に水を入れて鶏肉を煮て出汁をとる
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ゴボウ、ニンジン、シイタケなどの野菜を加えて煮込む
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食べる直前に刻んだセリを加え、さっと火を通す
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塩や醤油で味を整える
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また、ワラビと豆腐の炒め物も印象的な家庭料理でした。春の山菜として人気のワラビを使い、木綿豆腐と一緒に炒めることで栄養も食べごたえもある一品に仕上がっていました。
そのほかにも、酢味噌で和えたウド、ピリ辛のキムチ餃子、新鮮なホタテの刺身など、青森ならではの味覚が並び、家庭の温もりがあふれる食卓が映し出されました。
この日、三上家には娘さんや紹介してくれた美容師の佐藤さん親子も集まり、地元ならではの食材と人のつながりが重なる場面となりました。素朴で丁寧な料理の数々が、家族の健康を支え、思い出を作っていることが伝わってくるエピソードでした。
まとめ
どの家庭の食卓も、その地域ならではの食材や家庭の工夫が詰まった献立ばかりで、見ているだけでお腹がすいてくるような内容でした。温かい人と料理に触れた今回の放送は、食を通じて地域の魅力を再発見できる回でした。
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