出川哲朗、ロンドンで見せた“挑戦の笑顔”と石垣島のマンタたち
旅と挑戦が交差する夜——今回の『世界の果てまでイッテQ!』は、まさにその一言に尽きました。出川哲朗がイギリス・ロンドンで大道芸に挑戦し、金子貴俊が石垣島で“マンタトレイン”を追う。笑いあり感動ありの1時間は、まるでドキュメンタリー映画のような濃密さでした。この記事では、2人の挑戦の舞台裏をたっぷりとお届けします。
オーシャンズ金子、石垣島で“幻の光景”マンタトレインを追う
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毎回、絶景と生きものの“奇跡の瞬間”を追い求めるオーシャンズ金子のカレンダープロジェクト。今回は沖縄・石垣島を舞台に、海の王者と呼ばれるマンタの神秘的な求愛行動「マンタトレイン」をカメラに収める挑戦に挑みました。
“マンタトレイン”とは、1匹のメスを複数のオスが列をなして追いかける光景のこと。海中を優雅に泳ぎながら繰り広げられる求愛レースは、まるで海のパレードのようで、ダイバーたちの間では“奇跡の瞬間”として知られています。撮影できるタイミングはごくわずかで、運と経験、そして根気がすべてを左右します。
金子のサポートを務めたのは、地元で“マンタバカ”と呼ばれるベテランダイバーの小山正俊さん。彼はヨナラ水道をはじめ、八重山諸島の海を熟知する伝説的存在です。1日目、金子は西表島と小浜島の間を中心に探索しましたが、潮の流れが速く、水の透明度も低下。広大な海に潜りながらもマンタの姿は見当たりません。それでも金子は「きっとチャンスはある」と目を輝かせ、潜水を重ねました。
2日目は陸ロケに切り替え、小浜島の文化と人々に触れることに。島で出会ったのは、平均年齢84歳のご当地アイドルKBG84。彼女たちは「天国に一番近いアイドル」として全国的に注目を集めており、ステージでは笑顔いっぱいに歌い踊ります。その姿を見た金子も思わず笑顔に。長寿と笑顔が息づく小浜島のエネルギーを感じ取っていました。
宿泊先となったのは、島で人気の民宿宮良(みやら)。驚くことに、オーナーはDA PUMPの初期メンバーSHINOBU。宿では地元食材を生かした手料理が評判で、金子が口にした料理も「どれも優しい味」と絶賛。宿泊客への島案内も自ら行うというSHINOBUのもてなしは、まるで家族のような温かさにあふれていました。
そんな陸ロケの最中、海ではまさかの展開が。金子が不在の間に、マンタトレインが出現していたのです。努力が報われない“痛恨のすれ違い”。しかし金子は落ち込むことなく、翌日のチャンスに賭けました。
迎えた3日目。海洋生物研究者の高橋怜子さんと合流し、再び撮影へ。まずは再挑戦のヨナラ水道へ潜りますが、マンタは1匹のみ。その後、川平エリアや野原曽根など複数のポイントを潜り続ける中で、ついに奇跡の瞬間が訪れます。3匹のマンタが優雅に隊列を組み、海中を泳ぐ“マンタトレイン”が姿を現したのです。
水中で息をのむ金子のレンズがとらえたのは、光の差し込むサンゴの丘を背景に、雄大に泳ぐマンタたち。最終的にカレンダーに選ばれたのは、その奇跡の1枚『サンゴの丘を泳ぐマンタ』でした。
スタジオでVTRを見た内村光良は「やっぱプロって違うな」と感嘆。緻密な計画と自然との対話を重ねた結果生まれた作品は、ただの写真ではなく、“海と人の信頼関係”そのものを映し出していました。
沖縄の海が見せた一瞬の奇跡。それを逃さず切り取った金子の情熱が、画面の向こうにも確かに伝わる回となりました。
出川哲朗、ロンドンの街で“新しい自分”を探す
一方、出川哲朗は箭内夢菜と共にイギリス・ロンドンへ。今回のテーマは「パフォーマンス習得ツアー」。世界の一流パフォーマーたちから技を学び、“新しい出川”を見つける挑戦企画です。ロンドンの街並みを背景に、出川の表情はどこか緊張と期待が入り混じっていました。
最初に訪れたのは、シャボン玉の魔術師として知られるキーロン。彼の“バブルパフォーマンス”は、巨大なシャボン玉を自在に操る幻想的な芸で、世界中のイベントで人気を集めています。なかでも目玉となるのが、空中で泡が止まったように見える“停止するバブル”という難技。泡の大きさ、湿度、ヘリウムの量など、わずかな条件で成功率が大きく変わります。出川は何度も泡を膨らませ、破裂しては笑い、再挑戦を繰り返しました。真剣な表情の中にも、出川らしいユーモアと根気が光ります。
次に挑んだのは、まるでロボットのように動く人気パフォーマージェイソンとローラ。彼らの“ヒューマノイドダンス”は、細やかな表情と関節の動きで人間離れした存在感を生み出します。出川は「ヒューマノイド出川」になるべく、眉や口角の動きまで意識して練習。ローラが「もっと顔で感情を伝えて」と助言すると、出川はすぐに反応し、ぎこちなさから次第に自然な動きを身につけていきました。その努力に、スタッフからも拍手が起こりました。
番外編では、出川がロンドンの大道芸に飛び入り参加。挑戦したのは“釘の上寝パフォーマンス”。無数の釘の上に寝転がり、さらにその上に板と人が乗るという命がけの芸です。釘が肌に食い込む痛みに顔をゆがめながらも、出川は「痛いけどやる!」と気合を入れ、見事に成功。観客から大きな拍手が沸き起こり、路上には笑いと驚きが混ざった空気が広がりました。
最後に挑んだのは“バルーンアーティスト出川”。指導してくれたのは、素早い手さばきで人気のバルーンパフォーマーダリ。出川は最初こそ風船を割ってしまうなど苦戦しましたが、サポート役の箭内夢菜(ゆめっぺ)が落ち着いてフォロー。実は夢菜自身、趣味でバルーンアートを続けており、見事な連携で次々とカラフルな作品を完成させていきました。二人の息の合ったやりとりに、現場も和やかな笑顔に包まれました。
そして迎えたスタジオ披露の日。出川はこれまで学んだ3種の技、ヒューマノイド・バルーン・バブルを組み合わせた“出川スペシャルショー”を披露。ロボットのような動きで泡を操り、最後にバルーンを取り出して仕上げる流れは圧巻でした。会場では内村光良をはじめ出演者たちが大笑いしながらも、その完成度の高さに感嘆。出川は全力でやり切った笑顔で「やりきった!」と叫び、拍手と笑いに包まれました。
海外の路上でもスタジオでも、出川の魅力は“本気で挑む姿”そのものでした。笑いながらも真剣に学び、観る人の心を動かすその姿勢は、どんな一流パフォーマーにも負けない輝きを放っていました。
笑いと感動をくれた“挑戦の旅”まとめ
この記事のポイントは以下の3つです。
・金子貴俊が石垣島で“マンタトレイン”撮影に成功し、自然の神秘を捉えた
・出川哲朗がロンドンで複数の大道芸を習得し、痛みを伴う挑戦を乗り越えた
・どちらの企画にも「諦めない」「学び続ける」姿勢が貫かれていた
『世界の果てまでイッテQ!』の魅力は、単なるバラエティにとどまらず、人が挑戦し成長する姿を通して“生きる力”を感じさせてくれること。
今回の放送もその精神が詰まった1時間でした。来週はどんな世界の驚きと笑いが待っているのか、今から楽しみです。


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