東京湾の入り口に潜む“赤い将軍”を追え!城島茂が挑んだ幻の巨大イセエビ捕獲プロジェクト
「海の王者・イセエビ」。その中でもひときわ大きく、地元の漁師たちから“赤い将軍”と呼ばれる伝説の存在がいます。今回の『ザ!鉄腕!DASH!!』では、城島茂がこの幻の巨大イセエビを追って神奈川県・城ヶ島の立ち入り禁止区域へと向かいました。
東京湾の入り口に位置しながら、100年以上ほとんど人の手が入っていない自然の宝庫。潮の流れが激しく、岩礁が複雑に入り組むその海は、まさに“危険な自然の要塞”。そこで繰り広げられた、赤い将軍との壮絶な攻防と感動の瞬間をたっぷりお届けします。
100年手つかずの磯に潜む幻 立ち入り禁止エリアでの大挑戦
今回の舞台は、東京湾の入り口・三浦半島の城ヶ島。都心からわずか1時間半の距離にありながら、100年前の絵葉書と今を見比べても変わらない、まさに“時が止まった海”が広がっています。
そこには、潮の速い流れと複雑な岩場が作り出す独自の生態系があり、ニザダイ、イサキ、タカノハダイなど多くの魚種が集まります。しかし、その豊かさゆえに潮流は激しく、遊泳や素潜りは禁止。今回、番組チームは特別な許可を得てこの“禁断の磯”への潜入を果たしました。
案内役は、地元漁師の石橋英樹さん。長年この海を見守ってきた海の男です。
前日に仕掛けた罠を引き上げると、まずは数匹の小さなイセエビが顔を出しました。石橋さんによると「浅瀬には若い個体が多く、潮が深く速い場所には大物がいる」とのこと。つまり、将軍クラスの巨大イセエビが棲むのは、人が容易に近づけない“危険地帯”。そのため、これまで捕獲記録がほとんどない幻の生き物とされてきました。
水中ドローンで探る“生きた城ヶ島” 海の豊かさが画面いっぱいに
城島が次に取り出したのは、最新型の水中ドローン『CHASING M2 PRO MAX』。
操作を始めると、モニターには青と緑が交じる幻想的な海の世界が映し出されました。画面の中を泳ぐのはイサキの群れ。その後ろには、タカノハダイやクロホシイシモチの姿も確認できました。
さらに海底には、立派に育ったカジメ**(海藻の一種)がびっしり。実はこのカジメ、チームが3年かけて育てたものだそうで、海の環境回復にも大きく貢献しています。カジメが生い茂る場所には、ウニ、アワビ、ヒメタツなど、多様な生物が共存しており、城ヶ島が今も“生命のゆりかご”であることが証明されました。
調査後、城島は赤い将軍を狙い、深場に刺し網を投げ込みます。数時間後、引き上げを開始。最初に網にかかっていたのはニザダイ。毒性のある背びれを持つ魚で、この時期は磯臭さが強く食用には適さないとのこと。
次に引き上げた網には、毒を持つとされるアカマンジュウガニ。見た目は美しいが、食用ではなくペットとして人気の種類です。小さな発見が続く中、緊張感が徐々に高まっていきました。
ついに遭遇!海の主“赤い将軍”との対面
続いての網には、これまでで最も大きなイセエビが2匹。通常なら漁師が自慢するサイズですが、石橋さんは「将軍はこれの倍以上ある」と語ります。イセエビは一生のうちに20〜30回脱皮し、そのたびに体が大きくなるため、まれに“モンスター級”に成長する個体が現れるのです。
そしてついに、その時が訪れました。
最後の網を引き上げると、水面下で何かが大きく動きました。赤く輝く体、太い触覚、そして信じられないほどの大きさ。姿を現したのは、まさに伝説の“赤い将軍”でした。全長は触覚込みで67センチ。まるで大人の腕ほどの太さ。
網の中で動くたびに、海水が大きくはじけ、城島も「でかい!でかすぎる!」と声を上げました。
しかし、確認するとその個体は卵を抱えたメスであることが判明。城島茂は「この命をつなげるためにも海に帰そう」と即座に放流を決断しました。大物を逃がすという判断に迷いはなく、自然と共に生きる番組の理念そのものでした。
“海の恵み”を味わう極上の時間 料理人・飯島渉が手がける赤い将軍料理
その後も網を引き上げると、将軍には及ばないものの立派なイセエビが次々と姿を見せました。
捕獲した個体は、三崎市の人気店『涌魚(わくぎょ)』に運ばれ、料理人の飯島渉さんが腕を振るいました。まずは氷水で締め、身の弾力を最大限に引き出す下ごしらえから。新鮮なうちに捌かれたイセエビは、透き通る白身に鮮やかな紅色が差し、まさに“海の宝石”のような輝きです。
最初に登場したのは『赤い将軍のお造り』。
ぷりぷりとした食感と、ほんのり甘い味わいに城島も思わず「うわ、これは別格や!」と感嘆。脚の部分はしゃぶしゃぶに仕立て、熱を通すことでさらに甘みが増します。
試食した桝太一は「ヤバい。刺し身超えたかも」と驚きの表情。カメラの前で幸せそうな笑みを見せました。
メイン料理は『伊勢海老天丼』。
衣のポイントは、水・卵・小麦粉を全てキンキンに冷やすこと。高温の油に落とすと、サクサクの衣に包まれた身からふわりと香ばしい香りが立ちのぼります。城島は一口頬張り「おいしい!」と笑顔でコメント。
さらに、エビ味噌を贅沢に使った『伊勢海老ミソの味噌汁』も登場。磯の香りと濃厚な旨味が広がり、出演者全員が「最高」とうなるほどの味でした。
城ヶ島の海が語る“人と自然の約束”
この記事のポイントは以下の3つです。
・城ヶ島の立ち入り禁止エリアで行われた特別調査で、海の豊かさと生態系の奇跡が明らかになったこと。
・最新の水中ドローン技術を駆使して、手つかずの海のリアルな姿を映し出したこと。
・城島茂が“獲る”だけでなく“生かす”という選択を通じて、自然との共存を体現したこと。
今回の放送は、単なる漁ではなく「海と人の関係」を見つめ直す時間でもありました。
“赤い将軍”は捕まえるための獲物ではなく、この海がどれだけ豊かで、命の営みが続いているかを教えてくれる象徴です。
ザ!鉄腕!DASH!!が長年守り続けてきた「自然への敬意」と「人の挑戦心」。
その両方が交差した今回の城ヶ島ロケは、まさに“DASHらしさ”が詰まった回でした。
これからも、彼らが出会う海の物語が、私たちに自然と生きる意味を問いかけてくれるはずです。


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