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法勝寺焼 松花窯は5代目安藤愉理が継ぐ1903年創業の窯元!通販・陶芸体験と土づくり1年の技【小さな旅】

職人・伝統技術

法勝寺焼 松花窯は鳥取県南部町の伝統窯元!5代目安藤愉理が地元の土と釉薬で器を作る

「法勝寺焼 松花窯(ほっしょうじやき しょうかがま)」は、鳥取県西伯郡南部町で1903年(明治36年)から続く、5代にわたる陶芸の窯元です。

現在、伝統を受け継いでいるのは5代目の安藤愉理(あんどう・ゆり)さん。地元で採れる土や水、代々受け継がれてきた自家製の釉薬を使い、日常生活で使える器を制作しています。

2026年10月11日放送のNHK総合『小さな旅「愛しき里山 ~鳥取県 南部町~」』では、自然豊かな里山で伝統の焼き物を作り続ける安藤さんの仕事が紹介されます。

法勝寺焼の大きな特徴は、陶器の原料となる土まで自分たちで作ることです。

山から採取した土を水で精製し、陶器に使える状態へ仕上げるまでには約1年かかります。

さらに、釉薬も自家製。焼き上がりの色や表情は、わずかな配合の違いによって変化します。

現在は公式オンラインショップなどで作品を購入できるほか、予約制の陶芸体験も行っています。

この記事でわかること

  • 法勝寺焼 松花窯の場所・営業時間・購入先と陶芸体験

  • 5代目・安藤愉理さんの経歴と伝統を受け継ぐ取り組み

  • 1903年創業の歴史と初代から続く陶芸の技術

  • 地元の土を約1年かけて作り、自家製釉薬で仕上げる独特の製法

法勝寺焼 松花窯の場所・営業時間・通販と陶芸体験

出典:法勝寺焼 松花窯公式サイト

法勝寺焼 松花窯があるのは、鳥取県西部の南部町落合です。

米子市から南へ約12km、大山の山麓に近い自然豊かな場所に工房があります。

工房の基本情報

  • 窯元名:法勝寺焼 松花窯

  • 住所:鳥取県西伯郡南部町落合257

  • 電話番号:0859-66-2052

  • 創業:1903年(明治36年)

  • 初代:安藤秀太郎さん

  • 現在:5代目・安藤愉理さん

  • 取扱商品:茶碗、皿、鉢、カップ、花器など

  • 作品購入:直売所・取扱店・公式オンラインショップ

工房の直売所は、2025年9月の営業案内で次のように紹介されています。

  • 営業時間:10:00〜19:00

  • 定休日:土曜日・日曜日・祝日

  • 訪問前の連絡先:080-3848-2352

制作などで不在の場合もあるため、来店前の電話連絡が案内されています。

作品の通販

作品は法勝寺焼 松花窯の公式オンラインショップで紹介されています。

また、鳥取県南部町のふるさと納税返礼品として、松花窯のマグカップなども取り扱われています。

陶芸体験

鳥取県の工房案内には、次の体験内容が掲載されています。

  • 内容:茶碗1個分の陶芸体験

  • 所要時間:約2時間

  • 料金:1人3,000円(掲載時の案内額)

  • 焼成費用:含まれる

  • 参加方法:事前予約制

体験内容や開催日、料金は変更される場合があります。参加する際は工房へ直接確認してください。

5代目・安藤愉理さんは伝統を現代の暮らしへつなぐ陶芸家

安藤愉理さんは、明治時代から続く法勝寺焼 松花窯の5代目です。

伝統的な陶芸技術を受け継ぎながら、現代の食卓や暮らしに合った器を制作しています。

安藤愉理さんの主な経歴

  • 2004年:奈良芸術短期大学陶芸コース卒業

  • 2006年:奈良芸術短期大学専攻科修了

  • 2007年:信楽窯業試験場デザイン科修了

  • 2008年:第42回女流陶芸展で朝日新聞社賞を受賞

  • 現在:法勝寺焼 松花窯5代目として作陶

陶芸を学んだあと、滋賀県の信楽でも技術を磨きました。

信楽は日本を代表する陶器の産地で、長い歴史を持つ焼き物の文化が受け継がれています。

安藤さんは、こうした場所で学んだ技術や感覚を、故郷の法勝寺焼へ取り入れてきました。

松花窯の公式サイトでは、器と料理の関係を大切にしていることが語られています。

料理を作る人の感性や、家族で食事を楽しむ時間によっても、器の役割は変わります。

そのため安藤さんは、昔からの形をそのまま繰り返すだけでなく、暮らしの変化に合わせた新しい器づくりに取り組んでいます。

法勝寺焼 松花窯は1903年に初代・安藤秀太郎が開いた

松花窯の歴史は、1903年(明治36年)に始まります。

初代の安藤秀太郎さんが、現在の南部町落合に窯を築きました。

秀太郎さんは1876年に生まれ、陶芸家の松浦久次朗さんに師事して焼き物の技術を学びました。

その後、出雲、伯耆、石見の窯元を巡り、それぞれの技法を研究します。

こうした経験を経て故郷へ戻り、自分の窯を開きました。

工房の名前となった「法勝寺焼」は、かつての地名である法勝寺村に由来しています。

初代は茶碗や花器などを制作し、独自の作風を築きました。

その後、技術は次のように受け継がれています。

  • 初代:安藤秀太郎さん

  • 2代目:安藤嘉章さん

  • 3代目:安藤晨男さん

  • 4代目:安藤真澄さん

  • 5代目:安藤愉理さん

4代目の安藤真澄さんは、日本工芸会の正会員として活動し、伝統的な茶道具から日常の食器まで幅広く制作してきました。

布目模様などの現代的な表現も取り入れながら、登り窯による作陶にもこだわってきました。

現在の5代目へと続く器づくりには、こうした歴代の職人たちが積み重ねた経験があります。

地元の土を使える状態にするまで約1年かかる

松花窯で最も特徴的な仕事の1つが、陶土づくりです。

一般的な陶芸では、すでに精製された陶芸用粘土を購入して使うこともできます。

しかし、松花窯では代々利用してきた地域の土を自分たちで採取し、陶器の原料へ加工しています。

土は採ってきた状態のままでは、すぐに器を作れるわけではありません。

砂や石などを取り除き、成形に適した状態へ調整する必要があります。

そこで行うのが「水簸(すいひ)」という作業です。

松花窯の土づくり

  1. 地域にある土を採取する

  2. 土を水に混ぜて細かな粒子を分離する

  3. 不純物を取り除く

  4. 水分を調整する

  5. 用途に合わせて土を配合する

  6. 成形に適した状態へ仕上げる

水簸は、土に含まれる粒子の大きさや沈み方の違いを利用して精製する方法です。

松花窯では、こうした工程を経て土を作るまでに約1年かかります。

時間をかけて作られた土には吸水性があり、特に薄茶茶碗に適しているとされています。

薄茶茶碗は、茶道で抹茶をたてる際に使用する器です。

器の形を整える前の段階から、長い時間と職人の技術が注がれているのです。

自家製釉薬が生み出す瑠璃色と緑色の美しい器

法勝寺焼のもう1つの特徴が、自家製の釉薬です。

釉薬(ゆうやく)とは、陶器の表面にかけて焼くことで、色や艶、質感を生み出す材料です。

焼成すると釉薬の成分が溶け、ガラス質の層ができます。

松花窯では、代々受け継がれてきた方法を基本としながら、さまざまな釉薬を自分たちで調合しています。

主な作品の特徴

  • 瑠璃釉:深い青色が印象的な器

  • 青釉:青みを帯びた釉薬を使った器

  • 緑釉:やわらかな緑色を表現した器

  • 釉垂らし:釉薬が流れるような模様を生かした器

釉薬は、原料の配合が少し変わるだけで、焼き上がりの色に違いが生まれます。

また、同じ釉薬を使っても、焼成時の条件によって表情が変わります。

安藤さんは、焼き上がった器を見ながら配合を調整し、経験を重ねています。

深い青色が広がった器や、釉薬が自然に流れた模様には、手作りならではの違いがあります。

同じ種類の器でも、それぞれ異なる表情を持つことが魅力です。

登り窯の技術を守りながら新しい器を作り続ける

法勝寺焼では、土や釉薬だけでなく、焼成の技術も受け継がれています。

登り窯は、斜面を利用して複数の焼成室を連ねる伝統的な窯です。

燃焼による熱が窯の中を移動し、器を焼き上げます。

窯を扱う際には、天候や気温、湿度、燃料の状態など、さまざまな条件が関係します。

同じ器を焼こうとしても、毎回まったく同じ環境になるわけではありません。

そのため、経験による判断が重要です。

松花窯では、先代の仕事を見ながら技術を覚え、実際の焼成を繰り返すことで感覚を身につけてきました。

5代目の安藤さんも、こうした技術を土台にして作品を制作しています。

伝統技法を維持しながら、新しい色や形を試すことが、現在の松花窯のものづくりにつながっています。

デザイン事務所との共同制作で現代の食卓に合う器へ

安藤愉理さんは、伝統を受け継ぐだけでなく、異なる分野の専門家との共同制作にも取り組んでいます。

そのパートナーが、鳥取県米子市の「dotto. design office」です。

企業や飲食店などのデザインを手がける事務所で、松花窯とは器の共同開発を行っています。

松花窯の公式サイトでは、作品を2つのシリーズに分けて紹介しています。

ando collection

5代目・安藤愉理さんによる、伝統技法を受け継いだ器のシリーズです。

青や緑の釉薬を使った皿、鉢、茶碗などがあります。

dotto. collection

デザイン事務所との共同制作によって生まれたシリーズです。

伝統的な陶器に新しい視点を加え、現代の生活で使いやすい形を追求しています。

例えば「八(ハチ)」というシリーズには、白や黒の器があります。

また「クレーター」という商品は、独特な形状が特徴です。

長い歴史を持つ陶芸の技術に、現代のデザインを組み合わせていることが、5代目の新しい挑戦となっています。

法勝寺焼の作品は直売所や米子市内の店舗でも購入できる

法勝寺焼 松花窯の作品は、公式オンラインショップのほか、鳥取県内の店舗でも取り扱われています。

主な購入先

  • 法勝寺焼 松花窯直売所:鳥取県西伯郡南部町落合257

  • dotto. store:鳥取県米子市西福原6-3-60

  • 法勝寺温泉:鳥取県西伯郡南部町法勝寺516

  • JU米子タカシマヤ:鳥取県米子市角盤町1-30

  • 高砂屋:鳥取県鳥取市元大工町1

  • Am’s:鳥取県鳥取市行徳1丁目155

こちらは2025年9月に松花窯が公表した取扱店舗です。

すべての店舗で同じ商品を扱っているわけではありません。

また、手作りの器は製作時期によって在庫や色合いが異なります。

希望する作品がある場合は、事前に取扱状況を確認してください。

法勝寺焼 松花窯の実用情報

工房・直売所

  • 名称:法勝寺焼 松花窯

  • 住所:鳥取県西伯郡南部町落合257

  • 電話:0859-66-2052

  • 直売所営業時間:10:00〜19:00(2025年9月の案内)

  • 直売所定休日:土日祝日

  • 訪問前連絡:080-3848-2352

陶芸体験

  • 内容:茶碗などの制作

  • 所要:約2時間

  • 料金:3,000円(鳥取県の工房案内掲載額)

  • 予約:事前予約制

購入方法

まとめ

法勝寺焼 松花窯は、鳥取県南部町で1903年から続く伝統的な陶芸の窯元です。

初代の安藤秀太郎さんから5代にわたって技術が受け継がれ、現在は安藤愉理さんが制作を担っています。

最大の特徴は、地域で採れた土と自家製の釉薬を使い続けていることです。

陶器の土を作るために約1年をかけ、釉薬の配合や焼成方法も経験を重ねながら調整しています。

さらに、5代目はデザイン事務所との共同制作にも取り組み、伝統的な焼き物を現代の暮らしに合う器へと発展させています。

地元の土を使い、地元の自然とともに焼き物を作り続ける。120年以上の歴史を持つ松花窯には、鳥取の里山で培われてきたものづくりの技術が息づいています。

参考リンク

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