片桐仁と群馬・嬬恋村で夏の昆虫大探検
2025年7月27日に放送された「所さんの目がテン!」では、自然豊かな群馬県嬬恋村を舞台に、昆虫好きで知られる俳優・片桐仁さんが登場し、「いきものの森」で昆虫採集と観察に挑戦しました。嬬恋村の森は、標高1100m・約3ヘクタールという広さを誇り、過去にはミヤマカラスアゲハやヒカリゴケ、アカゲラなど多様な生き物が確認されています。今回はその中でも、特に夏の森で出会える昆虫たちに注目し、倒木の中にひそむ小さな生き物の世界をじっくり観察する特集となりました。観察のテクニックや虫の探し方、虫にまつわる知識も紹介され、夏休みにぴったりの学びと発見が詰まった内容です。
昆虫好き俳優・片桐仁が参加!いきものの森で本気の虫探し
片桐仁さんは、昆虫図鑑「神秘の標本箱」の著者である法師人響さんと対談するほどの筋金入りの昆虫ファン。とくにナナフシとカミキリムシが好きで、日本にはおよそ1000種類も存在するとされるカミキリの魅力に心惹かれているそうです。今回は、法師人さんと一緒にいきものの森を歩きながら、虫を探すコツを伝授されていました。
昆虫採集の場面では、まずゴマフカミキリを発見。このカミキリは広葉樹の倒木によく見られる種類で、夏の森では比較的出会いやすいとのこと。虫を探すときは、遠くからすばやく近づくのではなく、距離を保って虫のシルエットを意識しながら木の表面を観察するのがポイント。この方法を使って、次に見つけたのはゴマダラモモカブトカミキリ。多くのカミキリは立木ではなく倒木に集まり、そこを産卵場所とする種類が多いという生態も紹介されました。
珍しいゾウムシの裏側に注目!オオクチカクシゾウムシの観察
続いて見つけたのはオオクチカクシゾウムシという名前も特徴的な昆虫。この虫は、危険を感じて「死んだふり」をするときに、口を体の中にしまい込むことができる構造を持っており、その溝が体の裏側にあるのが名前の由来です。法師人さんが撮影した連続写真で、その動きが詳しく紹介されていました。
こうしたミクロな動きは、大がかりな機材を使わずともライト付きルーペでじゅうぶん観察可能であることも説明され、家庭でもできる観察方法として紹介されました。
キラキラ輝く美しい昆虫たちとの出会い
観察を進める中で、片桐さんが発見したのはルリハムシ。体長は1cm未満と非常に小さいものの、金属のような光沢を持ち、まるでタマムシのような美しさがあります。さらに、近くにはナガタマムシの仲間も見つかりました。この虫は構造色という特殊な仕組みで色が変化し、ラメのように輝くのが特徴です。
また、法師人さんが見つけたハンノアオカミキリは、角度によって輝き方が変化する魅力的な虫で、光を当てる方向によって違う表情が見える楽しさが紹介されました。
倒木の中には虫たちの宝庫が広がっている
今回のロケで再確認されたのは、倒木の中が虫たちにとって重要な住処であるという事実です。カミキリムシの多くは立木ではなく倒木や枯れ木に集まり、そこで卵を産み、幼虫が木の中を掘って育ちます。法師人さんの説明によると、見た目が似ていても、立木に害を与える種類は一部であり、多くのカミキリは倒木の中で生態を営んでいるとのことです。
夜の森に広がる昆虫の世界!光に集まる大物たち
日が沈むと、昆虫観察はさらに広がりを見せます。夜の観察では、カラマツの切り株にいたオオゾウムシが登場。この虫は日本のゾウムシの中でも最大級の大きさを誇り、その体の硬さはカブトムシやクワガタをしのぐとも言われています。弱った木や切り株に集まる習性がありますが、材木用の木材に穴を開けることもあり、扱いに注意が必要な存在です。
さらに、ライトトラップを使った観察では、ミヤマクワガタのオスとメスのペアを発見。ミヤマクワガタの特徴である耳状突起には、顎を閉じるための筋肉が収まっており、その構造の美しさも解説されました。
また、オオミズアオという美しい蛾もやって来ました。緑がかった羽と大きな体が特徴のこの蛾は、成虫になると口がなく、食事ができないため、わずか1週間ほどしか生きられないというはかない命の持ち主です。近縁種のオナガミズアオは群馬県で準絶滅危惧種に指定されており、環境変化による影響が深刻であることも伝えられました。
いきものの森の可能性を感じる観察会
番組の最後には、所さんがルーペで観察することの面白さについてふれ、倒木を巡るだけのロケのように見えても、観察の角度を変えるだけでまったく違った発見があるとまとめられました。番組名にちなんで、「所さんの目がテン!」にちなんだペンフェルルス メガテンという植物も紹介され、視聴者の知的好奇心をくすぐる要素が随所に散りばめられていました。
図鑑『すごすぎる身近な昆虫の図鑑』(KADOKAWA)の紹介もあり、自宅でも昆虫観察を楽しみたい人にぴったりの1冊として番組の締めくくりにふさわしいアイテムでした。子どもから大人まで楽しめる昆虫の世界が、たっぷり詰まった30分でした。
【観察キット紹介】家庭でも楽しめる虫観察グッズと通販情報

ここからは、私からの提案です。番組で使われていたようなルーペや虫かごは、家庭でも簡単に手に入れることができます。虫好きの子どもや、これから観察を始めたい人にぴったりなアイテムが、今はネット通販で手軽に購入できます。ここでは、初心者にも扱いやすく、屋外での虫取りや室内観察にも活用できるおすすめのキットを紹介します。夏休みの自由研究や週末の自然体験に役立つグッズばかりです。
拡大ルーペ付き観察キット
ルーペと虫かごがセットになった観察キットは、子ども向けながらもしっかりした作りで、虫の細かい体の動きを観察するのにとても便利です。透明な容器には通気口があり、虫たちが中で苦しくならないように設計されています。付属のルーペで触角や脚の形、羽の模様までじっくり観察できます。
商品名 | 特徴 | 価格(税込) | 購入先 |
---|---|---|---|
わくわく昆虫かんさつキット | ルーペ・虫かごセット。軽量で持ち運びやすい | 約1,680円 | Amazon/楽天 |
昆虫観察ケース(小型) | プラスチック製。通気口つき。カブトムシ・クワガタ向け | 約980円 | 生協通販/生活クラブなど |
折りたたみ式の虫ケージ
屋外で虫を観察するなら、折りたたみ式の虫ケージが便利です。使わないときは小さくたためるので場所をとらず、広げれば大きめの昆虫もしっかり入れられます。メッシュ素材なので中の虫の様子もよく見え、風通しも良いため長時間の観察に向いています。
商品名 | 特徴 | 価格(税込) | 購入先 |
---|---|---|---|
昆虫観察ポップアップケージ | 折りたたみ可能、メッシュ製、肩紐付き | 約1,436円 | 太鼓センター通販/Amazon等 |
昆虫採集ネットつきセット | 虫取り網+折りたたみケースのセット | 約2,000円〜 | 学研通販/おもちゃ屋オンライン |
虫と自然への関心を育てる第一歩に
このような道具を使うことで、ただ虫を捕まえるだけでなく、じっくり観察して学ぶ楽しさを感じることができます。番組内でも、ルーペを使ってカミキリムシやゾウムシの体の構造を観察する場面が印象的に描かれていました。家庭での観察体験も、自然の奥深さを知る大切な入り口になります。
また、夏の自由研究テーマにもぴったりで、観察日記と組み合わせれば学校提出にも活用できます。必要な道具がそろっていれば、親子での自然体験の幅もぐんと広がります。
コメント