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【遠くへ行きたい】“日本のベニス”富山・内川の老舗「中川餅店」で味わうよもぎ草餅と町のぬくもり|2025年11月2日

遠くへ行きたい

富山・射水「日本のベニス」内川で味わう草餅の物語

富山県射水市の内川エリアは、「日本のベニス」と呼ばれる風光明媚な水の町。海から流れ込む内川の両岸に漁船が並び、古い町家が寄り添うように立ち並ぶ光景は、訪れた人の心を穏やかにします。江戸から明治期にかけて北前船の中継地として栄えた歴史を持ち、今もその情緒ある町並みが残されています。
橋の数は十数本にのぼり、川を渡るたびに異なる風景が楽しめるのも魅力のひとつ。観光船から眺める内川の水面には、町家の影がゆらゆらと映り込み、まるで時が止まったかのような静けさを感じます。

“町で愛される”中川餅店の草餅

そんな運河の町歩きで出会えるのが、中川餅店。創業100年以上の老舗で、地域の人々から「内川といえばこの店」と親しまれています。看板商品は、地元産のよもぎをふんだんに使った草餅。よもぎの香りがふわっと広がる優しい甘さで、観光客はもちろん、地元の人々の日常のおやつとしても欠かせません。
1個119円という手ごろな価格で、朝早くからつきたての餅が並びます。漁から戻った人が買い求めたり、学校帰りの子どもたちが立ち寄ったり――そんな風景が今も残るのがこのお店の魅力。まさに町の暮らしの一部として息づいています。

草餅が果たす“知られざる役割”

草餅はこの町において「おやつ」を超えた存在です。春祭りや地域行事、法要など、人生の節目に欠かせない菓子として親しまれてきました。祝いの席にも供えられることが多く、町の人々の記憶をつなぐ味として特別な役割を担っています。
さらに、内川を訪れる観光客にとっても、草餅は地元文化を体験できる入口です。観光客が草餅を片手に運河沿いを歩く光景は、この町の日常に自然に溶け込みます。よもぎの香りが風に乗って漂うと、旅人も地元の人も同じ時間を共有しているような、あたたかな一体感が生まれます。

“菓子のテロワール”が語る富山の風土

この草餅には、富山の自然が凝縮されています。春の山で摘まれたよもぎを使い、熟練の職人が一つひとつ丁寧に仕上げる――それはまさに手仕事と土地の恵みが生んだ味。機械では出せない香りと柔らかさが魅力で、食べる人の心をほっと和ませます。
運河沿いの穏やかな空気の中で草餅を頬張ると、ほんのり草の香りと優しい甘みが口いっぱいに広がり、まるでこの町の時間の流れまで味わえるようです。内川の草餅は、“菓子のテロワール(風土)”という言葉がぴったりの逸品です。

中川餅店の基本情報

項目 内容
店名 中川餅店
住所 富山県射水市立町2-22
電話番号 0766-82-3070
営業時間 平日 9:00〜17:00/土日祝 8:30〜17:00
定休日 水曜・不定休あり
アクセス 万葉線「新町口駅」から徒歩約8分/北陸自動車道小杉ICから車で約20分
駐車場 1台分あり
主な商品 よもぎ草餅、豆餅、おはぎ、赤飯、きなこ団子、大福など
価格帯 草餅1個119円前後、串団子1本86円前後
特徴 創業100年以上。つきたて餅を使用した和菓子が人気。午前中に売り切れることも。
口コミ 評価4.1(Yahoo!マップより)「手みやげに最適」「無添加で安心」と高評価。
雰囲気 昔ながらの和菓子店で、ショーケースに餅や団子が整然と並ぶ。地元密着の温かい空気感。

もうひとつの“甘い文化のバトン”

内川には、野村屋など他の老舗和菓子店もあり、季節ごとの餅菓子やまんじゅうを販売しています。こうしたお店が並ぶことで、町全体に“甘い香りの文化”が根付き、観光客と地元をつなぐ存在となっています。

まとめ

・富山県射水市の内川エリアは「日本のベニス」と呼ばれる水の町で、歴史と風情ある景観が魅力。
・創業100年以上の中川餅店では、地元産よもぎを使った草餅が人気。地元の人々の生活や行事に欠かせない存在。
・草餅は観光と地域の架け橋となり、町の風土を伝える“食文化の象徴”。
・内川を訪れた際は、ぜひ草餅を味わいながら運河沿いを歩き、この町の“やさしい時間”を感じてみてください。

よもぎの香り、穏やかな水の音、笑顔で草餅を手にする人々。
そのすべてが、富山・内川という小さな町の“幸せの景色”をつくっています。

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