豚ヒレとバジルのサルティンボッカ
2025年5月9日(金)放送の「キユーピー3分クッキング」では、料理家のワタナベマキ先生が、ローマの郷土料理「サルティンボッカ」を日本の家庭でも作りやすいようにアレンジしたレシピを紹介しました。今回のレシピでは、本場イタリアでよく使われる仔牛肉の代わりに、脂肪が少なくてヘルシーな豚ヒレ肉を使い、香り豊かなバジルの葉と塩気のある生ハムで巻いた、風味豊かで彩りもきれいな一品となっています。
「サルティンボッカ」という名前には「口に飛び込む」という意味があり、それだけおいしくて食欲をそそる料理ということを表しています。今回のレシピはその名の通り、焼いている時の香ばしさやバターの香り、生ハムのうま味、しょうゆで仕上げた香りが重なり、思わず口に運びたくなるような魅力を持った料理でした。家庭でも作りやすい材料と手順で、10分の短い放送の中でも要点がしっかりまとめられた内容となっています。
材料(2人分)
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豚ヒレ肉(塊):180g(3cm厚の4切れにカット、塩 少々)
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バジルの葉:8枚(1切れにつき2枚)
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生ハム:4枚(1切れにつき1枚、計60g)
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小麦粉:大さじ1/2(全体にまぶす用)
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白ワイン:大さじ2(仕上げの香りづけ)
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しょうゆ:小さじ1/2(味の引き締めに)
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粗びき黒こしょう:少々(仕上げ用)
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ベビーリーフ:30g(付け合わせ用)
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バター:15g(焼き用)
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オリーブ油:大さじ1/2(焼き用)
作り方
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豚ヒレ肉の下ごしらえをする
豚ヒレ肉は3cmほどの厚さに4等分にカットします。それぞれの肉に、厚みの半分までの切り込みを横に入れ、本を開くように開きます。広げたら、手で軽く押して薄くし、全体に塩をまんべんなくふります。この下ごしらえを丁寧にすることで、火の通りが均一になり、焼いたときの形も美しく仕上がります。 -
豚肉にバジルと生ハムをのせて巻く
下ごしらえを終えた豚ヒレ肉の上に、バジルの葉を2枚のせて香りを加え、その上から生ハムを1枚のせて巻きます。生ハムは肉にしっかりと密着させて巻くことで、焼いたときにはがれにくくなり、見た目も整います。この作業を4個分繰り返します。 -
全体に小麦粉を薄くまぶす
巻き終わった肉の表面に、小麦粉を均等に薄くまぶします。粉をふることで焼いたときに表面がカリッと仕上がり、バターの香りがよくなじみます。さらにソースのとろみを助ける効果もあります。 -
バターとオリーブ油で焼く
フライパンにバター15gとオリーブ油大さじ1/2を入れて弱火にかけ、バターが完全に溶けたら中火にして、バジルの葉をのせた面を下にして肉を焼きます。弱めの中火でじっくりと焼いてしっかりと焼き色をつけることがポイントです。 -
裏返して蒸し焼きにする
表面に焼き色がついたら、肉を裏返して同様に焼きます。両面に焼き色がついたら白ワインを加えてふたをし、弱めの中火で約3分蒸し焼きにします。これにより中まで火が通り、ワインの香りも加わります。 -
しょうゆで風味を引き締める
ふたを開けて、しょうゆを全体にまわしかけます。しょうゆを加えることで、洋風ながらも日本人の口になじむ深みのある味になります。全体に絡むように返しながら仕上げます。 -
器に盛りつけて仕上げる
焼き上がったら器に盛りつけ、上から粗びき黒こしょうをふって香りをプラスします。横にベビーリーフを添えて彩りを加えると、見た目もよく、栄養バランスも取れた一皿になります。
アレンジと調理のコツ
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豚ヒレ肉は火を通しすぎないよう注意すると、柔らかくジューシーに仕上がります。
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バジルと生ハムの香りや塩味がしっかり効いているので、塩分控えめでも満足感あり
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最後に加えるしょうゆがうま味のアクセントとなり、パンにもごはんにも合う味付けです。
栄養バランスと食べごたえ
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1人前あたりのカロリー:約275kcal
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塩分:2.4g
豚ヒレ肉は脂質が少なく、タンパク質が豊富なので、ヘルシーで体に優しい食材です。しかも焼くだけの簡単調理で、しっかりとした主菜になるのが嬉しいポイント。食べごたえがあるのに低カロリーなので、ダイエット中の方やシニア世代にもおすすめです。
まとめ
今回紹介された「豚ヒレとバジルのサルティンボッカ」は、香り・彩り・味わいの三拍子が揃った洋風メニューでありながら、材料は身近なものばかり。調理工程もシンプルで、平日の夕食にもぴったりです。バターのコクと生ハムの塩気、バジルの香りを豚ヒレがしっかり受け止めて、家庭でレストラン気分を味わえる一皿でした。和風の味つけも少し入っているので、幅広い年代の方に喜ばれるレシピです。今後もワタナベマキ先生のアイデアあふれる時短レシピに注目です。
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