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【NNNドキュメント’25】コメクライシス 米価高騰…バブルの果てに コメ高値続く理由と輸入米が増える背景・米屋が仕入れを控える本当のワケ|2025年11月24日

NNNドキュメント

「コメクライシス 米価高騰…バブルの果てに」

日本の食卓に欠かせないコメ。その価格が今、かつてないレベルで高止まりしており、消費者の暮らし、生産現場、流通現場、輸入動向、そして農政にまで影響が波及しています。

新米が出れば価格が落ち着く──そんな“ふつう”が通用しない異例の事態が続き、なぜここまでの高騰が起きているのか、どこで負担が生まれ、将来にどんなリスクがあるのかが問われています。

この記事では、2025年時点で報じられている事実にもとづき、「コメクライシス」を多角的に整理します。番組は放送前のため、放送内容が判明し次第、改めて書き直します。

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コメの高値が続く理由と、価格が落ちない異常事態

まず注目されているのが、価格の“異常な粘り”です。

東京都区部の非銘柄米5kgは、2024年2月時点の2300円前後から、2025年2月には4239円へ到達しました。約1年間でほぼ2倍という急騰で、過去に例の少ない上がり方です。

さらに、2025年11月の平均店頭価格も4316円と高止まりし、10週以上4000円台が続くという報道までありました。5kgで5000円超の価格をつける店舗すら登場し、消費者の驚きと戸惑いが強まっています。

本来、新米が流通し始める秋口は価格が下がる傾向があります。ところが今回は、作柄の回復や作付け増加の兆候があっても価格が下がらず、需要と供給のバランスが崩れ、まさに「バブル」のような様相を呈しています。

背景には複合的な要因があります。

・生産者のコスト急上昇
・流通の仕入れ抑制
・消費者の購入減少による需要不振
・市場心理の不安定化
・地域による作柄差と価格決定のずれ

これらが絡み合い、通常の価格形成が機能しづらくなっているのが大きな特徴です。

家計の負担が増え続ける現実

主食であるコメの値上がりは、日々の生活に直結します。

店頭では「お米が安くならない」「高すぎて買い替えを迷う」という声が増え、高価格帯が長引くことで家計の圧迫が深刻化しています。特に子育て世帯や単身家庭では、コメが高いと月々の食費にじわじわ影響が出てくるため、代替としてパンや麺にシフトする行動が多くなっていると報じられています。

このような“消費者の節約行動”が広がると、結果として国内の米需要がさらに減り、価格の不安定さに拍車がかかる可能性も指摘されています。

生産者が抱える不安と、コスト高の現実

一見「高価格=生産者が潤う」と思われがちですが、実際にはまったく逆の構造があります。

2025年のコメ農家は、肥料・農薬・燃料・農機具維持費など、あらゆるコストがここ数年で急上昇しており、販売価格が上がっても収益が追いついていません。5kgで2000円台の価格では採算が取れないという指摘もあり、農家の経営は非常に厳しい状況です。

さらに、「この高値はいずれ反動が来るのでは」という不安が広がっています。

新米が多く出ても価格が下がらず、むしろ高止まりしているため、売れ残りや在庫リスクを抱えたまま次の作付けを計画しなければなりません。特に小規模農家は、市場の変動に耐えられず廃業を選ぶケースが今後増える可能性も警戒されています。

生産者にとって価格高騰は“チャンス”ではなく、“不安定化の前兆”として受け止められているのです。

流通現場で起きる「仕入れをためらう」という異変

流通・小売でも、深刻な変化が起きています。

コメは仕入れ価格が高く、しかも売れにくい──この矛盾した状況が続いているため、小売では「大量に仕入れられない」という声が増えています。

実際、新米が出揃ったのに仕入れ量を抑える米屋が出ており、「売れない」「利益になりにくい」という理由で発注を減らす動きが報じられました。

流通業者にとっての大きな不安は、
・高い価格で仕入れた米が売れ残る
・価格が高すぎて回転率が落ちる
という二重のリスクです。

売れ行きが鈍化すると、在庫が積み上がり、さらに仕入れが減る──この悪循環が価格形成にも影響を与えています。

輸入米の急増が示す、新しい“脅威”

2025年の特徴として見逃せないのが、輸入米の急増です。

特に2025年9月は、前年同期比159倍という異常な伸びを記録しました。これまで日本の主食用米市場は国内産が圧倒的で、輸入米が流通するのはごく限られた状況でした。

しかし国内産が高すぎるため、関税(1kgあたり341円)がかかる輸入米でさえ“国産より安い”ケースが出てきています。

・アメリカ
・タイ
・オーストラリア
・カナダ
など、輸入相手国は複数存在しますが、どの国からどの銘柄がどれだけ入るかによって、国内市場に与える影響は大きく変わります。

輸入米が広く流通すれば、国産米は価格競争力を失い、さらに国内農家の経営基盤が揺らぐ可能性があります。今回の高騰は、日本の「米の自給」「食文化」「農地維持」まで関わる大きな問題へと発展しかねません。

農政と備蓄制度の限界が浮き彫りに

農林水産省は、備蓄制度で一定量の米を保有し、市場に放出することで価格の安定を図っています。しかし今回の高騰局面では、この備蓄米が十分な効果を発揮していないと報じられています。

落札価格が買い入れ価格より高くなるなど、制度の構造的な問題も浮上し、「備蓄米を出せば価格が下がる」という従来のイメージが機能しづらい状況が続いています。

さらに、
・農地の減少
・担い手の不足
・農業経営の高齢化
・小規模農家の減少
といった長期課題も重なり、「主食であるコメを、どう未来につなぐか」という大きなテーマが突きつけられています。

まとめ

2025年のコメ市場は、

・新米が出ても下がらない異例の高値
・消費者の負担増
・生産者のコスト高と将来不安
・流通の買い控えと在庫リスク
・輸入米の急増という新しい潮流
・農政の課題と備蓄制度の限界

という複数の問題が同時進行で進んでいます。

“コメバブル”と言われるような価格の異常な高止まりは、需給を超えた構造的なひずみによって生まれており、このままでは日本の主食の未来そのものが揺らぎかねません。

本番組の内容が判明次第、現場取材で取り上げられた声や事例を反映し、さらに詳細な記事として改めて更新します。

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