島の市場で味わう南国フルーツと久米島そば
旅の最初の目的地は、島の農産物が集まるローカル市場。ここは島の冷蔵庫のような場所で、島バナナ、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、サトウキビなど、色鮮やかな南国フルーツがずらりと並びます。赤土の畑と強い日差しに育てられた野菜・果物は味が濃く、見た目からしてパワフルです。
久米島は、海洋深層水や温暖な気候を生かした農業が盛んな島としても知られています。海の深い場所からくみ上げた海洋深層水は、クリーンでミネラルが豊富。その水を利用した農産物や加工品は、「久米島モデル」と呼ばれる循環型の取り組みの一部になっていて、世界からも注目されています。
市場の一角では、久米島そばにも出会います。沖縄そばの一種ですが、久米島では島の水や小麦を生かした独自の麺づくりが進んでいて、コシのある太麺と透明感のあるだしが特徴。三枚肉やかまぼこ、島野菜がのり、素朴でやさしい味わいが旅人の心とお腹をじんわり温めます。最近は、地元の店が「アーサ(あおさ)入りそば」や「牛骨だしそば」など、新しい一杯にも挑戦していて、沖縄 久米島 旅行の楽しみとしても注目されています。
馬と巡る大自然と「トートーメー」の神聖な時間
次のハイライトは、在来馬に乗って島の高台をめざす乗馬体験。久米島には、沖縄在来馬と自然の中を歩ける外乗コースがいくつかあり、草原・森・海辺をゆっくり進むことができます。代表的な施設のひとつが久米島馬牧場で、ここでは城跡や高台を目指すコースも用意されています。
標高約300メートルの高台に立つ宇江城城跡周辺は、島を一望できる絶景スポット。城壁越しに見えるのは、エメラルドグリーンの海と赤土の畑、静かな集落。かつて琉球王国時代には、中国との交易も行われたとされる歴史ある場所で、現在も神聖な雰囲気に包まれています。
番組では、こうした久米島の高台にある集落へ、馬の背に揺られながら向かいます。行き着く先にあるのが、「トートーメー」と呼ばれる先祖の魂が宿るといわれる仏壇が祀られた場所。
トートーメーとは、沖縄の言葉で「位牌」のこと。尊い方を意味する言葉からきており、「ご先祖の魂はトートーメーに宿り、子孫を見守ってくれている」と信じられています。多くの家庭で、旧暦1日と15日にはお茶やご飯を供え、家族の健康や日々の暮らしを祈る習慣が続いています。
在来馬のゆっくりした歩調に合わせて坂をのぼりながら、海から吹き上げる風、赤土の匂い、鳥の声を感じる時間。神聖なトートーメーの前で手を合わせるシーンは、久米島という島が、観光地である前に「人が暮らし、先祖と共にある場所」なのだと実感させてくれます。
島の特産グルメ・グルクンかまぼこと食べるハイビスカス
旅の後半は、久米島 グルメと出会う時間。まず登場するのが、島の特産品として知られるグルクンかまぼこです。
グルクンは沖縄の県魚で、標準和名はタカサゴ。海の中では青緑色ですが、水揚げされると赤や黒へと色を変える不思議な魚です。 久米島のグルクンかまぼこは、このグルクンだけを使い、皮の部分をあえてゴロッと入れているのが大きな特徴。1枚1枚、丁寧にうろこを取り、すり身に混ぜ込まず、皮ごと練り込むことで、香ばしさと旨味がぐっと引き立ちます。
番組では、揚げたてをひと口かじった瞬間、外はカリッ、中はふわっとした食感に驚くシーンが描かれそうです。シンプルに焼いて薬味を添えても、チャンプルーや煮物に加えても、グルクンのだしが料理全体を包み込む――そんな“島の日常のおかず”が、このグルクンかまぼこです。
そしてもうひとつの主役が、思わず二度見してしまう「食べるハイビスカス」。ハイビスカスは沖縄では庭先や道路沿いに一年中咲いている身近な花で、乾燥させてハーブティーにしたり、シロップ漬けにしてデザートに添えたりと、食用としても親しまれています。
食べるハイビスカスは、花びらをシロップに漬け込んだり、ジャムにしたりした商品が多く、鮮やかな赤色とフルーティーな酸味が特徴。ヨーグルトやアイスにトッピングすると一気に南国らしい一皿になり、炭酸水に浮かべるとルビー色のドリンクに早変わりします。番組でも、島ならではの楽しみ方で、この華やかな一品を味わう様子が紹介されるはずです。
三線の音色に包まれる久米島の夜
旅の締めくくりは、長年の夢だったという三線への挑戦。三線は沖縄を代表する弦楽器で、ヘビ皮を張った胴に3本の弦を持つ琉球の伝統楽器。民謡からポップスまで、沖縄の音楽には欠かせない存在です。
レッスンでは、まず三線の構え方、弦の名前、バチ(爪)の持ち方など、基本から丁寧に教わります。最初は指が思うように動かず、ポロン、ポロンとたどたどしい音色。しかし、島の講師に励まされながら簡単なフレーズを何度も繰り返すうちに、だんだんとリズムがそろい、メロディーらしい形が見えてきます。
やがて、遠くへ行きたいのテーマや、沖縄民謡のフレーズを弾いてみる段階へ。三線の音は決して大きくありませんが、素朴であたたかく、まるで波の音と風の音が混ざり合ったような響きです。外では冬の星空、遠くからは波の音。そんな中で奏でる一節は、旅の思い出を静かに閉じ込める「音のアルバム」のように心に残ります。
久米島は、はての浜や比屋定バンタなどの絶景スポットで知られる一方で、先祖を大切にする文化や、在来馬と暮らす人々、グルクンやハイビスカスといった素朴な食材に支えられた暮らしの島でもあります。
今回の沖縄 久米島 旅行回は、その両方をバランスよく映し出してくれるエピソードになりそうです。海の青さやグルメ情報だけでなく、「どうしてこの島に惹かれるのか」「なぜまた来たくなるのか」という心の部分まで感じたい人に、ぴったりの内容だと言えるでしょう。
コメント