土井善晴が春の小菅村へ!チャーちゃん饅頭・わさびの花・家味噌・ドローン配送まで体験
2025年5月11日(日)朝6時30分から放送された『遠くへ行きたい』では、料理研究家・土井善晴さんが山梨県の小菅村(こすげむら)を訪ねました。多摩川の源流に位置し、東京の水源としても知られるこの地域は、人口わずか620人ほどの小さな村ながら、自然の恵みと人の知恵が詰まった暮らしが今も大切に受け継がれています。春の小菅村は、花や野菜が芽吹く季節。番組では、地元の名物お饅頭、わさびの花を使った春のごちそう、手作りの家味噌、そして注目のドローン配送など、山里ならではの文化と挑戦の数々が紹介されました。
道の駅で出会う!手作りの味「チャーちゃんまんじゅう」
小菅村の旅は、地元の特産品が並ぶ「道の駅こすげ」からスタートしました。ここでひときわ目立つのが、「チャーちゃんまんじゅう」という名のお饅頭。村内に店舗も構える人気店で、店名は店主である女将さんのあだ名「チャーちゃん」に由来しています。30年前、小料理屋を営んでいた彼女が村の高齢化や過疎化を背景に「みんなが安心して食べられるやさしい味を届けたい」と始めたのがこのお饅頭作りです。
・皮も餡もすべて手作り
・具材には自家菜園で育てた野菜をふんだんに使用
・化学調味料や保存料は使わず、素朴な甘さと素材の香りが生きている
・1日に限られた数しか作られないため、午前中には完売することも
このお饅頭には、地域の人々への想いと、里山の豊かな恵みが詰まっています。長年続けてこられたその姿に、土井さんも感銘を受けている様子でした。
多摩川源流の清らかな水が育む「わさび田」と春限定の花料理
続いて訪れたのは、小菅村が誇るわさび田。ここでは、古くから伝わる「地沢式(じさわしき)」という栽培方法が今も守られており、急な山の斜面を流れる沢の水をそのまま使ってわさびが育てられています。機械は使えず、すべての作業が人の手によって行われているのが特徴です。苗の植え付けには「笹鍬(ささぐわ)」という専用の道具が使われ、一株ずつ丁寧に育てられていきます。
春は、わさびの白く小さな花が咲く季節でもあります。この花はおひたしや和え物にして食べると、ほのかな辛味と香りが口いっぱいに広がるそうです。葉や茎とはまた違った風味で、春の到来を感じさせる貴重な味覚として親しまれています。
・地沢式のわさび栽培は全国でも珍しい伝統技術
・水温が一定に保たれているため、1年を通して安定して育つ
・花わさびは「春だけのごちそう」として地域でも人気
清らかな水と職人の手によって守られている味は、都会ではなかなか出会えない贅沢です。
話題の「空飛ぶ昼飯」!ドローンが届ける地域の希望
(※イメージ)
今、小菅村では最新技術による挑戦も進められています。そのひとつが、ドローンを使った弁当配送の実証実験です。この日も、3kmほど離れた飲食店から、温かい弁当がドローンで運ばれてきました。山間部では移動が困難な高齢者も多く、効率的な配送手段として注目を集めています。
・ドローンは自動航行で空を飛び、短時間で集落に到着
・配送対象には、誕生日ケーキなども含まれ、家庭イベントにも活用
・これまでに能登半島地震の被災地支援でも実績を持つ技術
土井さんは、ドローンから吊るされたカレーライスが村の空を飛ぶ様子に驚きながらも、「山里の未来を支える新しい食のかたち」として大きな可能性を感じていました。
春の風物詩「家味噌」づくり〜発酵がつなぐ家庭の味
旅の最後に訪れたのは、旅館「山水館」を営む舩木さんの味噌仕込み。小菅村では毎年3月になると、家庭で1年分の味噌を仕込む習慣が今も続いています。この味噌は「家味噌(いえみそ)」と呼ばれ、各家庭ごとに微妙に味が異なります。
・材料は、地元産の大豆、麦や米麹、塩など
・よく混ぜた味噌玉を、空気が入らないように手で丸めて仕込む
・約1年半の熟成期間を経て完成し、家庭の料理に使われる
舩木さんの旅館でも、この味噌を使った味噌汁や煮物が提供され、宿泊客からも好評を得ているとのことです。「味噌はその家の歴史そのもの」という言葉の通り、家族の時間とともに発酵していく大切な食文化が今も息づいています。
小さな村にある本当の豊かさと未来への挑戦
今回の『遠くへ行きたい』は、山里の静けさの中にあるあたたかな人の想いと、未来へ続く希望の形を伝える内容でした。どの場所にも共通していたのは、自然と向き合い、手を動かし、人を思う心です。
・チャーちゃんまんじゅうの手包みのやさしさ
・わさびの花に感じる春の息吹
・ドローンがつなぐ暮らしの工夫と可能性
・家味噌に込められた家族の時間と記憶
都会の便利さとは違う、本当の豊かさとは何かを改めて考えさせられる回となりました。
※番組内容に基づき構成していますが、実際の放送と異なる部分がある可能性があります。
ぜひ感想をシェアして、旅の続きを一緒に楽しみましょう。
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