冷凍うどんで作る ほうとう風うどん は冬の台所を救う一杯
このページでは『キユーピー3分クッキング(2025年12月22日)』の内容を分かりやすくまとめています。
山梨の郷土料理『ほうとう』は、野菜の甘みとみそのコクが重なった、寒い季節に欠かせない存在です。ただ、本来のほうとうめんを用意するのは少し大変に感じることもあります。今回の放送で紹介された ほうとう風うどん は、冷凍うどんを使うことで、日常のごはんにすっと取り入れられる一品に仕上がっていました。根菜と豚肉のうまみが水だけで引き出され、食べ終わったあとまで体がぽかぽかする、まさに冬向きの料理です。
ほうとう風うどんが家庭で作りやすい理由
このレシピの軸になっているのは、だしを使わず水で煮るという考え方です。かぼちゃ、里芋、ごぼう、きのこ、豚バラ肉といった具材を水から煮ることで、それぞれの素材が持つうまみが重なり合い、自然なコクが生まれます。調味料はみりんとみそが中心ですが、物足りなさは感じにくく、むしろ素材の味が前に出る仕上がりになります。
冷凍うどんを凍ったまま加える点も、家庭向きの工夫です。下ゆでの手間がなく、煮込みすぎによる食感の変化も起きにくいため、忙しい日の調理でも失敗しにくい一杯になります。和風の煮込みうどんとして、毎日の献立に自然に組み込みやすいところが、この ほうとう風うどん の大きな魅力です。
材料(2人分)
・冷凍うどん 2玉(360g)
・かぼちゃ 1/8個(180g)
・里芋 2個(120g)
・ごぼう 1/3本(60g)
・生椎茸 3枚(60g)
・豚バラ肉(薄切り)150g
・水 4カップ
・みりん 大さじ1
・みそ 大さじ3
・おろししょうが 小さじ1/2
1人分あたりの目安は 607kcal、塩分は 3.3g です。具だくさんでありながら、日常の食事として取り入れやすい数値になっています。
作り方
・かぼちゃは種とワタを除き、2㎝幅の一口大に切ります。里芋は皮をむいて1㎝厚さの輪切りにし、ごぼうは斜め5㎜幅に切ります。椎茸は石づきを除き、5㎜幅に切ります。豚肉は7~8㎝の長さに切ります。
・鍋に分量の水と切った野菜、椎茸を入れて強火にかけます。沸騰したら豚肉を加え、肉の色が白っぽくなるまで煮ます。途中でアクが出たら丁寧に取り除きます。
・冷凍うどんを凍ったまま加え、中火にして煮立ってから5分ほど煮ます。うどんがほぐれ、具材となじんできたら、みりんを加えます。
・みそを溶き入れ、おろししょうがを加えて混ぜ、全体がなじんだら火を止めます。器に盛り、好みで七味唐辛子をふります。
ほうとうめんとの違いを知ると味わいが深まる
本来の『ほうとうめん』は、小麦粉を練って作る幅広の生めんで、塩を加えないのが特徴です。コシは控えめで、もちもちとした食感があり、煮込み料理によくなじみます。山梨では、あずきと合わせた『あずきほうとう』として食べられることもあり、甘い味わいでも親しまれています。
今回の ほうとう風うどん は、そうした郷土料理の雰囲気を、冷凍うどんという身近な食材で表現したものです。完全に同じではありませんが、みそ味の煮込みと野菜の組み合わせによって、ほうとうらしさはしっかり感じられます。家庭の台所で再現しやすい形に落とし込まれている点が印象的です。
作るときに意識したいポイント
かぼちゃはやや大きめに切り、煮込みすぎないことで、食べたときの存在感と甘みがはっきり残ります。里芋やごぼうなどの根菜は、水から煮ることでじっくり火が通り、野菜本来のうまみが引き出されます。だしを使わず水だけで仕上げる理由は、ここにあります。
仕上げに加えるおろししょうがは、全体の味を引き締め、後味をすっきりさせてくれます。七味唐辛子をふれば、味に変化がつき、最後まで飽きずに食べ進められます。
まとめ
ほうとう風うどん は、冷凍うどんを使いながらも、山梨の郷土料理らしい温かさと満足感を楽しめる一杯です。野菜と豚肉のうまみが重なり、みそのコクが全体を包み込む味わいは、寒い日の食卓に自然となじみます。キユーピー3分クッキング で紹介されたこのレシピは、無理なく作れて、家族の定番になりやすい料理として覚えておきたい一品です。
冷蔵庫にある別の根菜を加えた場合の仕上がりメモ

ここからは、ほうとう風うどん を実際に作る場面を想定し、冷蔵庫に残りがちな別の根菜を加えたときの仕上がりを整理して紹介します。基本の味や構成を大きく変えずに、食感や印象がどう変わるかに注目しています。いつもの材料に少し足すだけで、鍋の表情が変わる点がこの料理の面白さです。
大根を加えた場合
大根を加えると、鍋全体の印象がぐっとやさしくなります。火を通した大根は水分を多く含み、煮込むほどに透き通るような見た目になります。みそ味の中に自然な甘みがにじみ出て、汁の角が取れたようなまとまりになります。食感はやわらかく、かぼちゃや里芋よりも軽いため、具だくさんでも重たく感じにくい仕上がりです。全体を落ち着いた味に整えたいときに向いた根菜だと感じます。
れんこんを加えた場合
れんこんを加えると、噛んだときの感触がはっきり変わります。煮込んでも形が残りやすく、歯切れのよい食感が続くため、やわらかい具材が多い中で良いアクセントになります。味自体は控えめですが、みそ味の中でも存在感が消えず、食べ進める楽しさが増します。食感で変化をつけたいときに効果的な根菜で、最後まで単調になりにくい一杯になります。
さつまいもを加えた場合
さつまいもを加えると、鍋全体が一気に甘み寄りの印象になります。火が入ると中がほくほくとやわらかくなり、煮汁にも甘さが移ります。かぼちゃの甘みと重なることで、みその塩気との対比がはっきりし、満足感のある味になります。少量でも存在感が強く、食後の印象までやさしく残る仕上がりになります。甘みが前に出るため、入れすぎないことが全体のバランスを保つポイントです。
どの根菜も、ほうとう風うどん の基本を崩すことなく、鍋の雰囲気を少しずつ変えてくれます。冷蔵庫の中を見ながら選ぶことで、その日の体調や気分に合った一杯に近づけやすくなります。

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