脂っこくないのにトロトロ!プロのコツが詰まった「豚の角煮」レシピ徹底解説
テレビ朝日「笠原将弘の料理のほそ道」で紹介されたのは、家庭でも本格的に作れる「豚の角煮」。トロトロの食感ながらも脂っこくなく、最後まで美味しく食べられる笠原流の知恵が光る一品です。豚の角煮はこってりしすぎると食べ疲れてしまいますが、今回のレシピではしっかりとした下処理と丁寧な火入れで、すっきりとした味わいに仕上がっています。
料理のポイントは3つあります。ひとつは丁寧な下茹でで余分な脂と臭みをしっかり落とすこと。ふたつめは焼き色をつけて香ばしさとコクをプラスすること。そして最後は時間をかけて煮込んでから一度冷ますことで、より味を染み込ませる工夫です。
さらに、角煮と相性の良い大根を一緒に煮ることで、味と食感のバランスが良くなり、ご飯に合うおかずに。煮汁の味が染みた大根は、それだけで立派な副菜になります。ねぎの青い部分や生姜の皮を活用するなど、無駄を出さずに素材の持ち味を生かす工夫も随所に見られ、まさに「家庭で再現できるプロの技」が詰まったレシピです。
冷蔵庫で一晩寝かせて、固まった脂を取り除けばよりすっきりした仕上がりに。冷凍保存も可能なので、多めに作っておいてお弁当やおつまみにもぴったり。この記事では、番組の内容をすべて丁寧に再構成し、材料と作り方を分けてわかりやすくご紹介します。
材料(4~6人分)
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豚バラブロック肉…800g
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大根…400g
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長ねぎ(小口切り)…適量
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長ねぎの青い部分…1本分(下茹で用)
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ねりからし…少々(仕上げ用)
A(煮汁)
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水…600cc
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酒…200cc
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醤油…80cc
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砂糖…40g
※生姜の皮がある場合は、豚肉の下茹でに加えるとより臭みが取れます。
作り方
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大根の下茹で
大根は皮を厚めにむいて、2cm幅のいちょう切りにします。鍋に大根とひたひたの水を入れ、水から火にかけて沸騰させます。沸騰したら中火にして約15分茹で、柔らかくなったらザルに上げて水気を切ります。この下処理で、大根の臭みが抜け、煮込んでも形が崩れにくくなります。 -
豚肉の下茹で
豚バラブロックは大きめにカットせず、塊のまま鍋に入れます。たっぷりの水と長ねぎの青い部分、生姜の皮(あれば)を加え、水から火にかけて沸騰させます。沸騰後は火を弱めて約1時間じっくりと茹でます。茹で終えたら水で丁寧に洗い、表面の脂や汚れをしっかり落とします。その後、食べやすい大きさにカットします。 -
豚肉の焼き色付け
フライパンを中火で温め、カットした豚肉の全面にしっかりと焼き色をつけます。この工程で香ばしさが増し、煮込んだ際に風味と見た目のコクがアップします。油はひかず、豚肉から出る脂だけで焼くのがポイントです。 -
煮込み
鍋に焼いた豚肉と下茹でした大根を入れ、Aの煮汁(水、酒、醤油、砂糖)を加えて中火にかけます。沸騰したら、表面に浮いてくるアクと脂をこまめに取り除きます。火を弱めてふたをし、30分ほどコトコト煮込みます。 -
煮詰め仕上げ
30分後にふたを取り、さらに15分ほど煮て煮汁を少し煮詰めます。このとき、味がしっかり染み込み、煮汁の濃さもちょうどよくなります。もし時間があれば、一度冷ましてから再加熱するのがおすすめです。冷める過程で味がぐっと染み込みます。 -
仕上げと盛りつけ
冷ました場合は、表面に浮いた脂が白く固まるので、取り除くことでさっぱりとした仕上がりになります。器に豚の角煮と大根を盛り付け、長ねぎの小口切りをたっぷり乗せ、ねりからしを添えます。この辛みが良いアクセントとなり、味にメリハリがつきます。
まとめ
笠原将弘さんの角煮レシピは、見た目は豪華ですが、工程をひとつひとつ丁寧にこなすことで、家庭でもしっかり再現できる内容でした。特別な材料は使わず、調味料もシンプル。それでも驚くほど本格的な味に仕上がるのは、下茹でと焼き、冷ますという3つの丁寧な段階を守っているからです。
この角煮はご飯のおかずにはもちろん、お酒のつまみやお弁当のおかずにも向いています。煮汁ごと保存容器に入れて冷蔵庫で寝かせると、翌日には味がさらに深まり、脂も落ち着いて食べやすくなります。冷凍保存も可能なので、多めに作っておけば便利です。
家庭で作る角煮が「重い」「脂っこい」と感じていた方にこそ試してほしい、やさしいのに満足感がある笠原流の豚の角煮。ぜひ時間のある休日に、ゆっくりと煮込みながら作ってみてください。
高齢者向けバランス献立|脂っこくない「豚の角煮」と栄養を補う副菜2品

今回ご紹介するのは、脂っこくないのにトロトロ食感の「豚の角煮」をベースに、高齢者の体にやさしく栄養バランスも整えた和風献立です。食べやすさや消化のしやすさにも配慮しながら、塩分と脂質を控えめにし、足りない栄養素を副菜でしっかり補います。噛む力や飲み込みやすさも意識して、かたすぎず柔らかすぎないちょうど良い仕上がりを目指しました。
【1食の目安】
エネルギー:約550~600kcal
たんぱく質:20~25g
食物繊維:5g以上
塩分:2.5g以下
■ メイン:「豚バラと大根のやわらか角煮」〈塩分控えめ〉
【材料(2人分)】
・豚バラブロック…200g
・大根…200g
・長ねぎ(青い部分)…1本分
・酒…100ml
・しょうゆ…大さじ1(15ml)
・砂糖…大さじ1弱(10g)
・水…300ml
・おろししょうが…少々(チューブでも可)
【作り方】
①大根は皮を厚めにむいて2cm幅のいちょう切りにし、水からゆでて15分やわらかくする。
②豚バラ肉はそのままの塊で、ねぎの青い部分と一緒に水からゆで、沸騰後に弱火で1時間。アクと脂を除き、水で洗って食べやすい大きさに切る。
③フライパンで表面に軽く焼き色をつける。
④鍋に水・酒・しょうゆ・砂糖・しょうが・大根・豚肉を入れて中火で煮る。沸騰したらアクを取り、弱火でふたをして30分。ふたを外して10分ほど煮詰める。
⑤冷まして脂を取り除き、温め直して盛りつける。
ポイント:しょうゆと砂糖の量を控えめにし、香りづけにしょうがを使うことで塩分を感じやすくしています。
■ 副菜①:「かぼちゃとしらすの豆腐白和え」〈カルシウム・ビタミンA補給〉
【材料(2人分)】
・かぼちゃ…100g
・絹ごし豆腐…80g
・しらす干し…大さじ1
・すりごま(白)…小さじ2
・しょうゆ…小さじ1/2
・砂糖…小さじ1
【作り方】
①かぼちゃは皮をむいて一口大に切り、やわらかくなるまでゆでる。
②豆腐はキッチンペーパーで軽く水気を切る。
③ボウルに豆腐、しょうゆ、砂糖、すりごまを入れてよく混ぜ、なめらかにする。
④ゆでたかぼちゃ、しらすを加えて和える。
ポイント:しらすとごまでカルシウムを、かぼちゃでビタミンAを補います。
■ 副菜②:「れんこんとにんじんのやわらか酢蒸し」〈食物繊維・ビタミンC補給〉
【材料(2人分)】
・れんこん…60g
・にんじん…40g
・酢…小さじ2
・白だし…小さじ1
・水…大さじ1
【作り方】
①れんこんとにんじんは薄いいちょう切りにする。
②耐熱容器にすべての材料を入れ、ラップをして電子レンジ(600W)で3分加熱。
③取り出して混ぜ、さらに1分追加加熱。粗熱をとって盛りつける。
ポイント:酸味でさっぱりと仕上げながら、酢の力で食材がやわらかくなり食べやすくなります。
今回の献立では、豚バラ肉の旨みを生かしつつ、副菜でビタミン・ミネラル・食物繊維をしっかり補う構成にしています。冷ます工程を取り入れて脂をしっかり除くことで、すっきりとした味わいになり、塩分や脂質も控えめになります。
次回は別のメイン料理に合わせた栄養補給献立もご提案できますので、必要であればお知らせください。
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