【笠原将弘の料理のほそ道】昭和の味がよみがえる!笠原流焼きうどんの作り方を完全再現

笠原将弘の料理のほそ道

懐かしさにほっこり!笠原流「焼きうどん」で味わう昭和の昼ごはん

昭和の時代、土曜のお昼といえば家で食べる「焼きうどん」が定番だったという方も多いのではないでしょうか。シンプルな材料でさっと作れるのに、なぜか心が落ち着く、そんな不思議な魅力を持つ焼きうどん。今回の『笠原将弘の料理のほそ道』では、料理人・笠原将弘さんが子どもの頃に食べていたような「懐かしの焼きうどん」を、現代の家庭でも簡単に再現できるようにアレンジして紹介しました。

素朴ながらも奥深い味わいが感じられるのは、素材の切り方や火の入れ方、そして味つけのタイミングに工夫があるから。何気ない日常の一皿に、ひと手間かけることで“特別な時間”が生まれます。忙しい毎日でも心と体に優しいひとときを作り出す、そんな笠原流の焼きうどんをご紹介します。

材料(2人前)

  • ゆでうどん…2玉

  • 豚バラスライス…150g

  • 長ねぎ…1/2本(斜め薄切り)

  • 椎茸…3枚(傘は薄切り、軸は手でさく)

  • ピーマン…2個(横に細切り)

  • にんじん…60g(3cm長さの細切り)

  • キャベツ…150g(1cm幅で短めにカット)

  • サラダ油…適量(炒め用と麺用に使用)

  • 塩・コショウ…各少々

  • かつお節…適量

  • 紅しょうが…少々

【調味料A】

  • 醤油…大さじ1.5

  • 酒…大さじ1.5

  • 砂糖…小さじ1

作り方

下ごしらえを丁寧に
まずは全ての野菜を食べやすい大きさに切ります。
・長ねぎは斜めに薄くスライスすることで、香りが立ちやすくなります。
・椎茸は傘を薄切り、軸は手で裂くことで繊維の食感を残しつつ、味がしみやすくなります。
・ピーマンは横に細切りにして、火が通りやすく仕上がりもきれいになります。
・にんじんは細切りにすることで炒め時間が短くなり、食感を保てます。
・キャベツは火の通りを考えて1cm幅に切り、短めにしておくのがポイントです。

豚肉を準備する
豚バラ肉は2cm幅ほどにカットしておきます。あらかじめばらしておくことで、フライパンで均一に火が入りやすくなります。下味は炒めるときにつけるので、ここでは切るだけでOKです。

うどんをほぐす
ゆでうどんはボウルに入れ、水を加えてやさしく手でほぐします。こうすることで麺が切れにくく、炒めたときもべたつきにくくなります。時間がある場合は、ザルにあげて水気を切っておくとさらに炒めやすくなります。

具材を炒める
フライパンにサラダ油(大さじ1)を熱し、中火で豚バラ肉を炒めます。このとき、塩・コショウを少々ふって下味をつけておきます。
豚肉の色が変わったら、にんじんと椎茸を加え、さっと炒めます。
続けて長ねぎ、ピーマン、キャベツの順で加えて炒め、全体に軽く塩・コショウをして炒め合わせます。野菜がしんなりするまで炒めたら、一度すべて取り出しておきます。この工程が、焼きうどんが水っぽくならないコツです。

うどんを炒めて味つけ
同じフライパンにサラダ油を少し足し、強火でうどんを炒めます。麺をほぐすように炒めながら、少し焦げ目がつくくらいまで焼くと香ばしさが引き立ちます。
うどんが熱々になったら、火を弱めてAの調味料(醤油・酒・砂糖)を加えて全体にからめます。ここで蓋をして1分蒸らすことで、うどんに調味料がよくなじみ、味に奥行きが出ます。

具材を戻して仕上げ
フライパンに先ほどの炒めた野菜と豚肉を戻し入れ、強火で一気に炒め合わせます。全体がしっかりなじんだら火を止めます。味をみて、必要なら塩・コショウで調整してください。

盛り付けとトッピング
皿に盛りつけたら、仕上げにかつお節をふんわりとのせ、紅しょうがを添えます。見た目も華やかになり、香りも味わいも引き立ちます。

なぜ懐かしくて新しい?笠原流・焼きうどんの魅力

このレシピの魅力は、昔ながらの焼きうどんの味わいを残しつつ、現代の食卓に合った軽やかさとコクを加えている点です。たっぷりの野菜を別で炒めてから戻す工程が、うどんとの一体感を生み、最後までおいしく食べられる秘訣になっています。

さらに、調味料Aの配合も絶妙。醤油の香ばしさ、酒の旨味、砂糖のほんのりとした甘さが、全体に優しくまとまりを与えてくれます。プロのような味わいに仕上がるのに、使う材料はすべて家庭で手に入るものばかり。冷蔵庫にあるもので手軽にアレンジもしやすく、忙しい日の一品としても重宝します

シンプルな料理ほど、丁寧に作るとその差がはっきりと味に出ます。笠原さんが大切にしている「家庭の味を少しだけ丁寧に」が、このレシピにも込められています。

まとめ

焼きうどんは、特別な材料や道具がなくても、工夫次第でぐっと美味しくなる家庭料理です。笠原流の焼きうどんは、誰でも簡単に作れて、懐かしさと驚きの美味しさを同時に味わえる、まさに“令和の昭和ごはん”。

お昼ごはんや晩ごはんに迷ったとき、ぜひこの焼きうどんを試してみてください。きっと、昔懐かしい土曜日のお昼の思い出が、今日の食卓にやさしくよみがえります。

高齢者向け・塩分控えめで栄養バランスも安心!「やさしい焼きうどん献立」

しげゆき
しげゆき

今回の焼きうどんは、昔懐かしい味わいが魅力ですが、シニア世代にとっては塩分や油分、食材のかたさが気になるところです。そこで、食べやすさや栄養バランスを整えつつ、調理方法を大きく変えずに仕上げた高齢者向けのやさしい焼きうどん献立をご提案します。メイン+副菜2品で、1食の理想的な構成になります。

メイン:焼きうどん(高齢者向け)

【材料(1人分)】
・ゆでうどん(塩分なし)…120g
・豚もも肉(脂身少なめ・薄切り)…40g
・キャベツ…40g
・にんじん…20g
・ピーマン…15g
・しいたけ…1枚
・長ねぎ…1/4本
・ごま油…小さじ1/2
・削り節…1g(香りづけ)
・しょうがのせん切り…少々(紅しょうがの代わり)

【A:調味料】
・減塩しょうゆ…小さじ1
・酒…小さじ1
・砂糖…ひとつまみ(1g)

【作り方】
① うどんは熱湯にくぐらせてほぐしておく。
② 豚肉は2cm幅に切る。野菜はすべて薄め・小さめに切り、火が通りやすいようにする。
③ フライパンにごま油をひき、豚肉を炒め、野菜を加えてさらに炒める。
④ 火が通ったら一度取り出す。うどんを加えて炒め、Aを加えて弱火で蒸らす。
⑤ 具材を戻し入れて軽く炒め合わせ、削り節としょうがを添える。

副菜①:小松菜と厚揚げのやわらか煮

【材料(1人分)】
・小松菜…30g
・厚揚げ…30g
・にんじん(細切り)…10g
・だし汁…50ml
・しょうゆ(減塩)…小さじ1/2
・みりん…小さじ1/2

【作り方】
① 小松菜は3cmに、厚揚げは細切りに。にんじんも細く切る。
② 鍋にだし汁と調味料を入れ、厚揚げとにんじんを中火で煮る。
③ 小松菜を加えてしんなりしたら火を止める。

※カルシウム・鉄分・たんぱく質の補強にぴったりです。

副菜②:れんこんとりんごの白和え

【材料(1人分)】
・れんこん(薄切り)…20g
・りんご(いちょう切り)…15g
・絹ごし豆腐(水切り)…40g
・すりごま(白)…小さじ1
・砂糖…小さじ1/3
・しょうゆ(減塩)…小さじ1/2

【作り方】
① れんこんはさっとゆでてやわらかくする。りんごは皮をむいて薄く切る。
② 豆腐はしっかり水切りしてからすり鉢などでなめらかにする。
③ ごま・調味料を加えて和え衣を作り、具材を和える。

※ビタミンC・食物繊維・たんぱく質が補え、りんごの甘さで食べやすくなります。

1食あたりの目安バランス(推定)

  • エネルギー:約480kcal

  • たんぱく質:約20g

  • 塩分:約1.6g

  • 食物繊維:約6g

  • カルシウム:約180mg

  • 鉄分:約2.5mg

この献立は、薄味ながらも素材の旨みをしっかり引き出し、咀嚼や消化もしやすい構成です。見た目も彩りがよく、食欲をそそります。高齢者でも安心して楽しめる、やさしい焼きうどん献立としておすすめです。

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