はじめに
2025年1月8日放送のフジテレビ「ノンストップ」の「今すぐできるランクアップキッチン」コーナーでは、RISTORANTE〝CANOVIANO〞の植竹隆政シェフが「ミートソーススパゲティ」のレシピを紹介しました。このレシピは、じっくり炒めた野菜の甘みと赤ワインの香りが絶妙に絡み合う、家庭で手軽に作れる本格派の一皿です。今回はその詳しい作り方をご紹介します。
ボロネーゼにはタリアテッレという幅広のロングパスタを合わせますが、ミートソースはスパゲティなど細長いパスタで作るのが一般的です。 また、ボロネーゼのように粗ひき肉ではなく、きめの細かいひき肉を使うことが多いのも、大きく異なる点のひとつです。2024/02/08
ミートソーススパゲティの材料（2人分）
ミートソース（4～6人分）
牛赤身ひき肉 250～300g
オリーブオイル 大さじ2
A（野菜類）
タマネギ（みじん切り） 1/2個（120g）
ニンジン（みじん切り） 1/2本（100g）
セロリ（みじん切り） 1本（80g）
赤ワイン 180mL
トマト缶（ホール状） 1缶（400g）
水 80mL
塩 適量
スパゲティ用
スパゲティ（1.6mm） 120g
ミートソース 180g
塩、コショウ（黒） 各適量
オリーブオイル 大さじ1
レモンの皮（すりおろし） 1/4個分
パルメザンチーズ 適量
ミートソーススパゲティの作り方
【ミートソースの準備】
鍋にオリーブオイルを熱し、Aのタマネギ、ニンジン、セロリを強火で炒めます。水分が飛び始めたら中火、さらに湯気が落ち着いたら弱火にし、約15分かけてじっくり炒めます。この工程で野菜の甘みと旨味を引き出すのがポイントです。
別のフライパンに牛赤身ひき肉を入れ、パラパラになるまで強火で炒めます。ザルに上げて余分な脂を落とし、フライパンに戻します。ここに赤ワインを加え、強火で3分間煮詰めてアルコールを飛ばします。
炒めた野菜の鍋に赤ワインで煮詰めたひき肉を加えて混ぜます。さらにトマト缶を加え、強火でトマトを潰しながら混ぜ合わせます。水を加えて沸騰させ、中火で約20分煮込んでいきます。最後に塩で味を整えればミートソースの完成です。
【スパゲティの準備】
別の鍋に湯を沸かし、塩を加えてスパゲティを袋の表示時間より2分30秒短く茹でます。
【仕上げ】
フライパンにミートソース180gを入れ、茹で汁を少量加えて弱火で温めながら塩、コショウで味を整えます。オリーブオイル大さじ1を回しかけ、レモンの皮をすりおろして加えます。
茹で上がったスパゲティをフライパンに加え、よく絡めます。仕上げにパルメザンチーズ10gをおろし入れて混ぜ合わせ、器に盛り付けます。さらにパルメザンチーズを仕上げにふりかけて完成です。
高齢者向けのミートソーススパゲティにリメイクしました。以下の1回の食事量の目安に基づき、分量調整と食べやすさの工夫、栄養バランスに配慮しています。
ミートソーススパゲティの材料（2人分）
ミートソース（4～6人分・減塩&栄養バランス調整済み）
牛赤身ひき肉 150g（脂質控えめ）
オリーブオイル 大さじ1（使用量を減らしてカロリー調整）
A（野菜類）
タマネギ（みじん切り） 1/4個（60g）
ニンジン（みじん切り） 1/4本（50g）
セロリ（みじん切り） 1/2本（40g）
赤ワイン 100mL（香り付けのみで控えめに）
トマト缶（ホール状） 1缶（400g・食塩無添加）
水 100mL
塩 小さじ1/3（減塩対応）
スパゲティ用
スパゲティ（1.4mm・全粒粉パスタ） 80g（食物繊維を意識して全粒粉を使用）
ミートソース 150g
塩、コショウ（黒） 少量（風味付け程度）
オリーブオイル 小さじ2
レモンの皮 1/4個分
パルメザンチーズ 小さじ1（塩分量軽減のため少量）
作り方
ミートソースの準備
鍋にオリーブオイル小さじ1を入れて中火で熱し、タマネギ、ニンジン、セロリを加え、弱火で15分炒める。焦がさないように注意しながら、甘みを引き出すのがポイント。
フライパンに牛ひき肉を入れ、パラパラになるまで炒め、脂をキッチンペーパーで吸い取る。赤ワインを加え、中火で1～2分煮詰めてアルコールを飛ばす。
野菜の鍋にひき肉を加え、トマト缶を手で潰しながら加える。水を足し、沸騰したら中弱火にして15分煮込み、塩小さじ1/3で味を調える。
スパゲティの準備
全粒粉スパゲティを袋の表示時間より1分短く茹でる（食感が柔らかめになるように調整）。
仕上げ
フライパンにミートソース150gと茹で汁を少量加えて弱火で温め、塩、コショウ少々で調える。オリーブオイル小さじ1とレモンの皮をすりおろして加える。
茹で上がったスパゲティを加えて絡める。パルメザンチーズ小さじ1をふりかけ、器に盛り付ける。
栄養バランスの工夫ポイント
- カロリー調整：牛ひき肉の量を減らし、脂肪を控えめに調整。
- 食物繊維強化：全粒粉パスタを使用し、腸内環境を整える。
- 塩分控えめ：食塩無添加のトマト缶と少量の塩を使用し、パルメザンチーズも控えめに。
- ビタミン強化：野菜量を多めにして、ビタミン・ミネラルを強化。
- 食べやすさ：野菜は細かくみじん切り、パスタは柔らかめに茹でて高齢者にも食べやすく調整。
高齢者向けミートソーススパゲティの調整
1回の食事量の目安
エネルギー：500～600kcal
タンパク質：20～25g
塩分：2.5g以下
高齢者向け分量（1人分）
ミートソース（3～4人分）
牛赤身ひき肉 150g
オリーブオイル 大さじ1
A（野菜類）
タマネギ（みじん切り） 1/4個（60g）
ニンジン（みじん切り） 1/4本（50g）
セロリ（みじん切り） 1/2本（40g）
赤ワイン 90mL
トマト缶（ホール状） 1缶（400g）
水 50mL
塩 少々
スパゲティ用
スパゲティ（1.4mm） 60g
ミートソース 120g
塩、コショウ 各少々
オリーブオイル 小さじ1
レモンの皮（すりおろし） 1/8個分
パルメザンチーズ 小さじ1（約2g）
食べやすさの工夫
- スパゲティは1.4mmの細麺を使用し、短くカットして提供する。
- ミートソースはひき肉を細かくほぐし、野菜をさらに細かく刻むことで食べやすくする。
- 塩分を控えるため、塩の使用を最小限に抑え、野菜やトマト缶の自然な甘みを活かす。
栄養バランスとエネルギー計算（1人分）
エネルギー：約520kcal
タンパク質：約23g
塩分：約2.0g
作り方の変更
- ミートソースの作り方は基本的に同じだが、野菜の細かさに配慮し、15分じっくり炒める工程で野菜をさらに柔らかく仕上げる。
- 牛赤身ひき肉を炒める際、オリーブオイルの量を控えめにして、必要以上の脂肪分を抑える。
- スパゲティの茹で時間を袋の表示時間より短くし、茹で汁を少量加えて絡めやすくする。
提供の工夫
- スパゲティとソースをしっかり混ぜ合わせ、一口サイズで食べやすい状態にして盛り付ける。
- パルメザンチーズは控えめに使用し、塩分摂取量を抑える。
- レモンの皮を加えて風味を引き立てるが、量を少量に調整する。
注意点
高齢者の咀嚼や嚥下力に応じてスパゲティの柔らかさを調整する。個別の栄養状態に合わせて材料や分量を微調整することが重要。
ミートソースのアレンジ提案
余ったミートソースはさまざまな料理に活用できる万能ソースです。特に冷凍保存が可能で、1回の調理で複数の食事を作り置きできるため、忙しい時や食事準備の負担軽減にも役立ちます。以下のようなアレンジレシピを試してみてください。
1. ラザニア風グラタン
耐熱皿に茹でたマカロニまたはラザニアシートを敷き、ミートソースを重ねます。その上にホワイトソース（市販でも可）を重ね、さらにチーズをのせてオーブンで焼き上げます。こんがり焼けたチーズの香ばしさとミートソースの旨味が絶妙にマッチします。
2. オムレツの具材
卵を溶きほぐし、ミートソースを混ぜてフライパンで焼くだけで、簡単なミートソースオムレツが完成します。さらにチーズを加えることで、コクが増し、子供から高齢者まで楽しめる優しい味わいに仕上がります。
3. ミートドリア
炊いたご飯にミートソースをかけ、チーズをのせてオーブンで焼くだけのシンプルレシピ。ミートソースの味わいがご飯と絡んで食べ応えも抜群です。さらに、ほうれん草やブロッコリーを加えることで栄養バランスも向上します。
4. 冷凍保存のポイント
ミートソースは冷凍保存にも適しています。1食分ずつ小分けして密閉容器やジップロックに入れて冷凍すれば、約1ヶ月保存可能です。解凍は冷蔵庫で自然解凍するか、電子レンジで加熱してください。食べたい時にすぐ使える便利なストック料理として重宝します。
このように、ミートソースはパスタ以外にも幅広く活用できる便利な料理です。作り置きしておくことで、忙しい日や体調が優れない時でも、手軽に栄養バランスの取れた食事が楽しめます。
まとめ
植竹隆政シェフの「ミートソーススパゲティ」は、じっくり炒めた野菜の甘みと赤ワインの風味が凝縮された本格的な味わいが楽しめる一皿です。レモンの皮の爽やかな香りがアクセントになり、家庭でも簡単にレストランの味を再現できるのが特徴です。
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